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任天堂と言えば、いまや世界でも有数のゲームメーカーとして多くのゲーマーを虜にしています。

そんな任天堂にも厳しい時代もありましたが、現在でもゲーム業界をリードしていることに変わりはありません。

というわけで今回は「ソフト&ハードの二本立て!任天堂のデジタルマーケティング戦略とは」について詳しく説明致します。

ソフト&ハードの二本立て!任天堂のデジタルマーケティング戦略とは①【かつてないほどの好成績を上げる任天堂】


「ソフト&ハードの二本立て!任天堂のデジタルマーケティング戦略とは」ということで最初に取り上げるテーマは「かつてないほどの好成績を上げる任天堂」です。

2020年の幕開けと共に、世界中を巻き込んだ大規模パンデミックの新型コロナウイルス。日本でも緊急事態宣言を発令するなど誰も予期せぬ事態となったわけですが、そのような状況が様々な分野で影響を与えたことは、周知の事実です。

政治、経済、産業、教育、地域、企業、個人などありとあらゆるところに影響を及ぼしました。

特にビジネスや経済の影響は非常に大きく、これまでにないような未曽有の大不況へと進むような厳しい状況とも言えます。

苦境に苦しむ業界・業種が多い中、これまでにないほどの好成績を上げている企業も存在するのです。

それが大手ゲーム会社の皆さんご存知「任天堂」なのです。

任天堂の2020年度第1四半期の結果を見ると一目瞭然であり、売上高は前年同期比108.1%増の約3581億円という驚異的な結果を残したのです。

特に注目すべきは営業利益の高さで前年が約274億円に対し今期は約1447億円という、なんと5倍近く前年比427.7%増という衝撃的な数値となったのです。

ほとんどの業種がマイナス決算となっている中、任天堂のこの数字は、逆に異常とも言えるものでした。

コロナ禍という状況は決してマイナスばかりではなく、マイナスもあればプラスもあるということです。

当然、どんな状況下であっても、人間はそこに存在するわけで、外部環境によってニーズが下がるものもあれば、それを補うのにニーズが急激に高まるものもあるのです。

その要因の1つとして大きく影響しているのが、「あつまれ どうぶつの森」の大ヒットなのです。

「あつまれ どうぶつの森」略して「あつ森」という呼び名ですっかり定着していますが、その「あつ森」が発売されたのは、2020年3月20日。

時期にしてコロナが日本でも増加し、緊急事態宣言発令の直前の頃でした。

これまでシリーズ化されてきた人気タイトルであり、世界での累計は2240万本という結果を残している人気ソフトです。

任天堂のこれまでの人気タイトルはいくつもあるものの、その代表格と言えるのが「マリオブラザーズ」。

歴代第一位の人気で「マリオ」というキャラクターそのものの認知度も高く、今では知らない人はいないというほど世界的にもメジャーなキャラクターアイテムとっています。

そんな「マリオブラザーズ」に迫るほどの人気タイトルとなっているのが「あつ森」なのです。現在の任天堂の強さを牽引する存在と言えるのです。

つまり、今の任天堂の強さは、様々な要因は関係しているものの、あきらかにソフトのヒットに引きずられていることが要因なのです。

ゲームソフトのメガヒットという明らかな結果が、ハードに対しても影響し「ニンテンドースイッチ」の売り上げの好調さに結びついているのです。

ソフトが売れればハードが売れるという相乗効果が功を奏しているのです。

スイッチ本体の売り上げを見てみると、前年同期が約213万台に対して、2020年は約568万台。166.6%増という結果を出しているのです。

スイッチ本体は、既に市場に出回っている既存の商品であり、近年投入されたばかりの商品ではないにも関わらず、新たに商品を購入する顧客がいかに増加したかが実感できます。

ソフト&ハードの二本立て!任天堂のデジタルマーケティング戦略とは②【巣ごもり需要が高めた需要】


「ソフト&ハードの二本立て!任天堂のデジタルマーケティング戦略とは」ということで次に取り上げるテーマは「巣ごもり需要が高めた需要」です。

任天堂の今年の強さは、ソフトによってリードされ、その勢いがハードへ影響したことが要因としてありますが、外的要因も非常に大きく加担したとこは間違いありません。

コロナ禍という状況が新規でスイッチを購入する層を増加させたのです。

コロナ禍を起因とした需要は「巣ごもり需要」と呼ばれ、任天堂に限らず他業種でも影響が出ました。

実はコロナ禍は様々な商品の供給状況にも影響を与えました。というのも、多くの商品の生産拠点というのがメイドインチャイナであることです。

今や世界の多くが中国の生産力に頼る現代、世界でも様々な分野において品薄状態となったのです。

その後、生産状況が落ち着いてきたタイミングと「あつ森」販売のタイミング、さらには緊急事態宣言というタイミングが密接に関係したことが一つの大きな要素となったのです。

「あつ森」にリードされたハードの売り上げ増加が、さらにソフトの需要増加に反動として返ってきたということも理由の1つです。

当然ながら新しい物を買えば、ソフト1つで満足することはできず、その他のソフトの販売増の後押しにもなったというわけです。

ちょうど、コロナ禍の2020年4~6月の三か月で売上100万本以上到達したのは、全部で8本もあったのです。

この8本は新規のソフトだけではなく既存タイトルの売り上げも増加させ、巣ごもり特需といわれるゲーム需要が結果に繋がったのです。

中でもそれが顕著になったのは、2017年4月発売の「マリオカート8 デラックス」です。既に販売開始から3年が経過しようというソフトが、この時期に世界累計販売本数を約2674万本に達したのです。

「巣ごもり需要」というのは、日本だけではなく、全世界を対象としてのグローバル需要の高まりだったのです。

自宅で過ごす時間が増加すると共にスイッチのニーズが世界的に拡大していったのです。全世界同時タイミングでの需要増に加え、「あつ森」がリリースされたことにより、需要を加速させ、その影響が新規ハード需要を引き起こすという販売サイクルを作り出したのです。

ソフト&ハードの二本立て!任天堂のデジタルマーケティング戦略とは③【今後の需要とデジタルマーケティング】


「ソフト&ハードの二本立て!任天堂のデジタルマーケティング戦略とは」ということで最後に取り上げるテーマは「今後の需要とデジタルマーケティング」です。

ソフトからハードへ、そしてまたハードからソフトへの反動があることで販売促進を活性化させ、好循環というサイクルを市場が生み出したというわけです。

実は、スイッチの近々の状況を見てみると、2019年は意外なことにソフトよりハードのほうの売上のほうが高かったのです。

また近年の売上について言えば特徴的なのはデジタル販売の多さです。

任天堂スイッチのソフトは、従来のパッケージ版とダウンロード販売でのオンラインでの購入が可能なのですが、近年ではデジタルの売り上げが特に好調でした。

それにつけて、コロナ禍により、在宅時間が増加すると、わざわざ外出してソフトを買うより、遊びに飽きた子供達のニーズを満たすため手軽なダウンロード販売の需要が増加したというわけです。

ダウンロード版の良いところというのは、いつでもどこでもすぐにソフトが購入できるということ、そして在庫切れがないということです。

臨時休校やテレワークなどによりオンライン化が進む中で、消費者のニーズに合致したという点が上げられます。

コロナ禍という特殊な状態が功を奏したとは言えど、やはり任天堂の強みとなるのが、ハードとソフトの2つの強みがあるということ。

企業によってはソフトウェア専門の企業も多数存在する中、ハードとソフトが一体となった戦略を取れるというストロングポイントこそが任天堂の強みであるのです。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は「ソフト&ハードの二本立て!任天堂のデジタルマーケティング戦略とは」というテーマで詳しく解説致しました。

これから冬場を迎え、新型コロナの感染率が高まる恐れもあり、今後の「巣ごもり需要」は、今後も続くと思われます。出口の見えないコロナ終焉まで新たなニーズはまだまだ増加します。

ソフトとハードという二面性を持つことにより、市場をリードする任天堂は、タイミングによっては、ソフトに助けられることもハードに助けられることにも非常に大きなメリットがあるのです。

任天堂以外にもゲーム業界全体は好業績をあげている状態であり、さらなる消費者の欲求を満たす使命が各企業にはあるのです。

全世界のゲーマーニーズの欲求は、オンライン化の加速によりさらにヒートアップしていくことは、間違いありません。


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