皆さんが日頃、生活の中で感じる様々な商品やサービスにおいて「お試し」という言葉につられてしまうことはありませんか。
消費行動においてフリーミアムやフリートライアルがあります。
というわけで今回は「消費行動を考える!フリーミアム と フリートライアル、選択するのは、どっち?」について詳しく説明致します。
消費行動を考える!フリーミアム と フリートライアル、選択するのは、どっち?①【フリーミアムとは】
「消費行動を考える!フリーミアム と フリートライアル、選択するのは、どっち?」というテーマで1つ目に取り上げるのは「フリーミアムとは」です。
世の中には、様々な商品やサービスが存在します。
数あるものの中から、皆さんは普段からチョイスしているわけですが、何を基準に皆さんは決定していますか?
どこを中心に判断するかは個人差があります。
クオリティ重視なのか?コスパ重視なのか?はたまたブランドに左右されるのが、その選択要素というのは、実に様々です。
チョイスの根底にあるのは、ニーズなのです。ニーズを満たすために、商品を購入したり、サービスを利用したりするのです。
しかし、実際には、消費者行動として、消費者のチョイスがいつも正しいとは、限りません。
買い物をしてニーズとは、実際に不一致だったと思うケースも多々あるのではないでしょうか。
あまりにコスパを重視したために、仕えないものを購入してし後悔してしまったなどということもあるのではないでしょうか。
安物買いの銭失いとも言われますが、結局仕えないものを使えば使わないわけです。
そのような失敗がないように、「お試し」というものが存在します。
皆さんも、お試しを利用したことがありますか?
新商品などでは、特にマーケティング戦略とプロモーションを兼ねて、「お試し価格」というものが、よくあります。
また一定期間、無料でサービスを利用できるなどもよく見られます。
近年では、様々なサブスクリプションサービスが存在しますが、お試し期間があるサービスが多く存在します。
そんな「お試し」サービスとして、フリーミアム とフリートライアルと言われています。
基本的に「フリー」ということですが、この2つの言葉の違いとは、いったいなんでしょうか?
まず、フリーミアムについてふれていきましょう。
フリーミアムは、基本的には無料でサービスを利用できるのですが、全ての機能を使えるわけではなく、機能に一定の制限を設けています。
無料で使えることは使えるのですが、どうしても制限がかけれている機能を使いたいならば、課金するという価格形態となっています。
これは、これでユーザーに最低限の使用権限を与え使えるようにするということだけでも、一部のユーザーニーズを満たしていることになります。
フリーミアムサービスを展開する企業の売上を考えた時、無料で使えるのに、サービスとしては大丈夫なの?無料でサービスを展開して売上は上がるの?と思ってしまうかもしれません。
しかし、実際にフリーミアムがビジネスとして成立するには、全顧客のわずか5%が有料ユーザーとなれば保持できるのです。
数値だけで見ると「5%」というのは、ごく僅かな数値と言えますが、ビジネス上は、これで成り立つのです。
消費行動を考える!フリーミアム と フリートライアル、選択するのは、どっち?②【フリーミアムの成功事例】
「消費行動を考える!フリーミアム と フリートライアル、選択するのは、どっち?」というテーマで2つ目に取り上げるのは「フリーミアムの成功事例」です。
近年、このフリーミアムで成功を収めているのが「Zoom」です。
コロナ禍という状況により、オンラインでのコミュニケーションの必要性が急速に高まり、Web会議サービスとしての機能性と使いやすさから、一気に注目が集まったサービスと言えます。
Zoomの利用も制限はありますが、基本的には、無料で誰でも利用することはできます。
1on1てあれば時間制限はありません。
しかし、1on1でのコミュニケーションツールであれば、わざわざZoomを利用する必要はなく、これまでにも既存のツールでいくつも適したモノがあります。
Zoomの利用価値というのは、Web会議となります。
Web会議となると、1on1ではなく、チーム単位や複数のメンバーでの開催が多くなります。
Zoomでは、参加者が3名以上になると40分という時間制限が設けられます。
40分という時間は、ある程度簡単なテーマであれば十分かとは思いますが、やはり会議となると、知らないうちに時間が過ぎてしまい、時間が足りないということになってしまいます。
そのため、有料プランへ移行するユーザーが多くなるというわけです。
企業などでは、企業単位にまとめて契約する場合がほとんどです。
ビジネスとしてフリーミアムを展開し成功に導くポイントとは、「制限の設定」にあります。
自社が提供するサービスを無料で提供していく中、何に制限を設けるかが重要なポイントとなります。
この制限の選択を誤るとビジネスとしては、失敗に終わる可能性があるのです。
先述したようにZoom の場合には「機能」に制限を設けている制限パターンもあれば、ストレージサービスなどでは、「容量」に制限を設けるパターンもあります。
「制限」という条件をいかにユーザーが受け取り、その制限の範囲内で、どれだけ価値を感じてもらえるかがポイントとなります。
ユーザーに最大限に効果を感じてもらうかが重要となりますので、やはりユーザー目線で制限を考慮する必要があります。
制限設定については、どうしても売り手目線になりがちなのですが、ここはサービス提供側としては注意すべき点です。
機能を絞り過ぎると、全く仕えないものとして評価されにくいことがあり、ネガティブな印象を与えてしまう場合があります。
一度ついてしまったネガティブなイメージを払拭するには、それ相応の対応が必要となります。なにしろ、マイナスイメージからプラスに転換しないといけないわけですから、その労力は非常に大変なのです。
制限設定というのは、それほどシビアでユーザーの心を揺さぶるのです。
ユーザーとしては、自分が利用する上で最も価値を感じるサービスをいろいろと試しながら、探り続けているわけですから、ユーザーとの使用感の満足感の接点を満たすようにフリーとして解放する必要があるのです。
わかりやすく言えば、サービスの解放とは、サービス本来の機能や特徴に自信があるからこそ出来ることであり、ユーザーにとっては、無料なのにここまでできるの!と驚きを与えることが必要なのです。
その点では、成功事例としてZoomは非常にうまいフリーミアム戦略と言えるのです。
Zoom が爆発的にヒットした背景には、時代のニーズとマッチングしたという背景もありますが、実は、その要因として大きいのは無料ユーザーの存在となります。
無料ユーザーが、また新たな無料ユーザーを連れてくることで巨大なネットワーク効果が形成され成長することになったのです。
消費行動を考える!フリーミアム と フリートライアル、選択するのは、どっち?③【フリートライアルとは】
「消費行動を考える!フリーミアム と フリートライアル、選択するのは、どっち?」というテーマで3つ目に取り上げるのは「フリートライアルとは」です。
フリーミアムと同じようなビジネスモデルとしてフリートライアルがあります。
フリートライアルは「期間」に制限を設けたモデルです。
一定期間に限り、制限なく全機能が使える状態にするのです。
このように正規で契約した場合と全く変わらずフルに使えることにより、プロダクトそのもののコンセプトをダイレクトに理解することができるのが特徴です。
トライアル期間終了と同時に、ユーザーは継続か終了かを選択します。
そのまま気に入った場合は、フリートライアルから継続して使うことができるというわけです。
フリートライアルこそ「お試し」という戦略とも言え、サービス自体には興味はあるものの、実際使ってみたいけど、いきなり課金するのは、躊躇するというユーザーには最適なのです。
フリートライアル最大の特徴は、「期間」となります。
緊急性をアピールすることにより、ユーザーは積極的に触ってみようと思うわけです。
そのためフリートライアルは、フリーミアムよりも CVR は高くなるのです。