気軽にふらっと立ち寄れる一般道の休憩所として全国各地に展開している「道の駅」。地元密着の営業スタイルで地方活性化にも役立っている「道の駅」の営業戦略に迫ります。
「道の駅」とは？
お盆や年末年始の帰省ラッシュの時期に多くの方が訪れるのが「道の駅」です。遠方から出向く人や観光客ばかりではなく、地元の方も普段使いの買い物利用や、隣り町までの気軽なドライブの際のお立ち寄りスポットとしても人気があり、多用されています。
「道の駅」の特徴と言えば地域密着型のスタイルで地元の食材や名産品を一堂に揃え、しかもリーズナブルで購入できるのです。
新鮮採れたての地元の美味しい野菜を低価格で買えるのは、消費者にとっては、嬉しいものです。実際に「道の駅」で買った野菜を口にした時の美味しさを感じる方も多く、「道の駅」をひいきに利用している方もいらっしゃいます。
特に一般の市場やスーパーなどへの農作物などの流通経路は、規定の基準を満たしていなければ、出荷できない取り決めとなっております。
それはそれで、商品の均一化をはかることとなりますが、場合によっては廃棄物を増やすこととなります。しかし、道の駅では、少しくらい形は悪くても商品として並ぶこともあります。それもまた地元ならではの「良さ」をアピールしていることとなっています。
「道の駅」は全国展開されており、現在も増加傾向にあります。全国の「道の駅」は、およそ1145駅（平成30年4月時点）が存在しています。
今なお多くの自治体が「道の駅」の設置を検討していますが、「道の駅」がはじまったのは平成5年（1993年）のこととなります。
このとしてはから「道の駅」制度の登録がはじまったのです。
前述の通り「道の駅」は、登録制度となっており、各自治体と道路管理者とが連携して設置することになっており、国土交通省により登録される制度となっています。
「道の駅」と言えば、地元の特色を前面に出した営業スタイルで地域活性化にも繋がっています。その為「道の駅」は、地方になればなるほど、その周辺地域にとっては非常に重要性な施設となっているのです。
現在、存在する「道の駅」の多くが既に開設から20年を経過しており、現在は新たな営業戦略を検討する時期に入っています。
「道の駅」のそもそものコンセプトとは、安全に道路を利用する為の環境提供、そして地域の個性を活かした創出力の発展、地方の文化や情報発信を目的として作られました。
つまり、地域全体のコミュニティステーションとしての大きな役割を担っています。
地域こどに点在する「道の駅」は、その地域の特色のアピールポイントとなり、近隣他府県の方を呼び込むなど、狭いエリアからの集客を可能としています。
「道の駅」の機能とは
「道の駅」の具体的な機能は主に3つあります。ポイントごとに開設していきましょう。
【休憩機能】
一般道路に設置されている「道の駅」は、誰もが立ち寄れる気軽に利用できるスポットです。
「道の駅」の機能としてまずあるのが「休憩機能」です。24時間利用可能なトイレや駐車場、休憩スペースなどがあります。
高速道路を使わない、長時間のドライブの休憩スポットとして利用できます。最近では高齢ドライバーの数も増加しています。
高齢ドライバーによる事故も多発していますので、安全運転を心がける為にも、気軽に立ち寄れる「道の駅」の役割は安心の道路環境を作るには欠かせないてましょう。
買い物や食事ができたり、宿泊施設や温泉まで楽しめる「道の駅」も存在しています。
【情報発信機能】
「道の駅」の2つ目の機能として、価値が高いのが「地域の情報ステーション」としての役割です。
「道の駅」から、様々な地元の情報を発信していくことにより地域活性化に役立っています。
文化や歴史、名産品、観光地など地元ならではの情報を発信し他方から人を呼び込みます。
地元アピールの為のイベントなども数多く行われ、地域一帯となって地元を盛り上げています。
【地域の連携機能】
「町の情報ステーション」としての機能もある「道の駅」は、近隣地域の連携をも強化していく役割もあります。
「道の駅」を中心として互いが情報発信し、情報交換することにより地域全体を盛り上げることにつながっています。
連携強化や情報共有は、お互いの補填機能としての役割もあります。
このように「道の駅」の機能や役割は、主とする「道の駅」だけではなく地域全体のリレーションを強固にするという役割も担っています。
ネットワークを強化するということは、営業戦略としてマーケティング的にみても非常に有効な手段と言えるでしょう。
「道の駅」にある格差
様々なメリットばかりがあるように思われる「道の駅」ですが、売上げや集客面で見れば格差があることも現実なのです。
かなり儲かっていて繁盛している「道の駅」もあれば、赤字続きの「道の駅」もあります。
地方自治体が運営している「道の駅」は、赤字状態でもなんとか継続はしている状態のところも存在しています。そのようなところは、「道の駅」としての利点を活かし、さらに付加価値をつけて価値を高めていく必要があるでしょう。