少子高齢化による労働人口の減少という問題に直面している日本。働き方改革が進められる中、様々な施策が行われています。
1つの手段としてあるのが「RPA」です。
というわけで今回は「働き方改革とマーケティングとRPA」について詳しく説明致します。
働き方改革とマーケティングとRPA①【RPAは働き方を変えるのか?】
「働き方改革とマーケティングとRPA」1つ目のテーマとして取り上げるのは「RPAは働き方を変えるのか?」です。
「働き方改革」というキーワードが世に出てから、しばらく経過し、キーワードととしても一般的に定着したものと思われます。
国家主導の「働き方改革」は、はたして世間にどれだけ浸透しているのでしょうか?
そして、現実に働く人々にとって「働き方改革」による変化を実感している人は、いったいどれだけいるというのでしょうか?
確かに時代により、人々の思考や価値観は変化していきます。常識自体も変わっていくのです。
変わる時代に合わせ、世の中のルールであり、トレンドであり、マーケティングも変化せざるをえないのです。
しかしこのスタンダードなビジネスモデルというのは、全ての企業に対し有効となるわけではありません。
というのも日本の企業のほとんどが中小企業であるからです。
近年では、「働き方」の影響により、働き方は確かに多様化しています。その結果、正規雇用と非正規雇用の割合にも変化が生じてきました。
正規雇用が6割に対し、非正規雇用が4割と言われています。近い将来には、同等もしくは逆転する可能性だって十分にありえるのです。
そして「働き方改革」というのは、企業規模による違いにより適用できる場合とそうでない場合があります。さらに業種・業界によっても対応には差が出てくるのです。
国家主導の取り組み、意識改革となれば、まず第一に反応するのが大企業です。大企業であれば、十分な経営体力としっかりと構築された組織体制により「働き方改革」にも対応できます。
しかし、中小企業の場合、「働き方改革」に即座に反応することは、大変難しいものとされます。
ましてや「働き方改革」により、自由な働き方を提唱したことによる非正規雇用という立場の人を増加させたことは、確かに雇用の面では、多様化を生み出しました。
しかし、結果としては契約社員、派遣社員、そしてフリーランスと言われる個人事業主を増加させたことになります。
「働き方改革」が推奨される一方で、労働者を守るルール付けは遅れているのが現実です。
多種多様な働き方が、増加する一方で、どんなスタイルでも守られる法整備も必要となります。
そして企業においての課題として人材の確保が急務となっています。少子高齢化による働き手の不足は、現実的問題となっており、多くの企業が人材確保に注力しています。
非正規雇用が増加する中でも、戦力となる人材を求めているのも確かなのです。
人材というリソースの確保については、物理的な問題があります。そもそも、働き手自体が減少しているのですから、限界はあるわけです。
その為、企業では人材というリソース不足に対応する為に、様々な施策を行っています。その1つが「RPA」です。
働き方改革とマーケティングとRPA②【RPAは、本当に効果があるのか?】
「働き方改革とマーケティングとRPA」2つ目のテーマとして取り上げるのは「RPAは、本当に効果があるのか?」です。
企業が人手不足を補う施策の1つとして注目しているのが「RPA」です。
「RPA」という言葉をはじめて聞いたという方もいらっしゃるかもしれません。
「RPA」とは、人間の変わりにロボットによって作業を行わせることです。
「RPA」とは、Robotic Process Automationのことを言います。
もっと具体的にわかりやすく言えば、パソコンなどで行う人間が手で行う事務作業をロボットが変わりに行ってくれるというものです。
「RPA」におけるロボットとは、物理的なロボットのことではありません。
一般的にロボットというと、人型のロボットや工場などでの生産ロボットを想像する場合がありますが、「RPA」のロボットは、それとは異なり、物理的なロボットが存在するわけではありません。
実際に「RPA」は、業務アプリを制御、操作するコントロールツールと考えもらえばわかりやすいでしょう。
「RPA」というソフトウェアに人間が行う仕事を覚えさせて仕事を行わせるのです。
「RPA」がなぜ、ここまで企業から注目されるのかと言えば、まず第一にあるのが業務の効率化です。
人間の変わりに仕事をロボットに任せることで、様々なメリットが生じるのです。
具体的にどのようなメリットがあるのかと言えば、ロボットは一度仕事を覚えたら、間違えることはありません。人間が仕事を行う場合には、必ずミスが起こります。
ミスを起こさず完璧に仕事をこなす人など存在しません。人間というのは、それほど未完成な物だからです。
ヒューマンエラーというのは前提として仕事は考えます。
そして人間は、体調や心理によってパフォーマンスが左右されます。生産性が一定ではないのです。
体調不良によって仕事ができなくなるのが人間です。
しかし、ロボットに体調不良はありませんし、パフォーマンスもどんな時でも一定です。さらにロボットは疲れを知りません。
作業自体も時間も曜日も関係なく仕事をしてくれます。
人間であれば、長時間労働は様々なところに支障が出ます。そして残業代も必要となればコストもかかるわけです。
このように生産性を高めること、仕事のパフォーマンスの安定性をみても結果的に「RPA」による業務の効率化が図れるということです。
「RPA」が得意とするところは、ホワイトカラー業務をメインとしたデスクワークをこなせるということです。
情報化が進む社会の中で、人手によって行われている作業の割合が企業においては、相当多いのです。
現実的に事務作業の大半というのは、ほとんどの場合、固定されているルーチンワークが多くを占め、実はあえて人手を使わなくてもこなせる仕事だったりするのです。
デジタル化が進み、環境的にも整備された現在のビジネス環境において、業務そのものを精査し、システムや運用ルーチンを含めた業務改善をしようということで「RPA」が注目されているのです。
「RPA」を導入することによって、多くの人材を削減できると言われているのです。
働き方改革とマーケティングとRPA③【マーケティングへの影響と今後の展望】
「働き方改革とマーケティングとRPA」3つ目のテーマとして取り上げるのは「マーケティングへの影響と今後の展望」です。
「RPA」が注目される理由として、「RPA」は、プログラミングなどの知識がなくても行えるということが1つのポイントとなっています。
しかし、実際のところプログラミング知識は必要ないとしてもシステム的なロジックや論理的思考回路がないと「RPA」を活用していくことは難しいのが現実です。
企業においても「RPA」を導入したいと考えていても、まず導入段階から、どの「RPAツール」を使い、実際にどのように運営していくのかを考えるのは、ある程度のITスキルが必要とされます。
一般社員がいきなり「RPA」担当になっても、何をどこからはじめて良いのかは、さっぱりわからない状態になるというのが現実です。
やはり、そうなると「RPA」導入には専門の業者に依頼するのが最も手っ取り早く、確実なのです。
確かに「RPA」には可能性がありますし、企業が将来的な経営ビジョンを描く為には一要素として前向きな取り組みと言えるでしょう。
しかし現実的には「RPA」の導入には、かなりのコストと時間を実際に要します。
そして、「RPA」を導入したからといって全ての企業が結果を出せるというわけではありません。
将来的に見ると企業全体としては、コストダウンになりますが結果が出るまでに時間を要することを考慮するとRPA導入には、二の足を踏む企業が存在するのも理解できます。
将来的な各企業の動向と現実路線とのギャップをキャッチしながら判断したいところです。