ここ数年での注目度と重要性が多くの企業によって認識されている「マーケティング」。企業の成長において欠かすことができません。
そんなマーケティングには様々な手法があります。その中に「PPM分析」があります。基本戦略である「PPM分析」とは、いったいどのようなものなのでしょうか。
というわけで今回は「簡単にわかるマーケティング戦略。基本戦略のPPMとは」について詳しく説明致します。
簡単にわかるマーケティング戦略。基本戦略のPPMとは①【PPM分析とは?】
マーケティングとは、ビジネスを成功させるのに重要なファクターとなります。その手法は様々あり、学べば学ぶほどその深さに驚かされます。
様々な分析方法がある中で、今回取り上げるのが「PPM分析」です。
というわけで、まず、はじめに説明する「簡単にわかるマーケティング戦略。基本戦略のPPMとは」は、「PPM分析とは?」です。
「PPM分析」という言葉をはじめて聞いたという方もいらっしゃるかもしれませんので、まずは、「PPM分析」を何たるかを知ることからはじめましょう。
PPMとは、プロダクト・ ポートフォリオ・マネジメントのことで、マーケティングの基本戦略策定フレームワークとなります。
PPM分析は、図に表すと理解しやすいのですが、判定要素あとなる2つの軸を縦軸、横軸として考えます。
縦軸となるのが「市場成長率」
横軸となるのが「市場占有率」
となります。
そしてPPM分析には次の4つの象限があります。
- 花形(Star)
- 金のなる木(Cash Cow)
- 問題児(Problem Child)
- 負け犬(Dog)
企業における経営戦略を策定する為の自社の現在のポジションが確認できます。
簡単にわかるマーケティング戦略。基本戦略のPPMとは②【4つの象限】
次に説明する「簡単にわかるマーケティング戦略。基本戦略のPPMとは」は、「4つの象限」についてです。
PPM分析においては、4つの象限があると前述しましたが、この言葉だけ聞いても何のことを意味しているのか、わかりませんよね?
ということで、それぞれの意味を説明していきます、
【花形(Star)】
「花形」という言葉は、いかにも華やかで調子の良さを感じさせる言葉です。意味的には正にその通り、調子が良いのです。
花形は、縦軸、横軸を見ると市場成長率、市場占有率共にどちらも高く利益を出しやすい状態と言えます。
PPM分析の位置で言えば、左上になります。
しかし市場成長率が高いことから、競争が激しく、その中から抜け出し勝ち抜くには、積極的な投資が必要となります。
【金のなる木(Cash Cow)】
次に「金のなる木」です。言葉としては、良い言葉ですね。まさにウハウハという感じでしょうか。
金のなる木は、市場成長率が低く市場占有率が高い状態です。
つまり新規参入も少なく、競合相手も少なく穏やかな状態、且つ積極的な投資も必要とされていないので、正に「金のなる木」そのものなのです。
「金のなる木」の状態から得られた利益を花形や問題児などの事業に投資し、それらを「花形」や「金のなる木」へ成長させることもできます。
【問題児(Problem Child)】
問題児というだけに、どうにもこうにも手がつけられないイメージがあります。
問題児は、市場成長率が高く競争が激しい状態で、積極的な投資が必要です。
その一方で市場占有率が低いことから利益は出しにくいのです。
しかし、問題児を成長させることができれば、「花形」や「金のなる木」になることだって出来るのです。
人間なら不良少年が成長して社長になるようなものですね。
【負け犬(Dog)】
勝ち組、負け組という言葉がありますが、負け犬は負け組に近い状態のことを言います。
そして製品やサービスにおいてのライフサイクルが終焉した状態とも言えます。
「負け犬」とは市場成長率が低く市場占有率も低い為、投資の必要すらなく利益も出ない状態のことを言います、
つまり事業としては、この先の成長性が見込めない為、企業の判断としては事業から撤退し、新たな事業への投資を検討しても良いこととなります。
簡単にわかるマーケティング戦略。基本戦略のPPMとは③【メリットとデメリット】
3つ目に説明する「簡単にわかるマーケティング戦略。基本戦略のPPMとは」は、「メリットとデメリット」についてです。
PPM分析のメリットとデメリットをまとめてみました。
【メリット】
- 自社の事業の立ち位置を確認できること
- 自社の事業の競合他社との立ち位置を確認できること
- 経営資源の投資配分に優先順位をつけることができること
- 事業の維持撤退の経営判断がしやすくなること
【デメリット】
- 事業の全ての要素を汲み尽くしていないこと
- 新規事業の立ち上げとしては不向き
このように「PPM分析」には、メリットもデメリットもあります。用途にあった分析として有効に活用したいものです。