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人材確保のための実践事例はどのようなものでしょうか?人を確保するということは会社存続のための大事な宿命です。ここでは私が人事部として実践した人材確保の方法についてお話させていただきます。

人材不足を解決する方法を考える!

私が勤めている会社は食品製造販売業です。しかし近年どの製造業でも深刻な問題となっている人材不足は当然わが社も直面しております。人材が不足するということは製造効率が下がり、モノを作れなくなり、将来的には売り上げ低迷を招き資金繰り悪化から会社倒産という事態を招きます。

人材不足といっても起きている発生状況は大きく

  1. 優秀な人材が退職する状況が続いている
  2. 応募してもなかなか優秀な人材が集まらない

この2点ではないかと思います。わが社は1も2も当てはまります。そのため人材確保するための方法としてまずは1のとにかく人が辞めることがない状況を作り出すことに注力しました。

アンケートボックスの設置

私が行ったことはまず社員全員に匿名で本音を思いっきり語り投稿するアンケートボックスを設置しました。当初は集まるのかどうか不安でしたが思いのほか集まりその結果を集計し社長へ報告しました。

その中で語られる内容は多くが給与面というよりは勤務時間の管理方法についてでした。

この方法によりまずは人が辞めるということは会社に何かしらの問題があるからであってそれを明るみに出し問題点を明確化することにありました。

明確化された問題は特に製造側にて規定内勤務時間に作業が終わらず残業が続き、心身ともに疲れるしプライベートの時間がもてないということが一番の不満であることがわかりました。

 

そこで製造の管理責任者とその対策を話し、勤務時間管理体制の見直しを会議方式にて話し合い、いかにして短時間で作業を終えられるのかその改善策を皆で話し合いました。

またこの現状を責任者に痛感してもらうことで今いる人材を大切にする事の重要性を認識してもらいました。今在籍している人材を大切にしない会社には明るい未来はないと考えたからです。

コミュニケーションが乏しいこと

つぎにこのアンケートで明るみに出たのが社内での互いのコミュニケーション力が乏しいこと。

毎日同じ作業場で同じ従業員と顔を合わせているのにコミュニケーションが取れていないというのは結局連携作業が取れないために作業効率が悪くなり、その事が長時間残業の現状を生み出している要因でもありました。

そのため1~2か月に1回のペースで会社主催の飲み会を行いました。

 

普段あまり会話することのない従業員も環境が変わり一緒に飲食するということは何か新鮮な部分があり、そのことが徐々に効果に現れ、それまで何か社内全体の雰囲気が暗かったものが会話の弾む明るい環境に変わったようです。

しかもそのことをきっかけに退職者が全くでなくなりました。

それどころか製造側と販売側とのそれまであまり交流のなかった部署間でのコミュニケーションが増えたことも大変会社として喜ばしいことでありました。部署の垣根を超えたコミュニケーション力アップは今後の会社にとってとても力強い要素になります。

人材募集の活気的打開案とは!?

その後対策として優秀な人材が集まらない状況打開を図りました。

人材が集まらないとは言うものの実際にはハローワークなどを通じての応募もあり、面接を経て採用となった従業員は多数おります。

しかしそのほとんどが入社して2,3か月、ときには1日でやめるというものが続出しておりました。人は応募すれば一応採用までたどり着くものの長く務めることなく辞めていっていました。要は新人の定着率の悪化が優秀な人材が集まらない事態を招いておりました。

その打開策として新しく入った新人と社長との時折の昼食会を行い、本音の部分などを聞き出しケアするというコミュニケーションアップを図りました。

 

その中で一番の退職理由は新人であるのにあまり指導してもらえず孤立感を感じて続けられなくなるというわが社の新人教育体制の不備という問題が明るみに出ました。製造・販売それぞれの責任者全員にこの議題で徹底して話し合い、マニュアルを完備しその指導体制・指導責任者を任命し、教育を実施しその進捗状況を人事部と社長でチェックしていくという方法を確立しました。

また当然前述の会社の飲み会にも新人の方々さにも参加していただき、多くの方々に知ってもらい語らい、互いをよく知り会社全体で誰一人孤立しないよう3コミュニケーション力アップを図りました。

そのことから新人として入社したものも数か月後に辞めるという事態は徐々になくなり、定着率がアップし、長く務めてもらうことにより多くのスキルアップにチャレンジしてもらうことでより優秀な人材へとステップアップしていったと思います。

 

また新人のみならず社員全員対象に製造・販売それぞれのスキルアップのための勉強会・講習会を積極的に開催し、互いにスキルを磨き討論しあうということでまたコミュニケーション力アップにつながり、最終的には増収増益という業績アップにつながりました。

今ではその新人も優秀な人材へと変わり、とあるものは責任者としてその後入ってきた新人に同じ孤立感を味あわせないようなコミュニケーションを図り、またいろいろなスキルアップのための指導を行うという連携が図っており、社内全体のコミュニケーション力アップの効果が今もこうして継続されております。人が働きやすい環境を整えるには何よりも社員同士のコミュニケーションりょいうアップはどうしても欠かすことのできない要素だと痛感しております。

いろいろな人材確保のための方法はほかにもたくさんあるとは思いますが、わが社では今いる従業員を大切にすることから人材確保・人材不足の問題点を改善できたと思っております。

まとめ

人材確保が難しい、あるいは人材不足だとは言ってもそこには必ず人の問題が根底に存在しております。

わが社ではコミュニケーション力が乏しかったという結論を導き出すことができました。コミュニケーションが取れている明るい会社は人がまずやめようとは思わないでしょうし、外部の方も働いてみたいと思ってもらえる魅力にもつながります。まずは対策の前に今目の前にいる人に心から寄り添うことだと思います。


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