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素晴らしいサービスを提供していても、認知されていなければ意味がありません。近年、SNSの発展により自らの情報配信が可能になり、自己アピールが簡単になりました。

しかし、普通に情報配信をしていては目にしてくれません。理由は簡単で皆、同じような情報を配信しているからです。
そこで必要なのは「専門化する」ということです。即ち、絞り込みの戦略です。ここではどのように絞り込みをかけていくかの戦略をご紹介します。

なぜ絞り込みなのか

「雨垂れ石をも穿つ」
と言いますが、マーケティングや集客でも同じことが言えて、雨のような小さな一滴でも時間をかけて一点に集中させれば、大きな力を発揮するものです。

大きな力を使い、マーケティングをすることは大手がやることで、大きな力も無い、資金力も無いのであれば絞り込みをする以外の方法はありません。

例えば個人がファミレスのような多彩なメニューを取り揃えるには、材料が大量に入りますし、店舗の規模も大きくする必要があります。

しかし個人でファミレス規模をやるとなると、とても大変なことです。

ファミレスに対抗するとなれば、ファミレスよりも安く、そして美味しくする必要があります。また集客も必要になりますし、人材も必要になります。それには途轍もない資金力と人材とマーケティング力がなければいけません。個人の力では、ほぼ実現不可能と言っていいでしょう。

そうなると、できることは自分の専門をしっかり持つことです。すなわち、差別化をして、自分たちにしかできないことをするということです。

例えばファミレスのメニューを例にしてみましょう。

ファミレスはメニュー豊富で、全メニュー美味しいですが、ステーキ専門店のスジのないとろけるような美味しさには負けます。焼き鳥も頼めますが、紀州の備長炭で焼いた焼鳥専門店には負けます。またパスタも美味しく食べれますが、本場イタリアンで修行した料理人が作り、イタリアン専門店としてやっているパスタには負けます。

 

いわゆる、全てバランスよくこなせるけど、特に専門的なことが無い人を「ガリ勉」と言い、一つの分野に対して専門的に長けている人のことを「秀才」というのと一緒です。

なぜ絞り込みなのかと言えば、「あれもこれも、全部やる」というのは、大手がやることで個人の力や小規模のお店がやることではありません。
商品の豊富さやバランスの良い美味しさを求めるのは、個人では極めて難しいです。大手の資金力やマーケティングの規模で高い確率で競争に負けます。

だからこそ個人や小規模の店舗や企業が行うべきことは「絞り込んで何か一つに特化する」ということです。ガリ勉ではなく、秀才になるべきなのです。

実践方法

実践方法はとても簡単で、ランチェスター戦略で有名な「客層、商品、地域を絞る」ということです。

私は東京都某所で商売をしているお店のWEBマーケティングをしている人間ですが、上記のことに則り、まず何をしたかと言いますと、同業者たちは何をしているかを徹底的に調べました。

ランチェスター戦略の中で「敵を知り、自分を知り、お客様を知れば危うからず」と言われているように、まず同業者のしていることを徹底的に調べました。

その次に自分たちの得意なこと、専門は何かを徹底的に考えました。他のライバル企業がやっていないことをやる、見つかるまで絞り込みを行い、見つかったらそこだけに集中する。

そこで見つけ出したのが、我々の高い技術力を生かした商品を全面に出し、ライバル店では難しいことを可能にしていることを売りにしました。

情報配信をWEBを主戦場に!

チラシなどの紙の媒体では載せられる情報が限られているので、ネットであればほぼ無限に載せられるからです。

そこで我々が見つけ出した道は、「高い技術力を生かした商品だけに絞り、SNSの情報はとにかく質を高め、オタクやマニアの人たちを対象にして、リピーターやファンを作り出す」ということになりました。

ライバルたちは「質より量」の情報配信をしていましたが、我々はその逆の「量より質」の情報配信を行いました。

またその情報も、オタクやマニアにはたまらまい情報ばかりを載せ「あるある体験的な出来事」を載せ共感してもらい、何千文字と打ち、マニア心をくすぐるような写真を載せ、痒い所に手が届くような内容をSNSで情報配信を行いました。

また地域もお店に徒歩で来店できる人だけに絞りました。その前までは遠くの人にも対象にマーケティングを行っていましたが、それでは費用がかかるだけなので、思い切って捨てました。

結果として

この実践を初めて3ヶ月ほどで、自分たちの狙い通り、オタクやマニアの人たちがリピーターとなり、来店するようになりました。

またネットで情報を配信したことにより、様々な人に認知されるようになりました。やはりマニアックな人たちは自然と調べているのだなともわかりました。

そして来てくださったお客様に忘れてはいけないマーケティング実践方法があります。
それは「必ず名前で呼ぶ」ということです。

「自分という存在を知ってもらうこと」はお客様にとって非常に嬉しいことです。他のお店では「いらっしゃいませ」としか言いませんが、私たちは「〇〇さん、こんにちは、いらっしゃいませ」と言います。
これは非常に効果があります。そうなってくるとお客様が来店するたびに毎回差し入れをいただきます。

これはすごくシンプルなことですが、他の同業他社がやっていないことをやっているだけでも、簡単に差別化ができてしまいます。

またオタクやマニアの人たちは、自分たちの知識を喋りたがります。しかしそのようなお客様を大歓迎しているお店ですから、そのような情報を嬉しくこちらは聞くことができます。

リピーターがリピーターを呼ぶ口コミに繋がる

またこのようにリピーターの方々が口コミで我々のお店のことについて言ってくれます。そうなると、オタクやマニアでない人たちも来るようになり、オタクやマニアたちを絞り込んでいたはずが、知らずに一般の人たちにも受け入れられるようなお店となり、遠方からのお客様も来てくださるようになりました。

一般のお客様には、専門的なことをわかりやすく説明して「なるほど」と納得してもらい、このような方々もリピーターとなるようになりました。

自分たちの持っている知識や商品、地域、客層の本質を見極めれば、結果は倍になります。
また資金も最小限に抑えることができます。その本質を見極めるまで絞り込みをして、差別化をする。

絞り込みはなかなか勇気のいることです。
しかし長い目で見れば、「自分にしかできないこと」というバリューは非常に強く、絞り込みをやる価値はあります。

 

まとめ

繰り返しではありますが、本質を見極め絞り込むことができれば、人、モノ、金、時間が最小限で済みます。そして結果は最大限にさせることができます。

そして何より一番大事なことは、真心を持って人と接することができるかどうかなのです。
商品を売ることよりも、人と接してどう喜んでもらえるかということがとても大切なことです。

是非実践してみてください。

 


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