企業にとってのマーケティング戦略とは、売上や業績を左右する重要なものです。そんなマーケティングには、実に多くの分析手段が存在しています。
その1つとされるのが「RFM分析」です。いったいどのような分析方法なんでしょうか。
というわけで今回は「簡単にわかるマーケティング戦略。RFM分析とは」について詳しく説明致します。
簡単にわかるマーケティング戦略。RFM分析とは①【RFM分析の基本】
現在のビジネスにおける「マーケティング」の役割は、非常に重要なものとされており、企業においても積極的なマーケティング活動を行うところが増加しています。
業績や売上を上げる為に、非常に有効な手段であるマーケティングにおいて、必ず必要とされるのが、調査、分析、検証です。
これらの作業は、市場の現在と自社を取り巻く環境を知ることで、企業における経営、営業、マーケティング戦略を判断する材料となります。
そしてマーケティングにおける、調査、分析方法には、様々な方法があります。
そんな中、顧客分析の黄金フレームワークと言われるのが、「RFM分析」です。そもそもマーケティングとは、消費者のニーズと市場のトレンドを把握するところスタートするわけですから、顧客分析に効果的な「RFM分析」が最適というわけです。
とは、言うものの実はRFM分析の具体例などを取り上げた情報というのは、それほど多くないのが現状です。
実は多くのマーケッターが躓くとされる「RFM分析」は、考え方自体は非常にシンプルなものですが、それほど簡単に使いこなせない理由があるのです。
ということで「簡単にわかるマーケティング戦略。RFM分析とは」、はじめに解説するテーマが「RFM分析の基本」です。
RFM分析とは、一定期間において以下の3つの指標で顧客を分類する方法となります。
- Recency(最新購入日)
- Frequency(購入頻度)
- Monetary(購入金額)
現代では、様々な企業がありとあらゆる物を作り、種類も多く溢れ返っています。
既存の製品やサービスだけでなく次々と新たな物が市場には投入され、消費者としても物を選ぶ選択肢が増えています。
例え、一度消費者が商品を購入したとしても、2回目も同じ物を買ってくれるという保証は、どこにもありません。それだけでなく、質の高い商品が出れば消費者は、すぐに目移り客離れとなってしまいます。
そのようなことから、競合他社のひしめき合う現在において、せっかく繋いだ企業と顧客との接点を繋ぎとめる必要性があるのです。
マーケティングにおいて、新規顧客を獲得するという行為は非常に難しくコストもかかります。そんな中、一度、製品を買ってくれた既存客を維持し、育成することにより優良顧客へ変化させる必要があるのです。
つまり優良顧客を生み出し、増加させることこそ「売れ続ける仕組み」となるわけです。
そのような状況から、生み出されたのが「RFM分析」です。
《R》購入が最近
《F》購入の頻度が高い
《M》購入金額が大きい
以上の3つの要素から優良顧客の判定を行うのです。
これらの指標を用いることで、顧客をクループ化し、優良顧客へのアプローチを行うことが可能となるわけです。
簡単にわかるマーケティング戦略。RFM分析とは②【分析フロー】
「簡単にわかるマーケティング戦略。RFM分析とは」、2つ目に解説するテーマが「分析フロー」です。
ここまでで「RFM分析」の基本がおわかり頂けたかと思いますが、ここからは、実際の分析方法について進めていきます。
RFM分析方法としてのプロセスは4つのステップに分けて行います。
1. 顧客ランク付け
まずは、優良顧客を判定する為のR/F/Mの3つの要素、それぞれの基準を作成します。
これらの基準は、業界や業種によって異なります。RFMの3つの要素は、業種によって、そのどれかにバランスが偏ることもあるからです。
例えば単価の高い商品などは、購入頻度より購入累計額が重要視されるなど、パターンによる判断基準が変わってくるからです。
そのようなことから、顧客のランク付けは、その業界・業種、各企業によって柔軟に対応する必要があるのです。
2. データ定義
次に分析の材料となるデータ定義を行いますます。
活用するデータとしては、その企業自身が持ちうる顧客データと、市場に存在する既存のデータを組みわせ利用することもできます。
つまり、オンライン上での既存データと、データが足りない場合には、アンケートやインタビューなど調査を実施することによるオフラインのデータを自ら集め、集計する方法もあります。
3. データ収集
定義に基づくデータの収集を実際に行っていきます。
データの収集元は、様々名な場所にあります。例えば実店舗を持つ業種では、POSレジや会員カードの情報から取得することが可能です。
4. データ統合
ここまでのステップで取得したR/F/Mの3つの観点で抽出したデータを統合します。
現代ビジネスの特に小売業において、売上を向上させる為、オムニチャネル化が進んでおり、データは様々なところから取得できますが、それらの素材を組み合わせることによって、有効となる分析結果が現れるのです。
データを自由に組み合わせ、優良顧客を絞り出し、最適なアプローチをすることによって優良顧客との接点を強固なものに変えて行きます。