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「ド、ド、ド、ドンキ、ドン・キホーテ♪」と店内に流れるインパクト大の曲でお馴染みの「ドン・キホーテ」。

「激安の殿堂」をコンセプトとしてディスカウントストーリーの中でも群を抜く存在の「ドン・キホーテ」の営業戦略に前回に続き徹底解説致します。

激安の殿堂!ドン・キホーテの営業戦略とは④【ドン・キホーテの特徴】


「ドン・キホーテ」の人気を支えるポイントとなるのが2つあります。

それが、「圧縮陳列」と「深夜営業」です。

この2つの要素は、ディスカウントショップという小売業を都心部に展開させることを可能としたこと、そしてインバウンド需要の取り込みにも繋がったのです。

「圧縮陳列」と言えば「ドン・キホーテ」の代名詞と言え、全国どの店舗に行ってもこのスタイルは変わりません。

店内をこれでもかというほど、商品を詰め込んだスタイルこそが、店舗ディスプレイの役割も果たしています。この陳列具合を見ると、よくぞここまで商品をかき集めたものだなと感心させられると共に、店舗作りのドンキならではの独創性も感じます。

さらに商品も様々な物がワンフロアに混在しており、ロレックスからトイレットペーパーまでと、高級品やブランド品が一堂に介す姿も他店の常識としては決してあり得ないのです。

しかし、常識など、そもそないのかもしれません。常識にとらわれては、新しい発想やビジネスは生まれません。

さらに営業24時間化ということも顧客ニーズによりそっています。

特に都市部においての「深夜営業」は非常にニーズが高いのです。人が集まる都会では、夜に仕事をする人もいれば遊ぶ方もいます。

そして忙しい現代人にとっては、時間を問わず利用できるのは、嬉しいものです。

1980年代よりナイトマーケットを他社より作駆けて行ったパイオニア的、存在でもあるのです。

圧縮陳列による独自性と商品そのものをディスプレイ化した遊び心が、高いアミューズメント性を生み出すと共に、早々にナイトマーケット需要に対応したことから、幅広い顧客層の取り込みに成功したのです。

実は都心で成功するには、コストがかかるのです。都心は地価が高い為、お店を維持するだけでも経費がかかります。

その条件を埋める為に営業時間をタイムレスとしディスカウント業界の薄利多売というスタイルの穴埋めをし有効活用したこともまた「ドン・キホーテ」が右肩上がりの拡大をした理由です。

首都圏の繁華街に店舗を出店することが可能なのは、眠らない街の都会にこそニーズがあるのです。結果的に「ドン・キホーテ」は、東京からスタートしたことが有利に働いたというわけです。

それだけでなく「ドン・キホーテ」はインバウンド需要さえ取り込んでいるのです。

都心部では外国人旅行客が多く訪れることから、積極的に繁華街に出店していったのです。

この点についても他社に先駆け、いち早くインバウンド需要を取り込むことにより成功したのです。

ドン・キホーテのインバウンド需要の詳細を確認してみると時間帯的には20~24時の時間帯に免税売上高が伸びているようです。

この時間帯は、観光客達のディナーの後の夜の観光スポットととしてお土産などのショッピングとしての利用によります。

一日の売上サイクルとしては、朝から夜にかけ売上があがっていき20時を境に大幅に増加、売上ピークは22時ということです。

つまり、一日の総売上でインバウンド需要の割合が、かなり高まっていることがわかります、

ちなみに免税客の平均客単価は1万6200円ということです。

国内平均額2,500円のなんと6倍以上となりますから、いかにインバウンド需要が重要かがわかります。

激安の殿堂!ドン・キホーテの営業戦略とは⑤【仕入れの工夫】


「ドン・キホーテ」の営業戦略として「売る」仕組みだけが特化しているわけではなく、商品の仕入れにも秘密が隠されています。

ディスカウントストアとして、驚くべき安さで売られている「ドンキ」の商品には、からくりがあります。

それは「仕入れ」の段階にあります。

「ドンキ」で仕入れている商品は、廃盤品や、季節外れなどの処分品を安く仕入れているのです。

この仕入れは、非定期的な仕入れ品となり、実はこの仕入れの工夫が売上高の3~4割を占めているのです。

そもそも仕入れ値自体が安い為、定期仕入品に比べ利益が多くとれるというわけです。

実は「ドン・キホーテ」の営業戦略は、定番品と一緒にスポット商品を買ってもらうことによって粗利を得るという戦略なのです。

店内に足を踏み入れ、様々な商品を見ていると、あまりの安さに特に必要がない商品でも「お得感」という心理が勝り、ついつい買ってしまうという顧客の深層心理をついたもので、顧客の購買意欲をそそっているのです。

この消費者心理を動かす仕掛けが、「ドンキ」特有の圧縮陳列の影響なのです。

つまり、消費者が気づかないうちに、買わせるという仕組みなのです。

激安の殿堂!ドン・キホーテの営業戦略とは⑥【売る為の店舗作り】


「ドン・キホーテ」の代名詞である「圧縮陳列」。これが「ドン・キホーテ」を有名にさせたと言っても過言ではあらませんが、この陳列にも実は様々な工夫がなされているのです。

店内をよくよく見ると気づくのですが、むやみやたらに商品を並べているわけではないのです。

具体的には、次のようなことを行っています。

  • 実は手前の棚は低く奥まで見渡せるようにしてある
  • 目玉商品は顧客の視線がいきやすい場所に置いてある
  • 店内の通路は曲線になっている
  • 購買年齢層により棚の高さを調整している
  • キャラクター商品は、何段かに分けて陳列している
  • 比較対象として粗利の大きいPB商品を置いている
まとめ

いかがだったでしょうか。今回は「リアルマーケティング考察。激安の殿堂!ドン・キホーテの営業戦略とは【第二編】」というテーマで詳しく解説致しました。

【第二編】では、具体的な「ドン・キホーテ」の営業戦略について解説致しました。次回、【完結編】が最終章となります。


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