皆さんも、よくご存知かと思いますが「無印良品」は、そのブランド名現す通りにシンプルで良質な数多くの商品を我々に提供してくれます。
時代によって変わる顧客ニーズに対応できる無印良品の強みとは、いったいなんでしょうか。
というわけで今回は「無印良品の強みと時代への対応力」について詳しく説明致します。
無印良品の強みと時代への対応力①【商品開発力】
「無印良品の強みと時代への対応力」というテーマで1つ目に取り上げるのは「商品開発力」です。
多様化するニーズに応えるには、いったいどのようにすればよいのでしょうか?
変化の激しい時代において消費者ニーズというのは、増々細分化し、「個」に対するニーズをいかにして満たしていけるかが、企業にとっては必要となります。
もちろん各企業においては、日頃からたゆまぬ企業努力を各社が取り組んでいることは理解できます。
しかし、その一方で多様化するニーズに応えれば応えるだけ、提供側としてのハードルは上がっていくわけです。
売り手は顧客ニーズを叶え、顧客はまた足りないニーズの改善を提示していくのです。
このような売り手と買い手との関係性がビジネスと言えるわけですが、ニーズを追求すると、その先にはいったい何が残るのか?ということになります。
それは、やはり商品やサービスの本質であり、顧客が求める真意となります。
顧客にとってはクオリティが高く、できるだけ安価で手に入ることにこしたことはありません。
最終的に企業が提示するプロダクトにも紆余曲折を経てたどり着く先は、シンプルさだったりします。
そんなシンプルさを追求したのが「無印良品」です。
無印良品が登場したのは、さかのぼること40数年前の1980年12月でした。
西友のプライベートブランドとして誕生しました。
当時は、わずか40品目でスタートした「無印良品」ですが、長い歴史の間、消費者ニーズを満たす商品を次々と登場させ、現在では約7,000品目のアイテムを展開するブランドへと順調に成長していったのです。
今でこそ、小売業にとってのプライベートブランドというのは当たり前に存在しています。
企業や販売ブランドの独自性を出すには、プライベートブランドというのは、その企業カラーを打ち出すものとなります。
一般の流通ルートを介した商品に比べれば、マージンが発生しないことから、低価格で商品を提供できるのが特徴と言えます。
無印良品は、そもそも西友のプライベートブランドから派生したものですが、現在では無印良品そのもののブランド力が強いことから、西友との結びつきを知る方も少ないのではないでしょうか。
無印良品の成長過程において西友から独立したのは、1989年となります。
当時はまだバブルの雰囲気も残っていた時代ということもあり、派手できらびやかな印象があるそんな時代を終えようとする中で、シンプルさを追求した無印良品は、その先の未来を予想したようなブランド戦略を前面に打ち出していったのです。
「無印良品」は、商品の企画、開発~製造~流通~販売までの全てを自社で行う製造小売業として様々な商品を展開していくことになります。
扱う商品アイテムは、幅広く衣料品、家庭用品、食品など私達の日常に非常に近いところにある様々な商品全般を展開しています。
近年、無印良品が特に力を入れているのが「食品」です。
健康志向の世の中に対し、無印良品ならではのこだわりの商品を開発しています。
食品開発での特徴としては、糖質10g以下の食品にこだわりを持っています。
糖質という点にこだわり一定な条件に基づいた食品製品の開発は、独自の観点とこだわりが垣間見えます。
驚くのは、その種類の豊富さです。
パン、お菓子、カレー、チョコレートなどにおいても、糖質10g以下の条件をクリアしており、多くのファンを虜にしています。
無印良品ならではの視点のこだわりの食品であり、リピート買いも続出しています。
糖質を抑えた食品というのは、今後さらに開拓されていくことが見込まれ、発展性が非常に高い分野だとされています。
無印良品の強みと時代への対応力②【ブランド力】
「無印良品の強みと時代への対応力」というテーマで2つ目に取り上げるのは「ブランド力」です。
無印良品の商品の特徴というのは、ブランド名にも現れているように「シンプルさ」です。
シンプルさを追求することがブランドそのもののこだわりであり、こだわった結果が商品として消費者の目の前に現れているのです。
デザインにおいても、極力無駄を省き実にシンプルで、見た目だけではなく、機能面においても必要最小限の機能が備えつけられるように余計なコストを極力省いています。
また商品だけではなく、ポップ広告にしても無印良品らしさを追求し実にシンプルになっています。
必要な情報をシンプルに明確に伝えていることにより、直感的に顧客に伝わるようなアピールをしています。
シンプルさの追求は、パッケージや包装など全てにおいて、一貫していますが、逆にこれこそが個性となり、すぐに無印良品の商品だということが一目でわかるのです。
無印良品の「シンプルさ」というイメージが強いすぎて、逆にブランドイメージが「無い」とも言われていますが、シンプルさこそが無印良品そのものであり、ブランドとしての代名詞となっているのです。
仮にシンプルさを失ったなら、それは無印良品ではなくなってしまうことになります。
シンプルさが消費者に広く認知されていることにより、成り立っているブランドなのです。
無印良品のデザイン力というのは、見方を変えれば飾り気がないと言えますが、無垢なデザインと素朴さが特徴であるとも言えるのです。
様々な個性の強い商品が氾濫する中で、無印良品のシンプルさというのは、存在感を放ち、際立っているとも言えるのです。
また無印良品は、単にコンセプトにこだわる商品提供をしているだけではなく、販売手法にも独特の戦略をとっています。
例えば衣料品の主力商品の一斉値下げを行ったり、マルチチャネルに対応するようにオンライン化を積極的に進めるなど、時代のニーズにマッチした様々な取り組みを行っているのです。
これは、創業当時から変わらぬ姿勢を維持しており、時代の一歩先を見据える柔軟性を持っているのです。
今の時代に何が必要であるかを迅速に察知し、今求められていることに即時に対応する力がある企業と言えます。
商品構成についても、時代のニーズに合わせたものをいち早く取り入れています。
例えば昨今のコロナ禍という状況を見込み、外出着よりも家着を充実させるなど、巣ごもり需要にマッチした商品開発を行うなど、現代ニーズにあったアイテムを提案しているのです。
昨今の小売業界には付き物の価格戦略にとっても、顧客ニーズに応える点もまた消費者の立場からすれば、非常に好感が高い取り組みとなっています。
無印良品の強みと時代への対応力③【時代への対応力】
「無印良品の強みと時代への対応力」というテーマで3つ目に取り上げるのは「時代への対応力」です。
無印良品のブランドコンセプトとしてのシンプルさというこだわりをベースとして、時代の変化にも対応する力というのがあるブランドだということも特徴の1つです。
市場においての先進的な取り組みというのは、本来顧客が持っているニーズを引き出すきっかけになるのです。
対応力が強いということは、企業にとっては非常に大きな強みであり、それがそのままプロダクト力の高さに繋がるのです。
対応力が強い企業とは、ブランド力が強く、言ってみれば大手企業ならではだからこそ、簡単に対応できるとも言えますが、柔軟な発想力、フットワークの軽快さという面では、中小企業でも十分に対応できる点ではないでしょうか。
無印良品の基本とするところは、「良品」を提供していくことにあります。
「消費者目線での創造」という明確な企業理念により自社の強みを形成し、いかにして時代に反映できるかを考えていくことになるかが重要となります。