今の世の中は、物に溢れています。
日常生活の中で一消費者として多くの物に囲まれることは、環境的に非常に恵まれていると言ってもよいでしょう。
選択肢の1つとして「ミニマルライフ」があります。
というわけで今回は「ミニマルライフとマーケティングの関係」について詳しく説明致します。
ミニマルライフとマーケティングの関係①【物を減らすことによって得られるもの】
「ミニマルライフとマーケティングの関係」というテーマで1つ目に取り上げるのは「物を減らすことによって得られるもの」です。
日々時間に追われ多くの人がそれぞれ成すべきタスクというものを背負って毎日、忙しない日々をおくられている方は非常に多いのではないでしょうか。
現代人は何かと忙しいのですが、混沌した現代社会がまた、ある意味生き方を難しくさせているのかもしれません。
多くの物に囲まれた世界は非常に豊かで便利な世界と言えます。
物が多いということは、それだけ選択肢が多いというわけになるのですが、選択肢の多さがはたして本当に幸せであり、豊かなことと言えるのでしょうか?
選択肢が多いということは、その中からどれかをチョイスする必要がありますが、選択肢が多すぎてチョイスまでたどり着かないという事実も実際には起こり得るのではないでしょうか。
選択肢の多い世の中ですが、今や個性が重視される時代、様々な選択肢の中から「個」で選択できる自由があるのです。
様々な価値観やライフスタイルがありますが、近年のライフスタイルとして「ミニマルライフ」があります。
ミニマリズムやミニマリストなどとも言われ、日本国内でも密かなブームとなっています。
「ミニマリズム」は、日本にあっている考え方ではないでしょうか。
なぜなら、日本は島国で面積的にもそれほど広いわけではありません。また日本人の特性やきめ細かい性格からマッチしています。
また日本の住宅事情に関しても、それほと広いわけてはないので、効率よく限られたスペースを上手く活用するという意味でもまた合っているのではないでしょうか。
日本人のライフスタイルにマッチしている「ミニマルライフ」ですが、実はその考えやライフスタイルが先行していたのは、アメリカなのです。
日本においての「ミニマリズム」は、一種のブームのようなものです。
トレンドやブームというのは、作られるものであり社会人や経済に大きな影響を与える一要素であります。
ライフスタイルそのものにも、もちろんトレンドがあり、トレンド力が高まれば、それに応じてニーズも高まります。
ニーズが高まるわけですから、多くのビジネスチャンスが生まれ、市場にそれに関連した商品やサービスが次々と投入されるわけです。
やがては、それが積み重なることにより、市場規模が拡大しマーケティングを形成するのです。
「ミニマルライフ」というのは、できるだけ物をもたないことを意味します。
実は意外と普段使わないような不要な物を多く持ち続けていることが誰にもあるのです。
あえて物か溢れる時代において、物を減らすことで、物を増やす基準というのを明確にできるということです。
色々な物を思いきって手放すことによって、また違った新たな価値感というのが生まれる可能性だってあるのです。
物を減らすことにより、自分自身に本当に必要かどうかを見極めることができます。
実はミニマルライフ、ミニマリズム、ミニマリストの考えは、消費行動に大きな影響を与えます。
例えば全員が全員、ミニマルライフに目覚めた場合、最低限の物しか購入しないとなると、各企業の売上には大きく影響を及ぼすのではないでしょうか。
ただでさえ、物が溢れることにより、物が売れない時代になっているわけですから、さらに消費者が何を購入するかを厳選するとなると、企業はどのように消費者に対しアプローチするかを考えなければならないでしょう。
ライフスタイルというトレンドは、マーケティングに大きく関与する重要な要素と言えます。
ミニマルライフとマーケティングの関係②【ミニマリズムは単なるプームなのか?】
「ミニマルライフとマーケティングの関係」というテーマで2つ目に取り上げるのは「ミニマリズムは単なるプームなのか?」です。
さて、物をもたない、減らすことによって何が変わってくるのかを考えてみましょう。
- 自分に必要な物を理解することができる
- 自分にとって本当に好きなものが見つかる
- 自分のやりたいことを見つけることができる
物を極力持たないということは、自分自身を見つめなおすきっかけとなり、自分に「気づき」を与えてくれるのです。
「物を捨てる」という行動そのものが、自分自身を振り返ることになっているのです。
物が多い時代だからこそ、物に振り回されてしまうということが実は多いのです。
その1つの最たる物が「ブランド品」です。
ブランド品にこだわり、価値感をそればかりに見出すようなことも多々あるかと思いますが、ブランド品こそマーケティングの中で形成された価値感そのものなんです。
企業としてのマーケティングの最終目標としては、ブランド化を目指すわけですが、マーケティングの最終成果として作られた価値観に私達、消費者は実は非常に左右されているのです。
ブランド品に限らず、不要な物を持っていると、本当に自分に必要な物というのがわからなくなってしまうのです。
この状態こそ、物に振り回されている現状なのです。
またミニマルライフは、自分自身を見つめなおすだけでなく、物を余計にもたない、買わないことで、無駄な支出を減らすことにも繋がります。
「ストック」という考えを持たないことで、シンプルな生活を行うことができるのです。
ミニマルライフやミニマリズムというのは、1つのトレンドにすぎません。
トレンドというのは、意図的に作られたものですから、トレンドに乗るかどうかは各個人が判断すればよいわけです。
カタカナで「ミニマリズム」という明確なキーワードとして提示すれば、それなりには聞こえますが、それ以前に日本でも「質素倹約」という考え方もあったのです。
それを「ミニマリズム」に置き換えることにより、あえてトレンドを作り出すこともまた、マーケティング戦略そのものと言えます。
ミニマルライフとマーケティングの関係③【マーケティングとの関係】
「ミニマルライフとマーケティングの関係」というテーマで3つ目に取り上げるのは「マーケティングとの関係」です。
物が多い時代だからこそ、ニーズは増し、顧客のニーズに応えようとするところにビジネスとしてのアイデアと隙間というのがあるわけです。
他社が気づいていないニーズに気がつくことによって、新たなニーズが発生し、それがビジネスとなれば成り立つわけです。
しかし、顧客ニーズに応えることは、何も全く新しいことを行うことでもなく、よりニッチな分野に目を向けることだけではありません。
マーケティングというのは、常に変化しており、その時々に上手く対応していく必要があります。
顧客というのは、非常に気持ちが様々な方向に揺られるものです。
今回、取り上げた「ミニマル」ということ一つに着目したわけてすが、情報や物が多く、日々の生活さえもスケジューリングされているような現実だからこそ、「ミニマル」がより一層際立つといういうわけです。
要するにどこに視点をおくかによって見え方そのものというのは、全く違って見えてくるということです。
マーケティングにおいても、全く新しいこれまでにないような仕組みやサービスではなく、既存のものであっても見せ方やアプローチ1つで結果はまったく面白く変わることもあるのです。
先述したようにミニマリズム、ミニマリスト、ミニマルライフというのは、1つの単なるキーワードであり、作られたブームであるということも事実なのです。
現代マーケティングというのは、どこかに必ずや発端があり、誰かが仕掛けているわけです。
そのことがマーケティングを形成し、トレンドを生み出していくことに繋がるわけです。
物に溢れる時代だからこそ、ミニマムという最低限、最小限なシンプルな物事の捉え方というのも1つの考え方として、存在価値を高め、マーケティングにも影響を与えているのです。