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迫力ある大画面で映画を見るのはやはり違います。映画館での映画鑑賞は、シネコンが主流となってきましたが、そんなシネコンの経営戦略と、今後求められる変革について今回は触れてみましょう。

コンテンツの多い時代に「シネコン」の存在感


現在は、過去の作品も含めて映画コンテンツは、かなりの数が存在しています。それでも人々は、常に新しく斬新な作品を待ち望んでいます。

作り手側の映画製作者も、知恵を出し合いあの手この手で時代が求めている作品を世に送り出そうとしています。

今や映画を見る方法も様々あります。インターネット環境の整備によってオンラインでの映画鑑賞も当たり前となってきました。パソコンやタブレットPC、スマートフォンなど数々のデバイス機器での視聴が可能となりました。

いつでもどこでも、隙間時間やふとした空き時間にも自分の好みの映画鑑賞を気軽にできる環境です。映画フリークにとっては、嬉しい世の中となりました。

更に自宅での映画鑑賞においても、ディスプレイやオーディオ機器の性能向上もあり、自宅での映画鑑賞環境もそれなりに整えられるようになりました。

大型で高解像度のディスプレイやブロジェクター、高サラウンドの臨場感溢れるスピーカーシステムなどもあり、映画鑑賞を快適に作るのも、それほどコストをかけずに実現できる時代となりました。

そんな中、映画を見るならスクリーンが一番ということで、存在感があるのが「映画館」です。どれだけ映画鑑賞の機器が発達したとしても一般家庭に映画館のような設備を設けることは出来ません。その価値が「映画館」の存在感なのです。

そんな「映画館」のスタイルとして近年、多いのが「シネコン」の存在です。「シネコン」とは、同一の施設内に複数のスクリーンがある映画館の形態のことです。

シネコン単独の施設もありますが、最近では大型のショッピングモールに併設されるなど利用価値も高まっており、映画のついでに買い物や食事などもすることができ、家族やカップルなど1日中楽しめる場ともなっており、付加価値が高まっています。

シネコンでの映画鑑賞の後、カフェでお茶したりレストランで食事をしながら映画の感想を語らい、余韻に浸ることで映画の価値観を高めることにもつながり、マーケティングの面から見ても大きな変化と影響を及ぼすものに値します。

シネコンのプロダクトサイクル


「シネコン」の存在は既に私達の生活にもお馴染みとなっており、現在のプロダクトサイクル的に言えば成熟期を迎えています。

シネコンが登場してから、既に20年以上が経過していますが、導入期、成長期を過ぎ現在の状況となっています。

昭和の時代には映画館は、独立した施設として数多く存在していました。単館の映画館も存在していましたが、時代の変化と共にその姿を消していきました。

そして時代は変わり、シネコンの時代へと移り変わっていきます。シネコンが登場したのは1990年代後半頃からとなります。2000年にはシネコンのスクリーンの数は、約1,123でした、その後僅かな期間で急成長を見せ、シネコンは全国に広がっていきます。

2008年までには、倍以上となる約2,800となりました。それ以降ピークを迎えたシネコンは、伸び悩みを見せます。現在では、およし約2,850と横ばい状態が続いています。

こうしたシネコンの現状からすると、シネコンは数的にも需要と供給が合っておりバランスがとれているというように見受けられます。時代のニーズにあったシネコンの登場は必然だったのかもしれません。

そんなシネコンの中でも2大勢力として全国展開しているのが大手2社の「イオンシネマ」と「TOHOシネマズ」です。

皆さんの街にも、このどちらかはある一定の地域内にあるのではないでしょうか?それほど身近な存在となっています。

大手2社ですが、シネコン業界ではライバル関係の企業で、それぞれがそれぞれの経営戦略を明確に持ち、特色も異なります。

シネコン大手2社のそれぞれの経営戦略とは


「イオンシネマ」と「TOHOシネマズ」というシネコン業界の2大勢力がどのような経営戦略、ビジョンを保っているのか、非常に興味深いところですね。その違いをまとめてみました。

「イオンシネマ」と「TOHOシネマズ」の経営戦略の大きな違いは、主に2つあります。

まず、1つ目は「場所」の違いです。場所選びは業績や集客に大きく関わるので重要なところです。シネコンにまずは、足を運んでもらわなければ意味はありませんから。

そうなった時、どこに作れば勝てるのか?ということが重要となります。

イオンシネマは、「イオン」の大型ショッピングモール内に出店されますから、主に郊外への出店となり、逆にTOHOシネマズは、都心への出店がメインです。

2つ目は、「誰をターゲットととしているか?」です。

イオンシネマの最も喜ばせたい顧客(ターゲット)は、「ファミリー」。郊外のショッピングモールとうことで、買い物ついでの家族を狙います。

それに対しTOHOシネマズのターゲットは「女性」なんです。映画を見るのに女性が喜んでくれるような環境を整えています。こちらは、デートに向いておりカップル向けと言えるでしょう。

このような点から見ても「イオンシネマ」と「TOHOシネマズ」は、全く違う経営戦略と言えます。

まとめ

いかがだったでしょうか?
今回は、「シネコンの経営戦略と求められる変革」についてまとめてみました。

大手2社の「イオンシネマ」と「TOHOシネマズ」どちらも全く違う経営戦略は、それなりにニーズがあり競合していないことがシネコンの継続に繋がっているのでしょう。


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