少子高齢化の現代社会。労働人口の減少が問題となっている世の中で、求人も大切ですが、更に大事なこととして人材育成が課題となっています。
そんな現代社会における企業が成すべき人材育成の意味と必要性について触れてみましょう。
目次
【現在の雇用と企業の現状】
現在、求人は売り手市場の状態で企業では人材確保が大きな問題となっています。
今年に入り人手不足が原因で、企業が倒産したと報道されたほどです。
現実に日本の人手不足は深刻なものとなっています。地域や業界によっては、露骨に労働人口が減少している業界もあるのです。
企業にとってマンパワーは必ず必要なものです。働き手がいなければ、企業は非力となります。
そんな人手不足の状況の中でも大切にしたいのが、人材の育成です。
人材を確保し優秀な人材を自社で育成する企業こそ、今後のビジネスにおいて勝ち組となるでしょう。自社て育てた社員は、何よりの戦力となるでしょう。
【これまでの企業の体質からの変化】
一時期、企業では即戦力ばかりを求める傾向が有りました。即結果を出せるスキルの高い人材を中途で採用する傾向があり、その影響もあり若者がなかなか職につけない時期もありました。
その理由として、不景気などの影響もあり確実に結果の出せる人材ばかりを企業が求めてきたことにあるのと、若手を育成するほどの余裕や体力が企業側になかったことが1つの要因です。
言わば即戦力重視とも言える体制が、ある意味現在のゆがみの要因とも言えます。
現在では近い将来に向けて多くの企業が人材育成を重視する傾向が増加しています。
【人材育成に必要なこと】
企業が人材育成を行うのに必要なこととはなんでしょうか?様々な要素が必要となりますが、人材育成にまず必要なのは時間となります。
企業において様々な顧客の要望に対応できる人材を育てるには、それなりの時間を要します。
もちろん個人それぞれにおけるスキルアップや技術力の向上なども必要となりますが、ビジネスにおいて能力を伸ばすのに最も必要であり効果的なのは、経験です。
ビジネスにおける経験というのは実戦(実務)においてしか得られないのです。
その為いかに経験を積むかが重要となってきます。理論上や卓上で理解することも基本的な事項としては必要ですが、実務経験は頭の中だけで理解するのとは全く違うのです。
もちろんビジネスにおいては、それぞれの業務や役割によっても経験値を高める方法や多少のニュアンスの違いがありますが、実務経験の上では、どの業種であってもさほど違いはありません。
ビジネスにおいては場数がある程度必要となるのです。
【営業職での経験値を向上させるには】
例えば営業職であれば、実際にどれだけ顧客と接して、どれだけの営業経験を積んだかが重要となります。
営業の仕事は、人と人との信頼関係を構築することから始まります。
営業のパターンとして新規の顧客の獲得なども必然的に必要となりますが、その場合、最初は全く人間関係がありません。まさにゼロからのスタートとなります。
そのゼロからのスタートにおいて、相手との信頼関係を築くには、それなりのノウハウが必要となります。
それらのノウハウや営業スタイルは、実務経験でしか得られないものがあります。
人間相手の営業職では、様々な性格のタイプの持ち主がおり、1人として同じ考えの方はいないでしょう。
言ってみれば毎回異なる相手に応じて対応できなければ、プロフェッショナルとは言えません。
それらの事に柔軟に対応できる営業職は、確実に実績を作りあげ結果も出します。
【技術職での経験値を向上させるには】
また技術職であれば日々進化する技術を学び習得し知識を蓄積することも必要となります。
例えばシステムエンジニアであれば、言語の習得やロジックの構築などはどれだけ経験を積んだかによって実力的に大きな様々がでます。
システムエンジニアの仕事は、毎日が勉強で日々新たな情報を知る必要もあります。常に最新の情報をキャッチし、更に自分自身もスキルアップする必要があるのです。
システムエンジニアは、単にプログラミングなどの実力作業を行っていればいいわけではなく、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力も必要となります。
エンジニアなどの技術職といえども営業職のような能力も現代では求められる傾向があります。
【マルチな人材が必要とされる現代】
現代のビジネスマンは、マルチな能力が求めれる傾向があります。
それは現代の雇用環境や働き方のスタイルが多様化されてきたからなのです。
現代では正社員よりも派遣やフリーランスなどの非正規雇用社員が増加傾向にあります。
実際に企業などでは、非正規雇用の人材の需要が高いのです。例えば大規模なプロジェクトであれば、同じフロアで仕事をする人達は、皆それぞれ雇用条件も所属先も働き方も役割も違う人が集結し仕事をするような環境があります。
つまり現代では対顧客としての対策も含め、様々な人と共に仕事ができるコミュニケーション能力も必要となります。
全てのビジネスにおいて共通しているのは、『人』ありきということです。
ビジネスは『人』の為のサービスであり、『人』をターゲットとしています。
そして仕事をするにも『人』が必要なわけです。つまりは、『人材』が必要となるわけです。