マーケティングには、様々な概念や考え方が存在します。
時代の変化と共に次々と新たな施策や概念が芽生えていきますが、今回、注目するのが「マーケティングマイオピア」です。
皆さんは、ご存知でしょうか?
というわけで今回は「10分でわかる!マーケティングマイオピアとは」について詳しく説明致します。
10分でわかる!マーケティングマイオピアとは①【マーケティングマイオピアとは?】
「10分でわかる!マーケティングマイオピアとは」というテーマで1つ目に取り上げるのは「マーケティングマイオピアとは?」です。
「概念」というものに、とらわれると、その概念が当たり前だと思いこみ、それが正しいと勘違いしてしまうこともあります。
ビジネスにおいては、既成概念にとらわれない新しい発想が必要だとされますが、ビジネスにおいては、基本となるセオリーというものがあり、そこに基準となる「概念」があります。
現代ビジネスにおいて必要不可欠とされるマーケティングですが、マーケティングにも様々な概念が存在します。
「マーケティングマイオピア」という概念がありますが、皆さんは、お聞きになったことがありますか?
「マイオピア」とは、「了見が狭い」ことを意味します。
つまり視野が狭く近視眼的ということです。
「マーケティングマイオピア」=「近視眼的マーケティング」と言います。
つまり、目の前の事にだけ気をとられたため、自社の真の価値を見失い衰退してしまうという状況なわけです。
これは、市場においての企業や組織に対しての概念となりますが、一個人として一人の人間に例えてたとしても、全く同じことが言えるのです。
よく周りのことばがり気にしてしまう人は、周囲を気にし過ぎるばかりに、自分の魅力や個性に気づかず、周りに合わせて本来の自分を発揮できないという方もいらっしゃいます。
このことを自分自身は、実は理解していても、それを表に表現することができない、本当の自分をさらけ出せないといった場合には、それを感じる本人自身が、ストレスを抱えていく状態となるでしょう。
これは、企業にも同じことが言え、本来、その企業が持つポテンシャルを企業が発揮できないということがあるのです。
マーケティングマイオピアとは、マーケティングに対する視野が狭くなってしまっていることが、そもそもの原因ですが、マーケティングマイオピアが起こる理由とは、いったいなんでしょうか?
具体的には、次のような理由があります。
- 売上向上ばかりに気をとられたため
- 顧客との関係性の構築に失敗したため
- 顧客ニーズへの理解不足
- 製品中心の開発を行ったため
- コスト削減に集中したため
- 市場の拡大に安堵したため
- 代替品がないと信じ込んでいるため
上記のような理由は、日常的な業務の中でどこの企業にも簡単に起こり得ることなのです。
10分でわかる!マーケティングマイオピアとは②【マーケティングマイオピアが起きやすい環境とは】
「10分でわかる!マーケティングマイオピアとは」というテーマで2つ目に取り上げるのは「マーケティングマイオピアが起きやすい環境とは」です。
では、このようなマーケティングマイオピアを回避するには、いったいどうすればよいのでしょうか?
実はマーケティングマイオピアに陥る状況は、企業としての「経営の失敗」とみなされてしまいます。
自社の状況判断というのが、できていないということになります。
また変化の激しい市場の中で、その変化に応じて柔軟な対応が組織としてできず、時代に取り残されてしまったということもあるのです。
では、実際に企業がマーケティングマイオピアの状況に陥らないためのポイントをお教えしましょう。
- 当事者意識の向上
- 製品から顧客中心にシフトする
- 自社の商品やサービスを柔軟に考える上記3つがポイントとなります。
マーケティングマイオピアという概念について詳しく説明文していきましょう。
マーケティングマイオピアは、1960年にハーバード大学セオドア・レビット教授が論文で提唱した概念となります。
概念自体は新しいものではなく、それなりに歴史があるものです。
ここに来てマーケティングマイオピアという概念が注目されるようになったのは、日本においても企業規模を問わずマーケティングがビジネスにおいて重要視されるようになったからです。
またモノや情報に溢れる現代において、消費者ニーズは多様化するばかりだからです。
既に半世紀以上前の論文が全く色褪せていないのは、現在の市場環境が合致しているからに他なりません。
マーケティングマイオピアは、マーケティングに対する視野が狭くなってしまうことですから、自社と現実の市場とのギャップに気づいていない、または感違いしているということになります。
そのギャップが大きければ大きいほど、市場の中での優位性は失われ、やがでは市場から撤退するような状況まで追い込まれてしまうこともありえるのです。
自社が現状の戦略に間違いはないと判断し、今後も戦略的にみても、このまま成長していけると「思い込んでいる」からです。
これは、正に勘違いであり、自社を過大評価しているケースと言えます。
実際には、これと逆のケースもあり、自身のなさから、過小評価している場合もあるのです。
つまり、現在の市場に対しての自社の分析というのが的確にできていない状態と言えるのです。
自社の分析を行うには、主観的ではなく、あくまで客観的に冷静に分析した上で、リアルな市場の中での自社を見直す必要性があるのです。
そもそも視点的なフォーカスそのものが間違っていれば、自社の評価も自ずと狂ってくるというわけです。
自社の取り巻く商圏そのものを非常に狭く見積もってしまったり、現実の消費者動向や市場環境の変化に追いついていけないという状況になってしまいがちになるのです。
そうしたギャップが生まれる事によって次第に、競合企業との戦いに敗れていくようになるのです。
マーケティングで近視眼的になるということは、企業にとっては可能性を狭め、衰退していくことにつながるとは、こういうことなのです。
10分でわかる!マーケティングマイオピアとは③【マーケティングマイオピアを回避する方法】
「10分でわかる!マーケティングマイオピアとは」というテーマで3つ目に取り上げるのは「マーケティングマイオピアを回避する方法」です。
マーケティングマイオピアが起きやすい状況というのは、前述したような、いくつもの理由があるわけです。
最も大きな理由としては、自社分析ができていないからになります。
それによって自社での市場でのボジション、価値観を見誤るというわけです。
市場というのは、常に動いており、生き物と同じです。様々な外部環境など微妙な変化にすぐに反応するのが市場です。
今日と明日の市場価値が全く同じということは、ありえないのです。
そんな変動のある市場環境が例え、大きく変化していたとし
ても、それに気がつかない、もしくは、気づいていても、何もせようとせず変化を避けたがるようでは、マーケティングマイオピアに陥ってしまうのです。
実際に多くの企業が、企業体質を改善しようとせず変化を嫌がる企業というのは、多いものです。
なぜなら、これまで上手くいっていたのだから、今さら変えるところはないと思いこんでいるからです。
自社の変化を避けたがるという自己欺瞞(ぎまん)が悪循環となり、それが体質として慢性化すると負のサイクルに陥るのです。
そして気づいた時には、マーケティングマイオピアの環境に自社が置かれているということです。
もっと言えば、そのような環境に陥っていることに気がついていないことです。
では、企業がマーケティングマイオピアに陥らないための回避策として、どのようなことを行えばよいかをお教えいたします。
- 高い当事者意識
- 盛衰に縛られない考え方
- 様々な切り口からの視野の広い展開で考える
- 企業中心から顧客中心志向への転換
上記のようなポイントをおさえることにより、マーケティングマイオピアの状況を回避できるのです。
マーケティングマイオピアの原因は、自社の事業の定義を狭めたことによりものです。
この結果、今の現状や新たなテクノロジーなどへの対応ができなくなってしまった結果と言えます。