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唐突ですが、皆さん「餃子」は好きですか?

バランスのとれた料理として人気の餃子は、子供からお年寄りまで、みんな大好きです。

そんな餃子で有名なのが、「大阪王将」です。餃子チェーンとして知られる「大阪王将」の独自の経営戦略に迫っていきます。

というわけで今回は「餃子と冷食の2本立て!大阪王将の経営戦略とは」について詳しく説明致します。

餃子と冷食の2本立て!大阪王将の経営戦略とは①【2つの顔を持つ外食産業企業】


「餃子と冷食の2本立て!大阪王将の経営戦略とは」というテーマで1つ目に取り上げるのは「2つの顔を持つ外食産業企業」です。

「餃子」という食べ物は、安くて美味しく手軽に食べれると人気が高く、ご当地グルメとして大々的に餃子をフューチャーしているところもあります。

今や国民食としてお馴染みの餃子ですが、様々なバリエーションも豊富で、多くの企業や店舗が餃子を販売しています。

そんな餃子で有名なのが、餃子チェーン「大阪王将」です。

「大阪王将」は、全国各地で見られ、メジャーな餃子チェーンとして認知度も高いのですが、運営している会社は「イートアンド」と言います。

どうしても社名より、「大阪王将」という屋号のほうが有名ですよね。

そんな「大阪王将」ですが、店舗運営の他に冷凍餃子も売れていることで有名な外食産業企業なのです。

「大阪王将」ブランドの冷凍餃子の売上が、ここ数年でさらに伸びているのです。

実は、大阪王将は、店舗の売上と冷凍餃子の売上が2019年に並んだほどなのです。

つまり、店舗で外食として食べれる「王将餃子」と冷食を家庭で食べる内食の両面で売上をほこっているというわけです。

現在の飲食業界全体をみても、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、業界全体が苦境に立たされています。

特に店舗での会食などは、感染拡大を助長することから、敬遠されがちになっておりコロナ前より客足は非常に悪い状態と言えます。

時短や休業なども迫られるなど、かつてないピンチに外食産業はたたされています。

そんな中、各飲食店はイートインではなく、テイクアウトに舵をきるところも多くみられ、今ではテイクアウトは一般的になりました。

そのような状況下でも店舗運営のみならず、冷食という強みがあることは、非常に大きいのではないでしょうか。

なぜ、そこまで大阪王将の餃子は人気を博しているのでしょうか?

大阪王将を手掛ける「イートアンド」は、店舗のフランチャイズ展開を行う一方で、もう1つの顔となるのが「フルライン型のフードメーカー」であるということです。

店舗数は既に国内だけで400店舗以上、海外でも50店舗(以上と順調に店舗数も増加しています。

そして、冷凍食品についても、生協や量販店向けの商品の販売なども多岐にわたり行っており、冷凍餃子でのシェアは、国内第2位という売上があります。

特徴的なのが、餃子は自社工場製造であるということです。

外食産業チェーン展開する企業の商品を冠にした冷凍食品や様々な内食向け商品は多々ありますが、自社にて工場を持ち生産まで行っている企業は、非常に珍しいのです。

餃子と冷食の2本立て!大阪王将の経営戦略とは②【他にはないビジネスモデル】


「餃子と冷食の2本立て!大阪王将の経営戦略とは」というテーマで2つ目に取り上げるのは「他にはないビジネスモデル」です。

自社の商品を一般市場向けの商品として流通に乗せる場合、どこかの企業とコラボするとか、監修などを行い企画のみ参加し、製造は専門の製造ライン業者が行うというパターンも多く存在しています。

例えばカップラーメンなどのコラボ企画商品などか多くあります。有名店の味をカップ麺で再現しましたという商品などです。

また「イートアンド」は、餃子専門店としての認知度も高い「大阪王将」の他、らーめん専門店「よってこや」、太陽の恵み味「太陽のトマト麺」など多彩な業態の店舗も出店しているのです。

そもそものはじまりは 1969年、大阪の京橋に大阪王将の1号店の回転がきっかけです。

既に創業から50年を越える老舗企業と言えます。現在の社名になったのは、2002年のことになります。

社名変更からでも、既に20年を越えています。

海外進出にも積極的で、海外1号店として香港に開店して以降、アジア圏を中心に海外では50店舗超と加盟店を増加させています。

冷凍食品に関して言えば餃子シェアが業界第二位という売上実績をほこり、まさに急成長の食品メーカーなのです。

実はイートアンドは、外食産業として非常に名を馳せているにも関わらず冷食のビッグブランドとしての顔を持つというのは、日本ではココだけで、唯一無二の存在と言えるのです。

差別化が非常に難しいという現代ビジネスにおいて、外食と内食のダブル路線を実現した企業の成功例というのは、本当に珍しいのです。

冷食においてのイートアンドの一番の強みは、製造は外部委託ではなく自社工場にて行っているという点です。

アウトソーシング化が進む時代において、これもまた時代とは逆行しているようなところもありますが、あえて自社製造を行うことで、こだわりのブランド力を形成していったのです。

外食と冷凍食品の物販という同じようで、全くスタンスの違うそれぞれに対し、それぞれのチャネルで事業を展開しており、非常に効率的な市場へのアプローチを行っているのです。

つまり、市場シェア的には上手く両取りができているということになります。

これこそが、成長の証であり、他には真似のできない差別化を図ることに成功したのです。

前述のとおりイートアンドのビジネスモデルが「フルライン型フードメーカー」と呼ばれるのは、このためなのです。

イートアンドの売上的なバランスを見てみると、冷凍食品は、外食に追いついた形となっています。

事業としては、冷凍食品のほうが後発であるにも関わらず、売上的に同等となるのは、凄いことなのです。

様々な企業がこれまでの本業の他、新たなチャレンジとして新規ビジネスに参入するケースというのは、非常に多くありますが、そもそもの本業を超えるケースというのは、非常に難しいのです。

餃子と冷食の2本立て!大阪王将の経営戦略とは③【売れる理由と冷食餃子の工夫】


「餃子と冷食の2本立て!大阪王将の経営戦略とは」というテーマで3つ目に取り上げるのは「売れる理由と冷食餃子の工夫」です。

大阪王将の冷食餃子が、ここまで売れているのは、いったいなぜなのか?

消費者に受け入れられる商品としての特徴について迫っていきたいと思います。

大阪王将ブランドの冷食餃子が誕生したのは、2005年のことになります。

「大阪王将 たれ付餃子」を開発し、販売を開始しました。

やはり商品としては、他社との差別化に成功し餃子専門店としてのクオリティの高さと味が評判を呼びビッグヒットにつながったのです。

餃子のみではなく、タレもやはり、専門店のものとして高い評価を受けました。

その後、何度かの商品リニューアルを繰り返し、味や餃子そのもののクオリティをあげるという観点から離れ、次に目をつけたのが調理の利便性でした。

例えば食後のにおいが気にならないようにニンニクに改善をいれたり、“油いらず、水いらずで簡単に調理できるタイプの冷食を開発したのです。

水も油も必要ないという手軽さが非常に受け、大人気となりました。

それだけでなくフライパンで簡単に羽つき餃子もできることが、消費者に受けたのです。

家庭にいながら、より本格的で専門店ならではの餃子を味わえることが受け入れられたというわけです。

これまでの冷凍食品の餃子は、焼く時には水と油が必要でしたが、それらを用意する必要もなくなったのは、かなり調理の面での面倒くささをなくし、手間を減らしたというわけです。

水なし、油なしにとどまらず、さらに改良を続け、ふまでいらない餃子を開発したのです。

何から何までいたれりつくせり、消費者のニーズを汲み取り商品改善していった冷凍餃子の今後のさらなる進化も非常に楽しみなところであります。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は「餃子と冷食の2本立て!大阪王将の経営戦略とは」というテーマで詳しく解説致しました。

大阪王将は、単なる餃子のチェーン店というイメージが一般的に強く残りますが、食品製造メーカーとしての顔も持ち合わせているわけです。

餃子という商品に対して1つの明確なコンセプトに基づいて異なるシェアに対して、違うアプローチで商品開発を行い、しっかりとブランド形成をしていったことが、成長の理由なのです。

「食」という大きな括りはあるものの、違った見せ方、違った売り方、違ったアプローチにて、異なるシェアに対し、餃子を販売する手法は、見事としか言いようがありません。

そんなイートアンドがぶれていないのが「餃子」に対するこだわりと商品に対しての自信の現れなのではないでしょうか。


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