現代はグローバル社会と言われており、先進国における社会情勢は世界中を巻き込みます。
そんな中、我が国日本では少子高齢化などの人口問題など様々な問題を抱えています。
労働人口が減少する中で企業や国の取組が注目されています。
そこで重要になるのが「ワーク・ライフ・バランス」です。
今回はこのワーク・ライフ・バランスについて触れていきます。
マーケティングと雇用とワーク・ライフ・バランス① 【ワーク・ライフ・バランスとは】
日本が抱える大きな問題となるのが、少子高齢化による人口問題です。
世界屈指の長寿国となった日本は、年齢別の人口バランスが非常に悪いのです。日本のような高齢化社会は、世界でも類をみない状況と言えます。
このグローバル社会の現代において、日本が今後選択する道は、世界中からも注目を集めています。
そんな状況下での今、日本では「働き方改革」などが掲げられ、時代に即した新たな働き方が国をあげて行われています。
その中でキーワードとなるのが「ワーク・ライフ・バランス」です。
人手不足が嘆かれる現在の雇用情勢ですが、それと共に浮上するフレーズとして最近よく耳にするのが「ワーク・ライフ・バランス」です。
皆さんもよく聞いたことがあるのではないでしょうか?
まずは、この「ワーク・ライフ・バランス」について説明していきましょう。
「ワーク・ライフ・バランス」とは、読んでの通りで「仕事と生活との調和」を図るのいうことです。
勤勉でまじめな日本人は、時折、仕事第一、最優先と考えてしまうこともありますが、仕事だけの人生ではつまらないですし、疲労も感じてしまうものです。
プライベートが充実することによって人生が豊かになり、プライベートでの経験を仕事に活かすことにより、効率の良い仕事をし、仕事時間を短縮化させ、その分プライベートを充実させましょうという考えです。
公私共にバランスがとれている人生をおくりましょうということですね。
昭和時代は「24時間働けますか?」なんてフレーズも流行りましたが、今ではそんな考えは全く通用しないのです。時代は変わっているのです。
そんな時代の変化に伴い「ワーク・ライフ・バランス」という言葉が登場した背景には、育児・介護休業法や次世代育成支援対策推進法などが施行されたことが影響しています。
時代にして2000年代後半の頃のこととなります。
これは、働く女性の社会進出促進とも関係しています。現在では労働人口の不足により、より女性の職場への進出か求められています。
子育て世帯であっても共働き夫婦は増加しているのが現状です。
そのような時代背景もあり、働く女性をサポートする動きが国や企業でも積極的に行われています。
また子育て世帯については、女性だけでなく男性にも育児に積極的に取り組む姿勢が求められるようになりました。
現在の雇用状況にまつわる企業の取り組むは、男女問わず社員1人1人の働き方や雇用環境などを見直すべき時期にきているのです。
つまりワーク・ライフ・バランスは性別や年代を問わず、個人がオンとオフを上手く使い、人生を充実させていこうという意味があるのです。
マーケティングと雇用とワーク・ライフ・バランス② 【具体的取り組み】
「ワーク・ライフ・バランス」について実際に政府や企業では、具体的どのような取り組みが行われているのでしょうか?
政府は「仕事と生活の調和 憲章」 の中で以下の内容を明確に提示しています。
- 就労による経済的自立が可能な社会(正規雇用への移行が可能な制度作り、公正な処遇や積極的な能力開発など)
- 健康で豊かな生活のための時間が確保できる社会(長時間労働の改善、有給休暇の取得促進など)
- 多様な働き方・生き方が選択できる社会(女性や高齢者の活用、男性の育児への関わり推進など)
さらにより具体的に「仕事と生活の調和推進のための行動指針」というものがあり、2020年までを目標とし達成すべきポイントとしてまとめているのです。
- 週労働時間60時間以上の雇用者の割合を8.2%から5%に削減
- 年次有給休暇取得率を47.6%から70%に増加
- 男性の育休取得率を2.3%から13%に増加
以上の通り、国家主導でこれだけ明確に既に提示されているのです。
実際に日々働いている社会人の皆さんは、この内容があることを知っていましたか?
上記の具体的改善事項は、大企業をはじめとして既に取り組まれているところがあります。
有給を積極的にとらせたり、ノー残業デーを設けるなど、ここ数年で働き方に対する意識改革は少しずつ行われているのです。
「働き方改革」を本当の意味で実現する為には「ワーク・ライフ・バランス」が不可欠となるわけです。
マーケティングと雇用とワーク・ライフ・バランス③ 【企業が目指すべき姿勢】
目標通りの「働き方改革」を実現する意味では、企業での積極的な取り組みが必要となります。
「ワーク・ライフ・バランス」が優れた企業になるための目指すべき姿勢や取り組みとは、どのようなものでしょうか?
企業が目指すべきポイントをまとめてみました。
- 柔軟な働き方を作る姿勢
- 職場風土の改革と風通しの良い社風作り
- 労使で協力した取り組み
- 人事評価制度の見直し
このように結婚、出産、育児、介護、など様々な人生のステップや状況に合わせた企業としての取組が「ワーク・ライフ・バランス」を実現させるには必要となります。