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世界的なビッグイベントとなった「コミックマーケット」と略して「コミケ」について、【
前編】に引き続き、より詳しく「コミケ」について様々な角度から検証していきます。

「コミケ」の経済効果は180億円


国内のイベントとしては、最大級の規模となった「コミケ」。

参加者数は、のべ59万人超となり年々、その規模を拡大している「コミケ」。59万人という数は、下手をすれば1つの自治体の全住民が一堂に集うほどの規模と言えます。

実際に「コミケ」会場を訪れた方なら、おわかりでしょうが東京ビッグサイト会場周辺は、人、人、人、これまでのどのイベントより多くの人が訪れていることが実感できます。

これだけの人数が参加する「コミケ」の経済効果は、実に180億円にものぼるとも言われているのです。

これまでの「コミケ」の開催日程は、三日間が通例となっているので、1日にして60億円もの金額が動くことには、驚きを隠せません。

現在のような大規模イベントと化した「コミケ」ですが、1975年の立ち上げ当時の参加者は、わずか700人ほどだったのです。そこから、多くの参加者が増加することになります。

経済効果で見れば、右肩上がりの優良案件と言っても過言ではないでしょう。仮に投資対象としてみれば、これだけ伸びしろがある材料は、他にはなかなか見られません。

同人誌販売会ということで、当初は一部の同志が集いはじめたイベントが広く一般にも受け入れられた形となりました。

日本と言えば、アニメや漫画などのポップカルチャーのクオリティが高いことは、世界を見ても把握できます。子供の頃から、それらのメディアを目にしてきた子供達が大人になり、このムーブメントを、より一層加速させたのです。

日本人がいかに、アニメや漫画に影響を受け、好きなのかがわかります。日常生活においても、それらのポップカルチャーが強く根付いているのです。

「コミケ」人気を加速させた企業


個人を中心とした、同人誌の販売が目的でしたが、運営側となっているのは、個人だけではなく企業も数多く参加しているのです。

実はこの「企業ブース」が「コミケ」人気を加速させる要因になっているのです。

まず、はじめに企業ブースの歴史を振り返ってみましょう。

コミケがはじまった1975年には、一部のサブカルチャーとして今とは比べものにならない小規模な形から始まりましたが、時代の流れと共にその規模を拡大していきます。

その後、企業ブースが登場したのは、1996年冬に開催された「コミックマーケット51」でした。

今から、およそ23年前となり、企業が参加してからも長い歴史があります。

企業ブースも最初の時点から動員数と同じく数を増やしていき、1996年の初年度には12社だった企業が翌年には、29社と倍増、その後も回を重ねるごとに増加し現在では、120社を超える企業が参加しているのです。つまり20年で約10倍となっているのです。

企業ブースが出展することによって、いくつかのメリットがあります。

その1つが「プレミア感」。企業ブースでは、様々なタイアップ企画などがあり、限定グッズなどがあります。さらに「コミケ」でしか手に入らない無料配布物が多いことも多くの人を惹き付ける魅力となっています。

「コミケ」の問題点とは?


大規模イベントと化した「コミケ」には、規模が大きくなったなりの様々な問題点も発生しています。

関わる人が増えれば増えるほど、問題点も同じく増えていきます。

まず、問題となっているのが、イベントの肥大化による会場施設面の問題があります。

来場者数が59万人近くとなり他に類をみないビッグイベントとなっただけに収集がつかない状態になっているのが現状です。

まず、物理的な会場のキャパの問題があります。日本屈指の巨大イベント会場である「東京ビッグサイト」にしても、支えきれないほどの多くの人が訪れます。

会場では、身動きがとれないほどの混雑ぶり、会場に入るまでには長蛇の列となり、長時間の待機時間があるのです。

トイレ行列も起こるほどで、トイレ待ちで一時間ほどとなるなどの混雑状況です。

また、開催期間が夏と冬ということもあり、長時間屋外で待機することは、体にとっては過酷な環境と言えます。夏場の暑い時には、熱中症や体調不良、さらに体臭問題なども話題となっています。

夏だけでなく、冬場には十分な寒さ対策も必要となります。それでもコミケに参加する人は、後を絶たないわけです。参加するにも、かなりの覚悟がいるイベントとも言えるでしょう。

その他、ポップカルチャーの象徴であるコスプレについても年々、過激度を増し、エスカレートしすぎる傾向もあります。

コスプレによっては、露出が多いコスプレイヤーも存在し、風紀的に一部で問題となっています。

また、人が増えれば、必ずあるのがセキュリティ面です。様々なリスクやトラブルの発生を想定し、イベントを運営することが求められます。

今後もまだまだ「コミケ」の勢力は、増していくことでしょう。この先も変化を続けていく「コミケ」。半世紀を越し、100年続くイベントとして、文化として栄えていくのか興味津々です。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は、「日本発!世界的にも注目の「コミケ」文化とマーケティング戦略【後編】」というテーマで触れてみました。

世界に誇る日本のポップカルチャーは、今後どのようになっていくのでしょいか。


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