近年、特に多く様々なサービスとして登場しているサブスクリプションサービス。
私達の生活でも便利なサービスとして活用される機会も増えてきました。
そんなサブスクの1つとして音楽配信サービスのSpotifyがあります。
というわけで今回は「Spotify、音楽配信ビジネスモデルに潜むリスクとは」について詳しく説明致します。
Spotify、音楽配信ビジネスモデルに潜むリスクとは①【サブスクリプションというビジネスモデル】
「Spotify、音楽配信ビジネスモデルに潜むリスクとは」というテーマで1つ目に取り上げるのは「サブスクリプションというビジネスモデル」です。
近年、様々な業界で採用されているビジネスモデルとして「サブスクリプション」があります。
サブスクリプションは、どの分野の業界に対しても活用できるという利点があり、サービス利用者である顧客との間に「契約」があり続ければ、収益を確保できるというビジネスモデルとなります。
そのためサービス提供側にとっては、安定的に収益を得られるというメリットがあり、中長期的な営業活動を行うことができるビジネスモデルと言えます。
得に近年、サブスクリプションが注目されているのが時代とのマッチングがあるからです。
サービスを提供する企業側としては、微妙に変化する顧客ニーズに対応するため、利用者としては、利便性とお得さなどのメリットを感じ利用しているわけです。
コロナ禍ということから、巣ごもり需要が増したことなどにより、サブスクリプションのニーズまた、より一層高まったといえ、正に時代にシンクロしていると言っても過言ではありません。
働き方としてリモートワークが増加したことにより、サービス需要の変化も高まりました。
自宅で作業することにより、自宅で音楽を聴く機会が増えたというのも、巣ごもり需要の1つとしてとらえられるのではないでしょうか。
コロナ禍により影響というのは、実に多くの業界に派生し大きな影響を及ぼしました。もちろんその影響度は、業界によって異なります。
大きな打撃を受けた業界としてイベントやライブなどの開催ができないということで、音楽業界やエンターテインメント業界などが非常に大きな影響を受けました。
業界としての動きは消極的にならざるを得ず、イベント関係者やライブハウスやホールの運営側、音楽アーティストなど活動を縮小したり、自粛せざるをえない状況に追い込まれたのです。
そんな状況のな中、音楽業界では音楽ストリーミングのサブスクリプションのニーズが高まりました。
現在では、音楽配信事業というのは、既にいくつもあり、アップル、アマゾン、グーグルなどメジャーな企業が数多く参入しています。
そんな音楽配信事業の中でトップシェアを維持しているのが「Spotify」です。
サブスクリプションとは、そもそもどんなビジネスモデルななの?ということですが、よく「サブスク」と略して言われますが、製品やサービスを定額で一定期間利用できる権利を提供するというビジネスモデルのことです。
基本的には、サブスクリプションは「定額制」というイメージを強くもたれるのではないでしょうか。
前述したように現在では、様々なサブスクリプションサービスが世の中には、存在していますが、一般的にサブスクリプションを消費者に広めたのは「音楽配信サービス」と言えます。
Spotify、音楽配信ビジネスモデルに潜むリスクとは②【音楽市場の変化】
「Spotify、音楽配信ビジネスモデルに潜むリスクとは」というテーマで2つ目に取り上げるのは「音楽市場の変化」です。
かつて音楽市場というのは、CDなどのパッケージ商品が主流でした。リスナーとしても音楽を楽しむ手段として、パッケージ商品であるメディアを購入するというのが、当たり前でした。
CDやDVDとなりますが、それ以前はレコードであったり、カセットテープなどもよく使われました。
それが時代が変わり、音楽産業のメインは、パッケージから配信へとシフトしていったのです。
音楽を聴く際のツール自体も時代と共に変化していきます。
アナログ時代のレコード、ラジカセからCDプレイヤーに変わっていき、外出先でも音楽を楽しめるウォークマン等も登場しました。
そしてパッケージメディアから配信へと音楽リスニングの形を決定的に変えたのが、とiPodの登場でした。
これにより、リスニングツールに対しメディアを変えることにより、聴くタイトルを変えるわけではく、ファイルを読み込むことにより、タイトルを変えることが主流となってきたのです。
もちろん現在のでは、CDやDVD、アナログ盤のレコードなどというメディアパッケージ自体は、存在しますが、現在の音楽市場の主流となりつつあるのがストリーミング再生です。
そのような状況を受け、音楽ストリーミング市場の先駆者となったのがSpotifyというわけです。
マーケティング全体においてもデジタル化の波は及んでおり、今やマーケティングの主流となっているのがデジタルマーケティングです。
音楽でいうところのデジタル音楽市場というのは、音楽ストリーミングとなるのです。
2010年前後までは85%は実はiPodが占めていました。つまり、アップルの独占市場状態と言っても過言では、ありませんでた。
その後、音楽ストリーミングは、さらに進化していきSpotifyが登場することになります。
それまでアップルの独断場であったデジタル音楽市場に風穴を開けたのがSpotifyで、アップルは、iTunesからApple Musicへとビジネスモデルの転換を余儀なくされたのです。
それほどデジタル音楽市場においては、破壊力のあったのがSpotifyというわけなのです。
Spotifyが日本市場に参入してきたのは、2016年になります。
設立は2006年、スウェーデン発の企業です。サービス開始は2008年10月、スウェーデン国内でローンチされ、その後ヨーロッパ全域へ進出しました。
世界進出となったのは、2011年にアメリカ進出を機にFacebookと提携しました。
実は日本でのサービススタートとは、世界で60カ国目となり、意外にもサービス提供開始は、世界に遅れてスタートしたのです。
Spotifyの他には、次のような音楽ストリーミングサービスがあります。
- AWA(アワ)
- Amazon Music Unlimited
- Apple Music
- LINE MUSIC
音楽ストリーミングサービスにより、曲数やアーティスト数などに違いはあるものの月額固定で聴き放題というのは、どのサービスでも共通しています。
Spotify、音楽配信ビジネスモデルに潜むリスクとは③【急成長のSpotify】
「Spotify、音楽配信ビジネスモデルに潜むリスクとは」というテーマで3つ目に取り上げるのは「急成長のSpotify」です。
Spotifyの最大の特徴となっているのが無料でもフルで聞けることです。
Spotifyが行った無料戦略は、広告付きの無料配信です。
つまり条件付きではあるものの、音楽をフルに楽しめるという単純にリスナーの欲求を満たしたことが音楽配信サービスとして、ビジネスモデルを軌道に乗せたのです。
現在では、Spotify以外にも様々なストリーミング音楽サービスがありますが、実質的に世界初というビジネスモデルを形成したのは、Spotifyとなります。
Spotifyのビジネスモデルをわかりやすく現すと次のようになります。
「無料+聴き放題+音楽ストリーミング」
これが、Spotifyのビジネスモデルです。
当初は、このビジネスモデルがここまで大成功するとは、誰も予想しなかったのです。
月間平均ユーザー数は、4億人超となり、この成長率は非常に目覚ましいものがあります。
ユーザー数で比較すると他社を引き合いに出すと、ネットフリックスやTwitterのユーザー数は、およそ2億人強ですから、Spotifyはその場合のユーザーを有していることは、かなりのメリットと言えるでしょう。
Apple Music、Amazon Musicといったメジャーな音楽配信より圧倒的にユーザー数は、上回っているものの年間成長率というのは徐々に鈍化してきているのが現状と言えます。
サービス提供開始から、成長率は鈍化していると言いつつも、現在でも年間18%以上という驚異的な成長ペースは維持しているのです。
そんな成長著しいSpotifyですが、実際の財務状況は、どうなのでしょうか。
実はSpotifyが黒字化したのは2021年なのです。
2006年の創業から黒字になるまで実に15年かかっており、黒字になったのは、極々つい最近だったのです。
実はこれまで営業利益は赤字続きだったのです。当期純利益を見ると2021年も赤字という状態なのです。
音楽ストリーミングサービスとしては、今や業界トップを走り、知名度もだいぶ高まっているのにも関わらず、赤字期間が、これだけ長期なのは、実に以外なことと感じられるのではないでしょうか。
実はSpotifyのビジネスモデルというのは、利益をなかなか生まないビジネスモデルと言えます。