フリマアプリで今ではすっかりお馴染みとなった「メルカリ」。急成長を遂げた印象の強いメルカリの経営戦略とは、いったいどんなものか?その経営戦略を見つめるといったい何が見えてくるのか?今回は、そんな「メルカリ」を徹底解剖していきます。
現代のライフスタイルにマッチした「メルカリ」
インターネット環境の整備とスマートフォンなどのデバイス機器の普及によって私達の生活は、以前に比べて劇的に変化しています。
サービスというものは、慣れてしまえば当たり前のようになり、そのサービスが存在しない以前と以降での違いがあるにせよ当たり前の存在になった時点で、そのサービスの素晴らしさを時に忘れてしまいがちです。
しかしビジネスの世界においては、新サービスや新商品を探し、見つけ、企画し、実現するには、かなりの知恵と労力を必要とします。
企画したものやサービスが実現したとしても、世の中に対し受け入れられるかどうかは、やってみなければわからないこともあります。つまりヒット商品を世に出すのは、労力の他に運もなければ結果を出すことは難しいのです。
そんな中、ここ数年で業績を伸ばしているのが「メルカリ」です。今やすっかり認知された「メルカリ」です。利用されたことがある方も実に多いのではないでしょうか。
なぜ、メルカリがここまで伸びたかと言えば、いくつかの要素がありますが、最も重要な要素が時代とのニーズがマッチしたということではないでしょうか。
つまり現代に生きるライフスタイルとの相性が良いことがあげられます。
メルカリの経営戦略を見つめると、新たなビジネスのヒントや今のマーケティングを知ることができます。
「メルカリ」は、なぜ今の時代に受け入れられたのか?
急成長を見せる「メルカリ」が、なぜここまで世間に受け入れられたのか考えてみましょう。
前述したように、時代のニーズやライフスタイルと合致したことが大きな要素ではあります。
サービスそのものの特徴という観点から見れば、他とは何が違うのでしょうか?または、そもそも「違い」は、あるのでしょうか?
メルカリの提供しているサービスは、これまでに全くないような革新的なサービスというわけでもなく、似たようなサービスは他にも既に存在していました。
同じなようなサービスを展開しているのは、ヤフオクなどが有名です。
メルカリが登場するヤフオクは、日本でのシェアは圧倒的でメジャーな存在と言えました。
普通に考えたら既に存在する既存のサービスで、圧倒的シェアを誇る企業が存在すれば、後から新規参入した企業がそれに追いつくことは難しいんですが、メルカリについては、現在もまだ発展途上の段階で、伸びしろがあります。
つまり、大手のヤフオクと共存しつつ成長しているということになります、
メルカリが今なお成長しているのは、売り手と買い手となるサービス利用者の会員増加です。この会員数の増加の加速率がかなりスピーディーなんです。
つまり使ってみたいと思う人が多いこと、そして会員数を増やす為の戦略があるからです。
その成長度の秘密がわかれば、既存のサービスにおいても他とは、ほんのちょっとしたスパイスを加えるだけで大きなチャンスとなるでしょう。
新参者「メルカリ」と大手「ヤフオク」との違い
成長が今なお加速している「メルカリ」ですが、ヤフオクとの違いをまとめてみましょう。
まず、メルカリは「フリマ」です。ヤフオクは「オークション」です。これが決定的な違いです。
「フリマ」については、出品物が売り値を決めます。オークションは、購入者が買い値を决めます。この根本的な違いは、皆さん当然おわかりのことでしょう。
更に根本的な違いとしては、「メルカリ」は、スマホのアプリであるんです。
ヤフオクはウェブ上のサービスということになります。もちろん今ではヤフオクにもスマホのアプリは存在します。
サービスが似ており、スマホアプリがあるのに、「メルカリ」が支持される理由がどこにあるのか不思議ではないですか?
決定的な違いは、既にお伝えしておりますが、メルカリは「スマホのアプリ」ということです。
つまり、サービス開始からのスタート自体が違うのが最大の違いとなります。
つまり、スマートフォンが世に出て普及してきてから企画されたサービスということなんです。
ヤフオクは、それ以前から存在しています。そうなるとターゲットそのものが違うのです。
根本的なサービス利用者としては、売りたい人、買いたい人と同じになるのですが、その中でもメルカリ利用者は、『スマホユーザー』にターゲットを絞っているのです。
つまり、スマホアプリとしての便利さに特化しているというわけなんです。
まず「スマホ」ありきで、企画が考えられていることが全くもって違うのです。
同じ情報を取得するデバイス機器でも、パソコンとスマホでは、使い方も、特性も異なることが多いのです。
「メルカリ」の成長速度が、加速した理由はスマホユーザーを上手く取り込むことに成功したと言うことが大きな要因となります。