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今、農業がにわかに注目されています。それはマーケティング戦略によって既存とは違う「農業」が見出されたからです。

前回に引き続き、今回も「農業」の今とこれからについてマーケティング戦略を考察してみます

今、農業が儲かる時代!要注目です。

農業マーケティング戦略論④「流通ルートの拡大」


既存の流通ルートには、様々な問題があります。生産者である農家と消費者の間の距離感も非常に遠いのが現状です。

そんな中「農業」を切り開こうとしているのが、新たな流通ルートです。

現在、農産物の流通ルートが多様化しているのです。このような流れを作ったのが、マーケティングです。

今のご時世「農業」をビジネスとして考えるならマーケティング要素は必要不可欠なのです。

近年、一般企業でもマーケティングに注力しています。経営判断や営業戦略を考慮する上では、マーケティングは欠かせない存在となっています。

農業においても、流通というルートやプロセスを考えるとするなら、論理的に考えるマーケティングを活用するのは、自然な流れなのです。

現在の農産物の流通ルートとして増加しているのが、卸売市場を経由しないルートです。

中間をできるだけ省き、シンブルにすることで利益を増やすことができます。

既存のルートのようにJAや卸売市場を経由すれば、それだけマージンというコストもかかり、生産者と消費者の距離もあいてしまいます。

プロセスをできるだけなくせば、生産者と消費者の距離も縮まり、農産物の提供までのタイムラグも減らすことができます。

こうすることで、より消費者との密着度が増し、ニーズに応えることとできるのです。

生産者と消費者の距離が近づくことにより、お互いにメリットが生まれます。

消費者からは、生産者の「顔が見える」という安心感と安全性。

タイムラグの減少により、より新鮮な状態で手に入れることができます。

さらに中間マージンがなくなれば、生産者としては収入が増え、消費者としては安く購入することができるのです。

両者にとっては、ウィンウィンの関係と言えるでしょう。

農業マーケティング戦略論⑤「農業マーケティングの具体事例」


続いては、農業マーケティングの具体事例として、「今」の流通ルートについて見ていきましょう。

【産直通販】

インターネットの発展によりネット通販が当たり前の時代となりました。

農業においてもITの活用は、これまでにない販売ルートを生み出したのです。

ネットによる産直通販は、販売側と顧客(消費者)とのダイレクト販売となります。

オンラインでの販売は、自らのウェブサイトを開設し販売する方法や既存の大手ショッピングモールを利用する方法もあり、その販売方法には無限の可能性があります。

現在、オンライン販売をはじめる農家が増加しています。オンライン販売に積極的なのは、低予算で簡単にはじめられるということで、新たにはじめる取り組みとしては敷居が低いことにあります。

ネットでのオンライン販売は、既に多くの農家が参入していますので競合他社がずらりと揃っています。

しかし、ネットという特性を考えれば、顧客は全国を対象とできるわけですから、デメリットよりメリットのほうが多いと言えます。

またネットでは、商品の見せ方や売り方を工夫すれば、販売サイトとしてヒットする可能性もあります。

農家独自の特色と販売戦略で十分に勝機はあります。今や多くの農家がオンライン販売にチャレンジしているのです。

【契約出荷】

契約出荷は特定の小売業者と生産者とが直接契約することです。

市場出荷に比べ安定しているので農家にとってのメリットも大きいです。

取引価格が変動するこれまでの市場ルートでは、収入が不安定となるのです。

それに比べて生産量や生産スケジュールがしっかりと決まっているダイレクト契約なら、計画的に生産もでき見通しが立ちやすいのです。

最近では、外食メーカーとのダイレクト契約などが見られます。これは、外食メーカー側にとってもメリットが大きく、一定の品質の農作物を低コストで仕入れることができ、契約農家との信頼関係も高まるのです。

その他のダイレクト契約は、スーパーや百貨店などで直接販売する方法です。

新鮮野菜や朝採り野菜、地元の野菜としてアピールして販売することができます。

現在では、ほとんどの生産物を特定の契約先のみに出荷しているスタイルも増加しています。

形としては、個人の農家より農業法人として行っていることも多く、ブランド展開をし付加価値をつけている販売戦略もあります。

【道の駅】

地元の特産物を買えるという「道の駅」の存在もまた、農業従事者にとっては、新たな販売ルートとなりました。

直売所である道の駅は、その土地毎により異なり、地元の名産や名物を取り扱っています。

地元近隣の農家が採れたて新鮮な野菜を出荷することから、卸売市場などを経由した農産物と比べれば、鮮度は抜群です。

しかも品質も鮮度もよく美味しい農産物が安く買えるとなれば、消費者にとっては、これほどいいことはありません。

道の駅などの直販所の最大のメリットが、価格を決めるのは、生産者自身ということです。

こだわりを持って自ら作った農産物の価値を自分で決められるので、生産者としても非常にやりやすいのです。

まとめ

いかがでしょうか。今回は『マーケティング戦略論「農業マーケティングの今」【後編】』というテーマで様々な角度から解説致しました。

「農業」という産業を未来に向けた新たな取り組みや流通ルートは徐々に現れつつあります。

今後は個人で農家として続ける形より、企業として農業を積極的に行う時代となるでしょう。

「農業」とマーケティング。一見、相見えないような両者が結びつくことにより新たなビジネスチャンスを生み出すのです。


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