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団塊世代が定年退職を迎え超高齢化社会に突入した日本ですが、シニアのスマホ利用率はすでに5割を超えると言われます。

シニアにもデジタルマーケティングが有効となった今、企業の宣伝・マーケティングに携わる方にとってどのような考え方が必要なのか考えて見たいと思います。

シニアマーケティングへデジタル戦略は通用する!?

私は日頃、企業の宣伝・マーケティングの方に対してWEBのコンサルティングをしているのですが、最近セミナーなどで質問を受けるのがシニアマーケティングにおけるデジタル戦略についてです。

正直、数年前までは、シニアにデジタル戦略なんてムダ、新聞やチラシを打った方法が早いし、よっぽど効果が見込めるなんて声が多かったのは事実です。(広告予算をかけれる場合はテレビCMも)

しかし、現在においてその考え方はもう古く、事実、新聞やチラシ、雑誌広告が以前ほど効かなくなっています。これには若い人だけでなく、シニアの方の新聞離れも関係しています。ご存知のように新聞の販売部数は毎年のように落ち続けていますし、誰もが知る有名な雑誌が休刊に追い込まれています。例えば読売新聞は数年前までは全国の販売部数が1,000万部を超えていました。それが2018年現在はなんと850万部ほどになっているのです。

対して、シニアのスマホの利用率は上がり続ける一方で、60代のスマートフォンの保有率がなんと今では5割を超え、ガラケー所有を上回っています。この現象から読み取れることは、今では若者だけでなく、シニアの方も自発的に新しい情報を求め出したということです。

最近、主婦の方でも家電量販店に行ってもそこですぐには購入せず、スマホの価格比較サイトなどで店頭より安いものを見つけてはそれを店員さんに見せて、交渉したり賢い使い方をする人が増えて来ました。これからはシニアの方も買い物においてそのような使い方を普通に行えるようになるでしょう。

前置きが長くなりましたが、要はこれからはシニアマーケティングにおいてもデジタルメディアでのアプローチ・コミュニケーションづくりが当たり前となり、新聞やチラシ・雑誌など紙媒体における一方的な情報発信はもう終わりを迎えているということです。それでは今後、具体的にどのような戦略が必要なのでしょうか。

シニアが何を求めているか?事例1

まずはシニアの持つ意識の一例から考えて見たいと思います。まず退職を迎えたシニアが求めているものは何か、例えばお墓。今、団塊世代の定年退職を迎え、ついこの間まで終活ブームと言われていたものがもはやブームではなく、当たり前ところに来ています。特に自分のお墓を持たない方などは自分が急に死んでしまった後に残された家族に迷惑をかけたくない。そのためには今のうちにお墓を買っておく必要がある。そういった意識から安くて手軽な納骨堂や永代供養墓を購入し出しています。

このような方がとる行動はまずインターネットでの検索行動が考えられます。

ここで検索者と接触する方法がリスティングなどの検索連動型広告とSEOにおける上位表示なのですがどちらも顕在層との接触が可能ですので、購入までのプロセスが近い手段なのですが、リスティングはランニングコストが多くかかり、SEOにおける上位表示はイニシャルコストが多くかかります。

理想はどちらも併用することが望ましいのですが、私は後者のSEO対策をオススメします。

なぜならば、いつまでも広告費用をかけて見込みを刈り取っても利益率は上がらないし、競合が増えて来た場合は広告の入札単価を上げざるを得なくなり、だんだん利益率が下がって行き、いずれは共倒れになってしまうからです。そこで、ランニングコストがかからないSEOが必要になるというわけなのです。

それではどのようにすれば良いのか具体的にご説明しますと、まず自社のサイトが検索者が入力するであろうキーワード

「お墓 エリア名」 「お墓 エリア名 価格」

がきちんとホームページ内に埋め込まれているかどうか調べ、埋め込まれていないようであれば再度編集し直すこと、そしてそのホームページは、商品や価格を提示しているだけでなく、商品の特徴や作り手の思い、そしてそれが消費者にどのようなベネフィットを与えてくれるのかをしっかりと記載しているかどうか見直し、情報が不足しているようであればこちらもしっかり作り直します。

SEO対策はいわばGoogleの検索エンジン=ロボット対策と言えます。ロボットは巡回したサイトを様々な評価ポイントを見てランクづけをしていきます。

先ほど説明したキーワードの配置のほか、有力なサイトへの被リンク、そして読者にとって有益な情報・コンテンツを提供しているサイトかどうかということも大きな要素となります。

コンテンツマーケティングの重要性

今はコンテンツマーケティング抜きにデジタルマーケティングを語れない時代となっています。例えば企業によってはオウンドメディアを立ち上げるケースも増えて来ています。

まずは自社の情報資産の棚卸をして、それをどのように活かすかの設計図作りから始めましょう。

 

また、いくら良いコンテンツを作ったとしても一方的では飽きられてしまいます。そこで今度はコミュニケーションづくりが必要になって来ます。

FacebookやLINE、Twitterなどでの双方向の繋がりを作るのも良いでしょうし、セミナーなどを開いて、そこでサークルづくりをするのも良いでしょう。

 

大切なのは4マスと言われる大きなメディアになかったゆるい繋がりを作っていく作業です。そうすればそこからアメーバのように小さなコミュニケーションが増えて行き、その作り手は常にその中心にいることで永続的に消費者と繋がっていくことができるのです。先にあげたお墓ということであれば「仏教の歴史について学ぶ会」や「お寺をめぐるツアー」「座禅体験」なんてのも良いかもしれません。

まとめ

以上のように、これからの時代はシニア世代においてもデジタルマーケティング抜きでのマーケティングは考えら得れない時代です。

自社の商品を求めているであろうペルソナを定義し、メディアの接触状況や使用するシチュエーション、その人を取り巻く環境、マーケティングの基本であるSWOT分析
・強み (Strengths)
・弱み (Weaknesses)
・機会 (Opportunities)
・脅威 (Threats)
や3C分析
・市場(customer)
・競合(competitor)
・自社(company)
をしっかり行いながら、自社の最大の強みであるドメイン(領域)でいち早く消費者に有益なコミュニケーションづくりを行い続けていくこと、それこそがこれからのシニアマーケティングの主流となっていくことでしょう。


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