様々な業界が存在する中で、各業界においては、必ずドップリーダーというのが存在しているわけです。
うどん業界でトップとなるのが丸亀製麺です。なぜ、丸亀製麺は業界内で成功しているのでしょうか。
というわけで今回は「丸亀製麺が業界一位になれた理由と経営戦略」について詳しく説明致します。
丸亀製麺が業界一位になれた理由と経営戦略①【業界一位の成功要因とは何か?】
「丸亀製麺が業界一位になれた理由と経営戦略」というテーマで1つ目に取り上げるのは「業界一位の成功要因とは何か?」です。
ここ数年、コロナ禍により影響は、様々な場面にありました。
日常生活における制限がある毎日の中で、ビジネスにとっても非常に大きな影響を及ぼしました。
特に飲食業界全体にとっては、多大な影響を及ぼし、かつてないほどの苦境に立たされたわけです。
そんな厳しい時代の中で経営を続ける外食産業で、業界をリードするのがトリドールホールディングスです。
トリドールホールディングスは、全国チェーン展開する外食産業で、丸亀製麺やとりどーるなどを手掛けています。
中でも丸亀製麺は、競合他社の多いうどん業界でトップに君臨しています。
有名うどんチェーンだけに今では全国どこにでもあるようなメジャーなお店となりました。皆さんも、丸亀製麺を訪れたことが一度はあるのではないでしょうか。
トリドールホールディングスがうどん業界に参入したタイミングとほぼ変わらず、参入したのが「はなまるうどん」です。
この時点で既に他の店舗というのも既に存していたわけです。
うどんやそばというのは、駅内や駅前などにも当たり前のように存在していました。
立ち食いスタンド形式が多く、すぐに食べられるというのが特徴ですが、丸亀製麺の店舗スタイルは、本場、讃岐の雰囲気でした。
讃岐のうどんは、コシがあり食べごたえがあり、うどんそのものの「味」をダイレクトで感じられるようなうどんが本場ならではの特徴です。
さらに本場では、製麺所がこぢんまりとしていて、実に数多く存在しているのです。
製麺所を各お店が持っているのが極普通であり、その場で打ち立て、茹でたての麺が食べられるのです。
だからこそ、本場のうどんというのは別格で美味しいのです。
これまでにも、全国的にうどんの名所である讃岐をはじめ、四国全域を中心にうどんブームが何度か起きています。
うどんそのものの美味しさもさることながら、その価格の安さも非常に驚くべきところです。
値段は一杯100円~200円という安さで、小学生が100円を握りしめてきても食べれるお手軽さなのです。
そのような安くて美味しいうどんをもとめて、本場には全国からお客さんが集まるのです。それほど「美味いうどん」を求めて人々が押し寄せる理由と魅力は、いったいどこにあるのでしょうか。
うどんの麺というのは小麦粉と塩と水いう実にシンプルな材料で作るわけですが、そんなシンプルな食べ物がどうしてそこまで人を惹きつけるのでしょうか。シンプルだからこそ作り方も難しく素材も良質なものを使わなければ、本当にいい味は出せないのではないでしょうか。
そんなうどんの魅力に気が付いたのは、トリドールホールディングスの社長、粟田氏でした。社長自ら現地に何度も足を運び、うどんの本来の美味しさ、そしてどうして顧客から人気があるのか理解を深めたというわけです。
そんな本場にあったのは、顧客に対する感動体験ということです。
顧客が絶えない理由というのは、本場には確実にあり、手作りのの臨場感と共に、打ち立て、茹でたての麺の虜に一度食べたらなってしまうという、やみつき感があったからです。丸亀製麺は、この讃岐の雰囲気を再現しようと考えたというわけです。
今でこそ有名な丸亀製麺ですが、実はトリドールで元々行っていたのは、焼き鳥のとりどーるだったのです。その次に新たな店舗スタイルとして丸亀製麺を立ち上げることになったというわけです。
丸亀製麺が業界一位になれた理由と経営戦略②【顧客に感動体験を与えるために】
「丸亀製麺が業界一位になれた理由と経営戦略」というテーマで2つ目に取り上げるのは「顧客に感動体験を与えるために」です。
本場、讃岐のお店だと思っている方も多いかと思いますが、丸亀製麺は讃岐発のうどん屋ではありません。これは実に意外なことにも思われますが、本場の雰囲気を本格的に再現したのが丸亀製麺というお店なのです。
そして驚くのは、外食産業のチェーン店としては、実に珍しい戦略をとっており、チェーン店として成長を加速させるためのセントラルキッチン方式やマニュアル化されたオペーレーションシステムという王道ではなく、正にその真逆と言っていい戦略をとっているのです。
ビジネスを第一に考えれば、どんな業界、業種であってもコストをどれだけ抑えるかということは、収益確保にとって非常に大きな要素となります。
現代ビジネスにおいて企業は現代のビジネススピードの変化に適切に対応していく必要があり、多くの企業が効率化、合理化というのを常に考えています。
特に飲食店の場合には、オペーレーションをいかに簡単にし誰でも対応できるような業務フローを構築することによってスタッフを最低限にすることで人件費というコストを現実的に抑えているのです。
これに対し、丸亀製麺のコンセプトは”讃岐うどんの製麺所”というわけで、本場の臨場感を再現することがあるため、まず各店舗に製麺機を置くことは必須となります。
つまり、うどん生地をその場手で作ることのこだわりというのは譲れないというわけです。
これは、外食チェーンのセントラルキッチン方式とは真っ向から反しており、各店舗に製麺機を置くことのコスト、スペースの確保、初期費用はかかることはもちろん、水道光熱費だってかさむのです。
つまり、チェーン展開するお店としては、実質的には手間暇、コストもかけているのです。
うどん作り自体も各店舗のスタッフが行いますから、それなりのトレーニングを要します。となると、やはり研修期間だけでも人件費がかかってくるというわけです。
考えてみれば、効率化を第一とするビジネス主義の中では、非効率というのは、ナンセンスとされがちです。しかし、丸亀製麺が求めるうどんを作りたいならば、どうしても手間暇、コストはかけざるをえないというわけです。
そのような丸亀製麺の店舗コンセプトを考えた場合、ビジネスの根本というのを考えざるをえなくなります。ビジネスとは、そもそもなんでしょうか?企業がはたすべきこと、求めるべきことはいったい何なのか?これに向き合う必要があります。
ビジネスにとって必要なのは「利益」であることは、もちろん大切です。利益を出さなければ継続的な事業活動を行うこともできず企業は存在できなくなります。
しかし、丸亀製麺が最優先すべき点というのは、まずは利益ではなく顧客に対していかにして感動体験という価値観を提供できるかということにあくまで、こだわっており、そのこだわりには一切のブレがないのです。
そのことが讃岐の本場の製麺所を妥協なく再現するということにこだわっているのです。
だからこそ、非効率という選択をしたとしても、「人」を感じるお店を作ろうという強い信念を貫いたのです。だからこそ、他社との競争を回避することにつながり、他とは違う差別化戦略によって業界トップと結果的になりえたというわけです。
業界トップとなったのは結果論と言えばそれまでですが、実際に顧客が満足し多くの顧客から支持を受けていることは間違いありません。
丸亀製麺が業界一位になれた理由と経営戦略③【顧客のために必要な効率化とは】
「丸亀製麺が業界一位になれた理由と経営戦略」というテーマで3つ目に取り上げるのは「顧客のために必要な効率化とは」です。
丸亀製麺の企業として、ビジネスとしての強さ、そして魅力となるのが、ブレない強さです。
新型コロナをはじめとする様々な外的要因によって市場は常に変化しています。そのような時代の中で各企業は常にリスクをさらされることになりますが、それでも自社のブランドコンセプトに自信を持って進めているというわけです。
企業が組織として機能し成長していくために重要になるのが意思決定力であります。
様々な外部要因により売上が低迷する場合には、売り手側の都合のみで改善していくケースが実に多いのです。
売り手側の都合で業務改善を行う場合に、顧客視点からズレてしまうことがあり、そこにギャップが生じてしまう場合があります。
場合によっては、このギャップが売り手側の予想以上に大きなってしまった場合、改善したことが逆に仇となり売り上げにマイナスの影響を及ぼしてしまう場合もあるのです。
その点からすればトリドールホールディングスの理念として、効率化というものが顧客主体で必要であるかどうかを主体として考えているのです。
ブレない照準を保ち続けることで業界トップのリーダー企業としての地位を築いているのです。