人生とは、先のことは全くわからないもので未来のことは誰にもわかりません。生きていく上では様々なリスクがありますが、もしもの時に役立つのが「保険」です。
今回は、そんな「保険」についての必要性と、現在の加入者者数の実態から保険業界の現在についてまとめてみます。
保険は本当に必要なの?保険加入者数の実態
皆さんは、何かしらの「保険」に1つでも加入していますか?万が一の時に備えて加入するのが保険です。
一言に保険と言っても、幾つもの種類があります。医療保険に生命保険、収入保険、介護保険、養老保険、学資保険、地震保険、自動車保険など、ありとあらゆる保険の種類があります。
保険の種類の多さだけでなく、各保険会社から発売される保険商品の数まで含めるとかなりの数の保険商品が世の中には、存在します。
保険に詳しい方ならともかく、知識のない素人にとっては、保険の内容を理解することも実際には難しいものです。おそらく、自分が加入している保険の内容をしっかりと把握されている方は、少数ではないでしょうか。
無数にある保険ですが、現在のところの保険加入者の割合は、どのくらいなのでしょうか?
まず、保険として加入者が多いのが医療保険です。万が一の病気に備えての保険となります。次に生命保険となります。
スタンダードな保険となる生命保険の加入者数は、年々減少傾向にあります。加入者数は、年齢層によっても異なりますが、加入者数の減少が特に顕著なのは、29歳以下の若い世代は、特に保険への加入意識が薄れています。
実際に40歳以上となると何かしらの保険に加入している人が多く、統計では約9割の人が何かしらの保険に加入していることとなります。
このように若い世代と中年層以上では、大きな違いかあり、顧客は大きく剥離しているのが現状です。
この保険加入者数の実態は、もちろん保険業界の営業、経営面に大きな影響を及ぼします。それだけでなく、保険は時代の流行にも左右され、顧客のニーズに応えた商品が次々と発売されます。
例えば、大規模な天災が起これば、天災対策の商品が登場します。またガン保険なども最近では充実しており、保険のプランもより個人のニーズに合わせた細かい設定ができるものも最近では増加しています。
若い世代の保険加入率が減少している理由とは
若い世代を中心に保険の加入率が減少している理由とは、なんでしょうか?もちろん若いうちなら身体的にも病気になるリスクが低いことから、そもそもの加入意識、保険の必要性がないことは理解できます。
しかし、現代の若い世代は、保険に関する意識そのものが薄れている傾向にあるのです。
その理由は、若者の価値観や考え方の変化だけではなく、その他外的要因も多く関係しているのです。
その1つが未婚率の増加です。未婚率の増加は、実は若い世代だけでなく中年層にも広がっています。晩婚化も進んでいることから、若いうちであれば、自分1人ならばなんとかなるという意識が強まっているのです。
また若い世代の収入面も影響しています。若い世代では、収入面では格差が大きい傾向があり、低所得者の若者は、保険に入りたくても、保険に入る余裕などないという現実的な問題があります。
逆に40代以上の保険加入率が増加している理由もまた、未婚の単身者が増加していることが影響しています。家族もいない独身者にとって、万が一の時になった時、サポートしてくれる家族がいないことから、リスク回避の為に保険に加入する人が増加しているからです。
保険業界の環境面での変化
保険加入者の減少の理由として、加入者側からの視点での理由を説明しましたが、今度は、保険業界側からの影響を説明しましょう。
保険加入者の減少の理由は、保険業界の営業における環境の変化があります。以前であれば、職場などに保険営業員が出入りして保険の斡旋、営業などを行っていましたが、現在ではその営業スタイルは、ほとんど見ることができません。
これは職場においての環境、意識の変化、時代背景によるものが影響しています。現在では情報漏洩などのリスクマネジメントととしてセキュリティ面の観点から、職場などへの部外者の出入りが厳しくなっているのです。
保険営業員の営業は、昔のようには、いかなくなっています。その影響もあり登場したのが店舗型の保険の相談サービスを行う企業などが登場したわけです。
またインターネット環境の普及により通販型の保険も数多く存在しています。2000年以降を見れば、実は保険業界は、様々な環境の変化、意識の変化により、その営業スタイルも大きく影響されてきたわけです。
そして、保険業界は、この先の未来も更に激しく変化を求められることとなるでしょう。時代のニーズに合わせた柔軟な営業スタイルと経営戦略が厳しい時代を生き残る為には、必要とされるでしょう。
業種的には非常に変化の激しい業種と言わざるを得ません。保険業界にとっては、マーケティングについても経営戦略を見極める上では非常に重要な要素となります。