世の中の基準や経済は、お金という「価値」で動いています。その価値によって人々の生活は維持され、皆人間は、価値に基づいた行動をします。
マーケティングにおいて価格設定とは、非常に重要なものになります。
というわけで今回は『「プライシング」価格設定によるマーケティング戦略』というテーマで詳しく解説致します。
「プライシング」価格設定によるマーケティング戦略①【プライシングとは?】
「プライシング」価格設定によるマーケティング戦略。1つ目のポイントとなるのが「プライシングとは?」です。
まず、はじめに基本的なこととして「プライシング」そのものについてふれましょう。
現在のビジネスにおいて「マーケティング」は、非常に重要な要素となっています。
企業や店舗において、収益を上げる為のスタートとして明確なマーケティング戦略があるかないかでの結果も変わってきます。
顧客のニーズ、競合他社との差別化、流通や販売戦略など様々なプロセスと手段があります。
そんな重要度の高い「マーケティング」において、「プライシング」もまた大切な構成要素の1つとなります。
「プライシング」とは、その名の通り製品やサービスの価格設定をすることです。
企業にとって経営を左右するのも「プライシング」なのです。
価格設定の方法には、いくつかの方法があります。それは利幅をどれだけとるかによります。
利幅が少なければ大量に売り、利幅が多ければ少量でよしとするケースもあれば、ちょうど中間と言えるバランスのとれた価格設定もあります。
実際にこの「プライシング」の見極めは非常に難しく、売り手の思惑と買い手の評価、市場の経済状況、相場などに影響されること、製品によっての適切な利幅を判断するのが難しいからです。
「プライシング」によっても販売量も確実に変わってきます。
「プライシング」を的確に行うには自社の商品やサービスの価値を正確に認識し利幅と販売量のバランスを考えることが必要となります。
「プライシング」は様々なマーケティングのプロセスにおいて、最初に行うこととなります。
「マーケティング」の構成要素として次の要素があります。
- Product(製品)
- Place(流通)
- Promotion(広告・宣伝・コミュニケーション)
- Price(価格)
価格設定は、単独で行うものではなく上記の要素と組み合わせて行う必要があります。これを「マーケティングミックス」と言います。
「プライシング」価格設定によるマーケティング戦略②【プライシングの目的とは?】
「プライシング」価格設定によるマーケティング戦略。2つ目のポイントとなるのが「プライシングの目的とは?」です。
「プライシング」の目的についてまとめてみました。
【売上の最大化】
「プライシング」の大きな目的です。製品やサービスの価格を安すぎず、高すぎず的確な価格設定にすることにより売上を最大化します。
【価格の安定化】
価格を安定化させることも「プライシング」の重要な役割となり、企業経営と利益の安定化となります。
さらに安定することで、顧客からの信頼度も上がります。
商品の価格変動が激しい場合には、品質に不信感が生じ、顧客への不信感を与えてしまいます。
品質のクオリティ、企業の信頼度への影響など予想以上に影響が大きいのもポイントです。
【利益率の達成基準】
価格設定により売上の最大化を行うと共に目標とする利益率の達成基準とします。
【シェアの維持、拡大】
市場でのシェアの維持や拡大の目的となります。
市場シェアが拡大すれば、当然商品の出荷量が増加することによってコスト低減となれば、売上も変動し利益も増加します。
【競合を意識した対応】
競合他社への対応を目的としています。競合の価格変動に応じた価格設定が必要です。
例えばスーパーの特売などで、付近の競合店が値下げしてきた場合、同額にし対応する必要があります。
「プライシング」価格設定によるマーケティング戦略③【プライシング戦略】
「プライシング」価格設定によるマーケティング戦略。3つ目のポイントとなるのが「プライシング戦略」です。
ここでは、企業などが新製品や新サービスを市場に投入する際の「プライシング戦略」について具体的にふれていきます。
「プライシング戦略」の代表例として以下の2つのものがあります。
- ペネトレーション・プライシング
- スキミング・プライシング
それぞれについて説明していきます。
【ペネトレーション・プライシング】
ペネトレーション・プライシングとは「市場浸透価格戦略」です。
新製品を投入する際、一気に拡散させることを目的とし、価格設定を低くすることです。
消費者が反応する一般的な価格相場にすることにより、消費者を惹きつけ、大量販売をします。
大量生産によるコスト削減も期待できるなどのメリットも多いのが特徴です。
【スキミング・プライシング】
スキミング・プライシングとは「上澄み価格戦略」です。
ペネトレーション・プライシングとは、全く正反対の戦略で価格設定を高く設定します。
これは、例え高くても最新の製品がほしいという顧客に対して有効です。例えば家電などが良い例です。
最新モデルは機能も優れている為、価格設定は高めです。それでも便利で価値があれば、欲しい人は存在するというわけです。
そして市場が成長するに連れて価格設定を下げていくのです。