社会人として企業に属して仕事をする場合に、自分の仕事に対する評価が行われます。
それが「人事評価」というものです。実はこの人事評価について詳しく知っている方は意外と少ないものです。
というわけで今回は「簡単にわかる!人事評価の目的と書き方」について詳しく説明致します。
目次
簡単にわかる!人事評価の目的と書き方①【人事評価とは】
「簡単にわかる!人事評価の目的と書き方」。1つ目のテーマは「人事評価とは」です。
社会人として仕事をする上で必ずあるのが「人事評価」です。
人事評価とは、簡単に言えば企業が社員の評価を公正に行うことですね。
学生であれば学期毎に成績表がありますが企業で働く社会人にとっても同じことが言えますね。
そういう意味では日本人は、数値で評価することを好む人種かもしれませんね。子供の頃から何かしら評価されているわけです。
そのように考えると共存共栄を基本とする人間社会の実態は競争社会と言え、なかなか厳しい現実がありますね。
企業において役職や階級があるのが、この人事評価のおかげですね。
人事評価というのは、なかなか難しいものです。というのも仕事というのは、表面的に見えることと見えないことがあります。
また業種・業界によっては、結果が出やすいものと出にくいものがあるからです。
その為、企業にとって人事評価の基準を明確にすることは、企業としてのコンセプトと方向性を社員に対し明示することになります。
人事評価は、働く側の社員だけに当てはまるものかと言えばそういうわけでもありません。企業そのものも世間一般から常に評価されています。
企業の場合やネットでの評価サイトや上場企業であれば株価や株式市場での評価が対象となります。
結局のところ、情報社会の現代社会であれば法人だろうと個人だろうと誰もがどこかで評価されているというわけです。
企業で働く立場の人手達にとって人事評価の結果は、昇格や昇進、報酬査定にダイレクトに反映されます。
人事評価の他に人事考課というものがありますが、この違いとはいったいなんでしょうか?
実はこの2つは、同じ意味です。会社によっては人事考課と人事評価を全く区別しないで使っていることもあります。
言葉の違いだけで、少しややこしく感じますが、基本的にはどちらを使っても大丈夫です。
また企業によって人事評価の基準は全く異なります。企業によっては、「ノーレイティング」を採用しているところもあります。
「ノーレイティング」とは、評価のランク付けをしないことを言います。
多くの企業が給料や賞与など報酬面や役職などの決定の判断基準としてランク付けすることがありますがノーレイティングでは、ランク付けを一切行いません。
ということで年単位などの期間も定めません。
この場合、リアルタイムでの評価をされることが多く、目標設定に対しての確認を面談などで行います。
ランクで評価することの良し悪しもあり、近年ではノーレイティングも注目されるようになっています。
簡単にわかる!人事評価の目的と書き方②【人事評価の目的】
「簡単にわかる!人事評価の目的と書き方」。2つ目のテーマは「人事評価の目的」です。
前述したように企業が組織を形成する為の手段として人事評価は必要だとおわかり頂けたかと思います。次に人事評価の目的についてより深く掘り下げていきます。
働く側としては、この人事評価を意識して働いている方は多くいらっしゃるでしょう。
というのも昇格や給料などに影響してくるわけですから。どうせ仕事をするなら高く評価され、高い給料が欲しいですよね。
普通に考えれば、人事評価は「査定」となります。もちろんその意味は非常に大きいですが目的としては、その他のこともあります。
人事評価の企業にとっての目的は、会社自身の方向性を示す指針となります。
会社という組織を作っているのが、他でもない「人間」で、そこで働く社員です。
つまり企業としては、企業を支える重要な要素となる社員に対しどのような事を求めているのか明確にする為なのです。
それが具体的にわかるのが、人事評価というわけなのです。具体的な目標があれば人間というのは、それに対して向かっていくものです。
その為、企業の基本事項となる経営理念、計画、行動指針などを人事評価に取り入れることが必要となります。
評価をする側の企業としては、社員の成果や行動を適切に公正に評価する必要があります。
評価制度に全社員への評価は、社員のモチベーションアップに繋がります。
もし企業に評価制度がなければどうなってしまうでしょうか?そうなると仕事に対するモチベーションや緊張感も維持できず、非常にふわふわしたものになってしまうのでらはないでしょうか。
人間なんて誰しもが所詮、楽をしたいものなんです。決まりがなければ怠け者になってしまうでしょう。
また正しい判断基準がない場合、企業は不平等な扱いをし、社員に対し無理難題を押し付けたり、労働時間の超過などブラック体質となってしまう恐れもあります。
つまり人事評価は、社員にとっても企業にとっても曖昧さをなくす重要な取り決めなのです。
簡単にわかる!人事評価の目的と書き方③【人事評価のメリット】
「簡単にわかる!人事評価の目的と書き方」。3つ目のテーマは「人事評価のメリット」です。
人事評価にはメリットとデメリットの両面があります。まずは、メリットから具体的に説明していきます。
【コミュニケーション】
人事評価という制度により上司と部下のコミュニケーションがとれるという意味では、組織を形成する企業では重要なポイント。
縦の連携がしっかりしていることで、企業の体制は安定します。
業務の中での日々のコミュニケーションの他、評価というテーマで向き合うことで成果や目標の達成率などの確認もできます。
【社員の能力の確認】
人事評価によって現時点での社員の能力やスキルを確認することができます。
スキルが高まっていればさらなる成長を促し、足りなければ、より一層の努力を求めます。
【期待値を向上させる】
社員のモチベーションを向上させることと、企業から社員を評価することで企業が社員に対する期待値を向上させます。
【社員のキャリア形成】
目先の目標を設定することにより、将来のビジョンを具体的に描きやすくなり、社員のキャリアを形成していきます。
【生産性の向上】
人事評価によるメリットの現れとして生産性が向上します。成果によって待遇や報酬を変えることにより社員のモチベーションはあがり、しいては企業全体の価値を高めます。
簡単にわかる!人事評価の目的と書き方④【人事評価のデメリット】
「簡単にわかる!人事評価の目的と書き方」。4つ目のテーマは「人事評価のデメリット」です。
メリットに対し、デメリットも存在します。
【評価に対する個人差】
評価に対する個人差がでる場合があります。人事評価は、人(上司)が行うものなので、評価には個人差が出る場合があります。
社員としては、適正な判断が行われていないと思った場合、モチベーションの低下、会社への不信感がつのるようになります。
【評価の難しさ】
人事評価の難しさというのは、判定評価の基準です。上記の通り、判断する側も、される側も「人」というところが難しいのです。
数字に現れる部分とそうでない部分もあるところが評価を難しくさせる要因の一つです。
実際、社員全員を評価させるような評価制度は非常に難しいのです。
このように人事評価には、メリットもデメリットもどちらも存在しますが、制度が全くなしでは企業としての軸自体がないことになりますから、人事評価はあるべきではないでしょうか。
これらのメリット、デメリット、そして人事評価の目的をしっかり理解した上で人事評価の書き方を考えてみましょう。
様々な業種・業界によって人事評価の書き方のポイントは当然違いますので、業種・業界にマッチした対応をする必要があります。