顧客に対してどこまで尽くすべきかは営業にとって悩ましい問題です。
自分の利益を考えると尽くしてばかりでは成果はすぐに出ないので効率は良くありません。
しかし顧客の信頼を得るという何より重要なものは手に入りやすくなります。
利益重視で動いてしまう人向けに、尽くす営業のメリットをご説明します。
目次
顧客の信頼が得られる
顧客のことを真剣に考えて接することは、絶大な信頼を得ることに繋がります。
その理由は顧客の求めているポイントを適切に押さえているからです。
顧客の心理がわかって尽くせば信頼を得る方法もわかってきます。
最優先に考えて貰えるのは嬉しい
相手が自分のことを最優先に考えてくれると嬉しいのはプライベートでも仕事でも同じです。
用事があって連絡をしたときにすぐに反応があったり、お得な情報を早めに教えてくれる担当は顧客から好かれることになります。
そういった扱いを殊更好む顧客であれば、「あなただけですよ」といった特別扱いを強調することでより満足してもらえます。
そうして自社のことを考えて全力で尽くしてもらえていると顧客が感じることで信頼を得ることが出来ます。
デキる営業であればそういったトークを上手くつかいこなし、顧客もそれをわかりながら乗りますがお互いに損のない良好な関係と言えます。
相談相手を欲している
企業は同じ仕事をずっとしているとマンネリ化してきます。
そうすると世の中の流れに乗り遅れやすくなりますし、他の企業がどのような対策をとっているかが気になってもあえて目を瞑ってしまうので気がつかないままになってしまいます。
そんなどうにかしなければならないけどなかなか動けないという悩みを持っていても、しれを相談できる相手はなかなかいないものです。
専門的な相談をするとコンサルタントになってしまいお金も掛かります。
そうすると早急に対策が必要になるまで放置となります。
実際にいずれ問題になるけど棚上げになっている悩みというものはいくらでもあります。
ほんの少し客観的な意見が欲しいと思った時に、何でも話せるような担当者がいたらどうでしょうか。
その企業にとってはとても頼りになる存在となれます。
客観的な視点でものが言える外部の人が身近にいるのは心強いです。
失礼のない範囲であれば改善点などは意見しても良いでしょう。
担当者の味方になる
顧客に接触することは形式としては会社対会社のお付き合いですが、現実には担当者とのやり取りということになります。
その担当者も自分の役割として商談に応じてくるわけですが、その時に会社の方針と個人の考えが一致しているとは限りません。
担当者は担当者なりの悩みや不満を抱えていますので、味方になることで信頼を得ることがてきます。
担当者も人間ですので話しやすいと思った人にはついつい本音を言ってしまうものです。
社外の人間にだから打ち明けられる話もあります。
普段から尽くしてくれている相手であれば信用もできるので社内事情も問題にならない範囲で話してくる担当もいます。
競合他社が持っていないそれらの情報は新たなビジネスチャンスとなりますので、担当者との人間関係は最重要となります。
顧客の信頼を得るメリット
信頼を勝ち取ることは営業にとって大切なことですが、顧客にそこまで尽くして得られるものは何があるのでしょうか。
心身を削って尽くしても何も得るものがなければ無駄な仕事と言えなくもありません。
営業ですので尽くすにしてもメリットは押さえておきましょう。
こちらの要求も通しやすい
顧客に尽くして信頼を得ていれば、こちらの要求も通しやすくなります。
恩を売るではありませんが、普段からすぐにお金にならないことでも誠意を持って尽くしていれば困った時に助けて貰える可能性が高くなります。
ご指摘が出ても大事にならずに済んだり、商談の場面でも融通を効かせて貰える可能性が上がります。
遠回りに思えても顧客を大切にしておけばいずれお返しはあり、自分を助けることになります。
しっかりとした企業であれば借りを作ってばかりではいられないので必ず何かしらで返してくれます。
ビジネスパートナー以上になれる
顧客の信頼を得ていくことを極めれば、お互いの担当業務以外のところでも協力し合う関係になれる可能性があります。
気に入ってもらうことでその顧客が別の顧客を紹介してくれれば仕事に繋がりますし、他業種の人を紹介してもらえば人脈が広がることになります。
人との繋がりは長く営業を続けていく上では欠かせません。
顧客に最大限尽くしていくことは自身の仕事を広げるためにもなるのです。
顧客の心を掴むコツ
尽くすと言っても顧客の心を掴むには具体的にどのような行動を心掛ければ良いのでしょうか。
普段の営業活動から意識付けをして信頼される営業を目指しましょう。
利益に関わらず提案する
顧客の信頼を得る為には自分本位の営業ばかりをしていてはいけません。
自分の利益ではなく、その顧客の利益になることを提案するようにしましょう。
もちろん仕事ですので自社の売上を忘れてはいけませんが、自分都合の提案はすぐに見抜かれ反感を買います。
顧客の為には良いと思えば他社の商品であっても薦めた方が信頼は得られます。
一時的には損をしますが、本当に親身になった提案は顧客の心を掴むことになります。
何度も連絡する
顧客の信頼を得る為には可能な限り何度でも通ってコミュニケーションを大切にするべきです。
接触回数はコミュニケーションを深める上で重要であり、マメに連絡することで顧客にとってなくてはならない存在になることができます。
連絡をする時は毎回営業をする必要はありません。
むしろ毎回営業では相手もうんざりするので情報提供や雑談だけ日があった方が好ましいです。
受注目前の時だけ頻繁に連絡してきてその後パッタリというのは最悪です。
継続して尽くしていくことが顧客の信頼を得るコツです。
まとめ
顧客の心を掴むことと自分の営業成績を維持することを両立させるのは楽ではありません。
ですが普段の心掛けはいずれ大きな成果となって返ってきます。
さじ加減は必要ですが、顧客のために自分が何を出来るかは常に考えるようにしてみてください。