現代ビジネスにおいて必要不可欠と言われるマーケティング業務。
日々のマーケティング活動を評価するには、「分析」が必要です。
今回は、そんな分析をあのマクドナルドを事例として考察してみます。
というわけで今回は「ファイブフォース分析とはマクドナルドにマーケティング事例」について詳しく説明致します。
ファイブフォース分析とはマクドナルドにマーケティング事例①【ファイブフォース分析とは】
「ファイブフォース分析とはマクドナルドにマーケティング事例」というテーマで1つ目に取り上げるのは「ファイブフォース分析とは」です。
テクノロジーが進化し、様々な仕組みが作られていく中で、ビジネスはより高速となり、多様化する顧客ニーズに応えていくことになります。
あらゆることが合理化、効率化を目指す中で利便性は高まるたびに、その裏では複雑化していきます。
現代ビジネスにおいてマーケティングと戦略的要素というのは、結果を出すためには必要不可欠とされています。
各企業が、それぞれに施策を行うことに対して「分析」は、必ず必要になってきます。
分析手法の内の1つとして「ファイブフォース分析」があります。
「ファイブフォース分析」は、業界分析として非常に明確に行うことができる手法なのです。
企業の経営環境分析にも非常に役立つ分析手法と言えるでしょう。
では、企業の分析手法としては、有効な「ファイブフォース分析」とは、いったい何であるか?について説明していきます。
皆さんは、この「ファイブフォース分析」という言葉を聞いたことがありますか?
企業や店舗を経営している方、もしくはマーケティングの仕事に精通している方なら、ご存知かと思います。
はじめて聞いたという方であっても、「ファイブフォース」ということから5つの要素が、関係しているということは、容易に想像できるのではないでしょうか。
その要素となるのは、業界構造を示す次の5要素となります。
- 売り手の交渉力
- 買い手の交渉力
- 競争企業間の敵対関係
- 新規参入業者の脅威
- 代替品の脅威
上記の5つの要素となります。
ファイブフォース分析とはマクドナルドにマーケティング事例②【ファイブフォース分析の要素】
「ファイブフォース分析とはマクドナルドにマーケティング事例」というテーマで2つ目に取り上げるのは「ファイブフォース分析の要素」です。
ファイブフォース分析を提唱したのは、マイケル・ポーター氏でした業界分析手法として上記5つの要因から業界全体を大きなスコープとし収益性を決定するという競争戦略論です。
5つの要素の力が強くなりにれ、業界での収益は低くなりまます。つまり、業界的には魅力のない業界となります。
では、次にそれぞれの要素について詳しく説明していきます。
1. 売り手の交渉力
売り手の交渉力として原材料や部品などの交渉力が強い場合には収益性は低くなります。
売り手が独占的技術を保持しているなど、寡占状態の場合には、買い手としては、売値が例え高くとも、それを受け入れるしかないのです。
2. 買い手の交渉力
買い手の力が強い場合には、売り手としては、買い手から値下げを要求させることになります。
ぎりぎりのところで、手をうったとしても、収益的には当然、上がる要素としては可能性は非常に少なくなります。
3. 競争企業間の敵対関係
業界内におけるシェア争いのことです。
業種、業界の特徴により市場の状態は全く異なりますし、市場の成熟度によっても違いが顕著に現れます。
寡占化が進んでいる業界においては、競争は比較的緩やかになります。
同レベルの企業が複数存在している場合など、競合他社がひしめきあっている業界では、競争は非常に厳しいものがあります。
4. 新規参入業者の脅威
新規参入の多い業界というのは、業界としての可能性がまだまだ非常に高く、将来的な広がる余地も残されています。
だからこそ、新規参入してくる企業が多いのです。
そしてもう1つ新規参入が多いという意味では、参入しやすい業界とも言えます。
ある一定の時期に新規参入が増えた場合は、世の中のトレンドであり、業界そのものが流行りになったと言えるでしょう。
一時期に次々と新しいお店が登場したタピオカブームなどか記憶に新しいところではないでしょうか。
新規参入が容易な業界というのは、業界そのものがブームとなっていますので、様々な要素がからみあうことによって、収益的には上がったとしても、ブームが終われば収益性も下がってしまいます。
5.代替品の脅威
ありとあらゆるモノが存在する現在、商品やサービスにおいて他社との差別化を行うのは非常に難しいことであり、多様化する消費者ニーズにもすぐに対応していくことから、既存品に対する代替品がすぐに現れます。
代替品の登場というのは、既存商品を提供している企業からすれば、脅威そのものであり、費用対効果の高い代替品が登場すれば収益性は低下することになります。
ファイブフォース分析とはマクドナルドにマーケティング事例③【ファイブフォース分析をマクドナルドにあてはめてみる】
「ファイブフォース分析とはマクドナルドにマーケティング事例」というテーマで3つ目に取り上げるのは「ファイブフォース分析をマクドナルドにあてはめてみる」です。
ここまでの説明でファイブフォース分析について理解していただけたのではないでしょうか。
では、より具体的にファイブフォース分析を理解するために、実際の企業にあてはめて考えてみましょう。
今回、事例としてあげる超メジャーな企業は、皆さんご存知「マクドナルド」です。
世界的なハンバーガーのファーストフードとして、知られていますね。皆さんもマクドナルドのハンバーガーやポテトを食べたことがあるのではないでしょうか。
ファイブフォース分析をマクドナルドに当てはめてみます。
1. 売り手の交渉力
売り手の交渉力としては、原材料や部品などが関連してくるわけですから、マクドナルドで言えばメニューの材料となるパンの小麦や、ハンバーグの食肉などです。
これらの食材業者との交渉力となります。
マクドナルドが展開しているのが世界規模でのチェーン展開をしています。多くの店舗をゆうしていることから、取引規模としては非常に大きいものとなります。
そのような巨大規模のマーケットシェアを誇るマクドナルドの食材仕入れは、大量のものとなります。
供給先としては、グローバルな供給先を持つことから、各拠点を中心として、仕入先に対し優位に価格交渉ができるようです。
2. 買い手の交渉力
次に買い手の交渉力についてマクドナルドの場合、買い手となるのは、私達、一般消費者となります。
買い手の交渉力の強さを決めることになるのですが、マクドナルドの場合、買い手が値切るということは、ほぼありえないでしょう。
全国チェーンのファーストフードということもあり、そもそも根切りが通用すると思う方もいないのではないでしょうか。
買い手の交渉力を決めるのは、次の要素となります。
- 買い手の数
- スイッチングコスト
- 商品が差別化されているか
- 十分な情報開示
これらの要素を考えてもマクドナルドの場合は、全てにおいて満たされている状態と言ってもよいでしょう。
3. 競争企業間の敵対関係
マクドナルドの競合、競争相手となるのは、ハンバーガー系のファーストフードとなります。
ざっとあげてみても考えられるのは、以下の企業があります。
- モスバーガー
- ロッテリア
- フレッシュネスバーガー
- ウェンディーズ
- ファーストキッチン
- バーガーキング
- ドムドムバーガー
ここにあげただけでもこれだけあり、競争業者としては、十分すぎるくらいいます。
非常に競争の激しい業界と言えますが、業界的にみると成熟業界と比較すれば、それほど競争が激しい業界とは、言い切れません。
4. 新規参入業者の脅威
これだけ定着し多くの企業が既に参入しているファーストフードチェーンのハンバーガーショップですが、それでもまだ尚、新規参入企業は登場します。
しかし、既に世界的規模であるマクドナルドを脅かすような感じには、なっていません。
5. 代替品の脅威
ハンバーガーの代替品となるのは、様々あります。
ラーメン・餃子、カレー・牛丼、回転ずしなどあらゆる食べ物のファストフードが全て対象となります。
これらのフード系統のみならず、スターバックスコーヒー、コメダ珈琲店、ドトールなどのカフェ系、コンビニなども含めれば、飲食系の代替品は、非常に多いのです。
しかし、これらの脅威の代替品が数多くも、マクドナルドは高いシェアを保持しており、競争は優位な立場であることは間違ありません。