例年、年末ともなれば何かと世間は慌ただしくなりますが、そんな中、各自治体でフューチャーされるのが「ふるさと納税」です。
というわけで今回は「自治体間競争を勝ち抜くためのふるさと納税活用戦略」について詳しく説明致します。
自治体間競争を勝ち抜くためのふるさと納税活用戦略①【ふるさと納税のゴールとは?】
「自治体間競争を勝ち抜くためのふるさと納税活用戦略」というテーマで1つ目に取り上げるのは「ふるさと納税のゴールとは?」です。
皆さんは「ふるさと納税」をこれまで利用されたことはありますか?
ふるさと納税を賢く利用している方、ふるさと納税自体を理解しているものの一度も利用されたことがないという方など、様々な方がいらっしゃるでしょう。
ふるさと納税というのは、各自治体の魅力をアピールすることの効果的な手段とされています。
地域ブランディングの手法としては、わかりやすく消費者に対し示すことができる戦略的なアプローチとも言えます。
そんな、ふるさと納税を利用する方は、何を理由に利用してみようと思うのでしょうか。
ふるさと納税を利用することにより、必ず利用者側にとっては、メリットがあるわけです。
そのメリットとというのが「返礼品」なのです。
この返礼品というのが各自治体によって当然違ってくるわけです。
人気の返礼品もあれば、そうでないものも中には含まれています。
そこに生じるのが返礼品競争というわけです。
実際に返礼品をめぐる競争のプロセスというのが、どのようになっているのか経営学の観点から注目してみるようにしてみましょう。
1つの観点に方向性を絞って確認することにより、見えてくるものがあるというわけです。
自治体にとっての「ふるさと納税」は、自治体の存在価値を高めるための重要な要素となるわけで、実際に返礼品競争は、過剰気味になっていると言われています。
これは、ふるさと納税にふれると必ずついてまわるテーマとなるわけです。
返礼品競争とは、ビジネス的な観点からとらえるならば、明らかに言えるのは、競争戦略のひとつであるとしかいいようがないのです。
ふるさと納税者は、あくまで「国民」となるわけですが、売り手である自治体からすれば、国民は「買い手」であることは間違いありません。
売り手とすれば、モノに溢れている今、数ある商品の中から選んでもらうことが大切になることは、わかりきっていることであり、自治体としても「買い手」に選んでもらう必要があるのです。
ふるさと納税は、あくまで「税」ですから、「納税先」として選んでもらう必要があるのです。
そのためには、他自治体とは違い、何らかの手段で、納税者=買い手を誘引する必要があるのです。
その手段の具体的手段の1つであるのが「返礼品」なのです。
「返礼品の差別化」。
これが、ふるさと納税を特色として打ち出し、競争を激化することになるのです。
自治体が目指す設定というのは、各自治体によって異ります。
競争そのものは、それぞれの自治体の考え方によって異り、競争そのものは、いくらでも変えることができるのです。
戦略そのものが曖昧なわけでは、返礼品競争そのものにも大きく影響を与えてしまうことになりかねないのです。
自治体が目指すゴールとは、そもそもなんなのでしょうか?
自治体というのは、利益を追及するのみの一般企業ではありません。しかし、自治体も事業を営むことが主体となっていることは、紛れもない事実なのです。
言ってみれば営利の要素が、一般企業に比べ薄いだけなのです。
本質的な戦略というものは、営利企業のものではないのです。
ふるさと納税は「自治体が営む事業である」ことは、間違いはありません。
自治体はふるさと納税を通じて、自治体が設定するゴールに向かっているのです。
本来のふるさと納税制度の目的というのは、「純歳入」となります。
純歳入とは、「寄付金額-返礼品の原価」となります。
これを最大化することが、自治体にとっては非常に大きいことになります。
そして、もう一つの大きな目標として、自治体の認知度を高めることも大きな目標の1つと言えます。
およそ全国にある自治体というのは1,800。
ふるさと納税者というのは、そもそも納税先とは、縁が近いわけではありません。
ふるさと納税をしてもらうためには、返礼品そのものに対して注目してもらうことも大切ですが、自治体そのものの存在を認知されなければならないという意味もあるのです。
認知度を高めること自体を目標設定のゴールとすることは、非常にわかりやすいこととなります。
認知度を高めていくこと、そして魅力ある返礼品を用意することは、イコールとなるのではないでしょうか。
ふるさと納税者との接点を考えると、わかりやすいアピールというのがシンプルに役立つということです。
自治体間競争を勝ち抜くためのふるさと納税活用戦略②【自治体への関心を高めること】
「自治体間競争を勝ち抜くためのふるさと納税活用戦略」というテーマで2つ目に取り上げるのは「自治体への関心を高めること」です。
返礼品を魅力溢れるものにすることにより、納税者から注目してもらうことになり、返礼品に地域の特産品を充てるということは、当たり前のこととなります。
認知度を高めることにより、自治体により地域の売上への貢献という意味では、地域活性化に繋がり、特産品の販売チャネルを拡大させることに繋がっているのです。
特産品そのものについて、より受けがよい商品を提供することが必要となります。
返礼品としてアピールするものが納税者から選ばれる必要があります。
例えば、地元の食品なども返礼品としては、よくあります。
特産品としての牛肉一つとっても、ブランド牛と言われるものは、いくつもあります。
米沢牛、松阪牛、近江牛、佐賀牛、宮崎牛というように、ここで上げただけでも、有名ブランド牛というのは、いくつも存在しているのですが、ふるさと納税者としては、どれだけその違いを意識しているかということになるのです。
自治体への関心をどれだけ高められるかによって変ってくるわけです。
「ブランド牛」という1つの大きな括りで縛られることは、納税者の意識に大きく関わってくるのです。
「ブランド牛」というものにこだわるなら、そこにこだわるなら、その地域独自の返礼品にこだわるなら、なんでもよいというわけではないのです。
佐賀牛でなければならないと思わせることが自治体としての差別化を生み出すことになるのです。
そのレベルまでにいかなければ、各自治体が設けるゴールという設定に対し、具体的に達することはできないのではないでしょうか。
自治体間競争を勝ち抜くためのふるさと納税活用戦略③【コネクションを確立すること】
「自治体間競争を勝ち抜くためのふるさと納税活用戦略」というテーマで3つ目に取り上げるのは「コネクションを確立すること」です。
地方の自治体における現実的な課題というのは、実に多くの課題が存在し、それらは自治体によって抱える悩みそのものも変っていきます。
特に多くの自治体が抱える問題として、高齢化や人口減少というのは顕著な問題となっています。
Uターン、Jターン、Iターンという様々なパターンによる、移住促進政策を実践している自治体も多いのです。
それらの政策を確実に身になるものとして定着させていくためには、地域、自治体での明確な目標設定というのが大切になります。
取り組み方そのものによっても、ふるさと納税をきっかけとした変化というのは非常に大きな影響を与えることになるのです。
自治体によっては、返礼品は商品のに限定しているわけではなく、施設利用権や宿泊券、体験ツアーなどのサービス利用や権利という形で提供しているものも見受けられるのです。
様々なアプローチにより、その自治体に気づいてもらうことにより、移住促進へ繋がっている場合もあるということです。
体験、経験という価値体験が新たな自治体をアピールする大きな要素となるのです。