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2019年も年末を迎え慌ただしくなる師走の時期、小売業にとっては売上を上げるチャンスの時期でもあります。クリスマス、年末年始商戦において各企業はあの手この手の戦略で顧客にアプローチします。

そんな中「任天堂」が12月に入り株価上昇など好調をキープしています。

というわけで今回は「マーケティング成功事例。ニンテンドースイッチが好調の任天堂の戦略。」について詳しく説明致します。

マーケティング成功事例。ニンテンドースイッチが好調の任天堂の戦略。①【好調ぶりが株価に現れている任天堂】


「マーケティング成功事例。ニンテンドースイッチが好調の任天堂の戦略。」1つ目にふれるのは「好調ぶりが株価に現れている任天堂」についてです。

2019年12月。日経平均株価は、24000円を回復し好調をキープしています。今後さらに上昇する可能性も秘めています。

株価だけを見れば、まるでバブルのような雰囲気もあります。2020年は世界的ビッグイベント「東京オリンピック」が開催されるなど、日本経済を下支えする好調要因も現在の株価と関連しています。

株価は、経済の指標となり景気の良し悪しを判断する重要な要素となります。グローバル社会となった現代では、先進各国の経済事情や政策がダイレクトに反映する形となります。

一企業の株価に対しても内的要因だけではなく、外的要因にも大きく左右されるのが当たり前です。

しかし、どんな外的要因であっても一企業の株価が上がるということは、その企業に勢いがあり世界から評価されているわけです。

そしてどんな時代にも日本経済をリードする優良企業というものが存在するわけです。

そんな中、日経平均に引っ張られように好調ぶりをアピールしているのが「任天堂」です。

2019年12月に入り連日、年初来高値を更新しているのです。

その好調の理由となるのが、2016年に発売された任天堂の主力ゲーム機「ニンテンドースイッチ」を軸としたハード、ソフトが売れているからです。

任天堂のマーケティングは、世界的市場に広がっており、年末年始商戦として日本国内だけではなく、世界的な年末商戦で売れているためなのです。

そして12 月に入り好調をキープしている材料となったのが、12月4日に発表した中国でのニンテンドースイッチの発売開始でした。

巨大マーケティング市場の中国で2019年12月10日に発売することから、新規市場開拓の期待値から投資家からの注目を集めたというわけです。

売上増が期待できる巨大マーケティングへの本格参入に対しての任天堂の戦略が評価されたのです。

今やゲーム市場は世界的にみても巨大産業として膨れ上がっています。世界的にも人口が多い中国ではターゲットとして非常に魅力的なのです。

「ニンテンドースイッチ」という強力なアイテムと世界的規模のマーケティング戦略により、任天堂はさらなるブランドとしての力を強めていくことでしょう。

任天堂の株価の動向をまとめてみると、株価は中間決算発表を境として上昇局面となり、11月1日は高値引き、終値は前日比7.5%(2880円)高の4万1500円となりました。

当日安値=4万170円に対し前日高値=3万9040円を、なんと1130円も大きく上回るなど上昇志向を描く節目のチャートとなったのです。

このような上昇志向のチャートを形成したことが、さらなる高みへ向けての期待を高まらせているわけです。一旦、火が付いたチャートは、どこまで上り続けるのか非常に楽しみでもあります。

マーケティング成功事例。ニンテンドースイッチが好調の任天堂の戦略。②【ニンテンドースイッチの好調の実情】


「マーケティング成功事例。ニンテンドースイッチが好調の任天堂の戦略。」2つ目にふれるのは「ニンテンドースイッチの好調の実情」についてです。

任天堂の株価上昇の要因となるのが、主力商品「ニンテンドースイッチ」の好調ぶりがあるからですが、その実情についてふれていきます。

ニンテンドースイッチの好調ぶりは、2019年9月中間連結決算から確認すると次の通りとなります。

  • 売上高は前年同期比14.2%増の4439億円
  • 営業利益は53.4%増の942億円
  • 純利益は4.0%減の620億円

営業利益については5割増の躍進となったのです。

2019年の半年でニンテンドースイッチのハードの売上台数が693万台

これは前年同期の507万台より36.7%増加となります。

2016年に発売され、3年を経過し売上的には底打ちとなったと評されていたスイッチ戦略ですが、結果的にみれば2019年に入っても売上的には増加しているのですから、まだまだ「ニンテンドースイッチ」のニーズは十分にあるのです。

この売上を続伸させたのは、任天堂の新たな一手となった「ニンテンドースイッチライト」の投入です。

実はこの「ニンテンドースイッチライト」の売上が全体の約3割にあたる195万台という結果を出しているのです、

この「スイッチライト」が発売されたのが、2019年9月ということで、まだ発売されて間もないのに、既に結果として現れているわけです。

この「ニンテンドースイッチライト」の投入が、さらなる「ニンテンドースイッチ」の売上増の起爆剤になったことは、間違いありません。

この「ニンテンドースイッチライト」の特徴となるのが、従来の「ニンテンドースイッチ」の基本フォーマットは保持し、軽くて小さい持ち運びに便利な携帯用ゲーム機として特化しているハードなんです。

つまり「スイッチライト」全く新しい製品ではなく、前作のwii uからスイッチへの大きな変化などもあったわかではないのです。

当初「スイッチライト」は、「スイッチ」の廉価版として捉えられ、売上への期待値がそれほど高かったわけではありませんでした。

発売前には大ヒット確実というより、「スイッチライト」投入の任天堂の戦略に疑問視されていました。

しかし、蓋を開けてみれば、結果としてはユーザーに受け入れられたわけです。

「ニンテンドースイッチ」の売上が発売からの時間の経過により底打ちとされていた中で、どこに需要があったのか?

それは、既存のスイッチユーザーでした。

つまり元々の「スイッチ」を持っている人がさらに、「スイッチライト」を購入しているのです。

既存の「スイッチユーザー」の2台目として、サブマシンとして使いたい為のニーズだったわけです。

おそらく任天堂は、「スイッチライト」の顧客が、既存ユーザーも含めてニーズが必ずあるとわかっていたのでしょう。

それは緻密なリサーチと徹底的なマーケティング戦略があったからでこそ、自信を持って進めていったのです。

「ニンテンドースイッチライト」の販売台数は、693万台。

内訳は、以下の通りです。

  1. 国内が177万台
  2. 米大陸263万台
  3. 欧州177万台

なんとその比率は海外が3/4ということで、実は国内よりも海外での評価やニーズが高いことがはかり知れるのです。

さらにハードのみの売上だけではなく、ソフトでの売上も同じく順調で2019年の半年の売上は5849万本

これさ前年同期比38.8%増という結果となっています。

この好調さを牽引したのは、相次ぐ人気ソフトの投入が影響しています。

  • 6月発売「スーパーマリオメーカー2」393万
  • 9月発売「ゼルダの伝説 夢をみる島」313万本

など自社の人気シリーズはもちろん、ソフトメーカー発のソフトも含め、半年間でのミリオンセラーか11タイトルにも上るなどソフトの人気がハードの人気をさらに推し進めている結果となっています。

「スイッチライト」投入によりハード面と人気タイトルの投入によりソフト面との相乗効果が、さらなる販売促進に繋がっていることは、間違いありません。

マーケティング成功事例。ニンテンドースイッチが好調の任天堂の戦略。③【好調を加速させた要因】


「マーケティング成功事例。ニンテンドースイッチが好調の任天堂の戦略。」3つ目にふれるのは「好調を加速させた要因」についてです。

年末商戦にむけて任天堂が仕掛けるマーケティング戦略は、大型人気ソフトの相次ぐ投入です。

次の2タイトルによる発売でさらなるスイッチ戦略を加速せせます。

  • 「リングフィットアドベンチャー」(10月18日発売)
  • 「ポケットモンスター ソード・シールド」(11月15日発売)

「リングフィットアドベンチャー」は、フィットネスを打ち出した新たなソフトで人気女優の新垣結衣さんを起用するなど積極的なマーケティング戦略を展開。

ポケモンシリーズは、言うまでもない世界的人気タイトルです。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は「マーケティング成功事例。ニンテンドースイッチが好調の任天堂の戦略。」というテーマで詳しく解説致しました。

現在の任天堂の好調を支えるきっかけとして同社の大きな武器となったのが「ニンテンドースイッチ」の存在であることは周知の事実ではありますが、この成功の要因は成功する要素が揃っているからです。

ニンテンドーの成功事例の要因はリサーチ力と緻密なマーケティングによるもので、何も目新しいことを行っているわけではありません。

スタンダードなビジネス戦略が結果としてしっかり現れたというわけなのです。


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