現在の日本社会は、少子高齢化の時代を迎えています。
これからの未来、子供の数が明らかに不足していることから労働人口の減少は、まぬがれません。
既に現在でも、人手不足の状態となっており、市場は働き手を求めています。今や求人状況は売り手市場となっています。
そんな現代の雇用情勢と人材確保について今回は迫ってみます。
【過去から現在の雇用情勢】
10年以上前のアメリカ発のサブプライムローンに端を発した不況は日本経済にも大きな影響を与えました。
当時は企業もリスク回避の為、積極的な人材投資を避けてきましたが、現在ではその後の経済の回復ぶりと、日本の労働人口推移により必然的に人材募集が必要となりました。
そんな中、最近では人手不足により企業が倒産したということも報じられています。
現状では人材の争奪戦ともなっています。
特に企業は、能力の高い人材を求める傾向がいまだに高いことは、事実と言えます。
ビジネススキルが高い人間は、引く手あまたという状況なのです。
【様々な働き方】
企業が良い人材をできるだけ確保したい理由は、いったいなんでしょうか?
もちろん人手不足という状況に備える為ですが、それだけではありません。
その理由の一つとしてあるのが、様々な雇用形態があげられます。
現在の日本の雇用形態は、実に様々な働き方があります。
昭和の頃であれば、終身雇用が当たり前の世の中で、年功序列のシステムが当たり前でした。
その為、「転職」に対してのイメージもマイナスイメージが強かったのです。
時代が変わり現在では、「転職」に対するイメージも一変し、転職はキャリアアップやキャリアチェンジと考えられるようになりました。
終身雇用は既に崩壊しており、1人の人が一生1つの会社だけで人生を終えることは、かなり珍しくなってきたのではないでしょう。
それほどまでに転職を経験した方は、現在ではかなりいらっしゃいます。
また雇用形態も正社員として働く方が、減少傾向にあります。
派遣社員などの非正規雇用の方が、正規雇用の方を上回っているのです。
これには社会の変化やニーズが変わっていることに要因があります。
【働く人の変わる意識】
あくまで正社員として働きたいということを望む方が多かった時代もありましたが、現在では自由が利く、非正規雇用を自ら望む人が増えたことも理由の1つです。
会社という枠にとらわれず、自分自身で選択して働くスタイルを好む方が増えたことも影響しています。
一方で、非正規雇用が増加したのは、企業側にも問題はあります。
その理由は、企業側に正規雇用をする体力がなくなっていることを意味します。
人、1人正社員として雇用するには、責任もありますし、費用もかかるのです。
人件費と言われる費用を、できるだけ抑えることが、最近の企業の風潮でもあります。
ここ数年、企業では副業を認める企業が増加しいるのも雇用面の体力低下を露呈している結果となっているのです。
【人材確保と企業経営の矛盾】
しかし、これはビジネス面では矛盾しています。
人がいなければ「仕事」になりません。仕事がなければ生産性は上がらず業績は悪化し、果てには倒産ともなりえません。
このことが人手不足で企業が倒産となった最近の原因とも言えます。
つまり、雇用側、雇用される側の環境や考え方、働く為の様々な選択肢が広まっているということです。
このような様々な事情から考えれば、現在では求人需要は確かに多いのですが、企業が求める人材の確保は、難しいのも理解できます。
【企業側が人材確保の為にすべきこと】
それでも企業側としては、求める人材を探しているわけですが、しっかりと人材を確保する為には、企業側としてどのようなことを行えばよいのでしょうか。
正規雇用を求めていない人材をも求人対象として取り込む手立てが必要となります。
スキルが高く能力の高い人ほど、会社に頼らず独立心や向上心が強いので、企業が求める高度なスキルを雇用するのは、実はなかなか難しいのです。
企業の実態は、実はスキルの空洞化とも呼ばれています。
これはどういうことかと言えば社員の数はいても、能力的には平均的な人材ばかりで、肝となる部分は全てアウトソーシングだったりするのが現実だったりします。
企業がコアメンバーとなる人材を確保すりためには、何をするかを考える必要があるでしょう。