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少子高齢化という現実問題を抱える日本社会において、深刻な人手不足が叫ばれています。そんな時代において「ニート」をはじめとした「働きたいのに働けない人」も増加しています。今回は現在の雇用状況と雇用問題について考察してみます。

働きたくても働きない若者が増加している現代社会


人手不足と言われる日本社会ですが、今後は更にその傾向が加速し企業においては、人材確保が最大の問題となってくるでしょう。
そんな目先の対応に追われるであろう日本社会において、「働きたくても働けない若者」が数多く存在していることも社会問題の一つとしてあります。

市場は人材を求めている世の中で、労働者不足を補う為にも「ニート採用」や「ニートを戦力」として考えることも非常に重要なファクトとなります。

現在の求人倍率は約1.4倍となっており、求人は売り手市場となっています。学生さんにとっては、非常に幸運な状況とも言えるのです。

そんな時代に反比例して「ニート」の数が増加しているという矛盾が起こっているのは、とても奇妙な現象とも言えます。仕事があるのに仕事をしないという矛盾は、社会のゆがみの現れとも言えるでしょう。

そもそも「ニート」の定義とは、なんでしょうか?「ニート」とは15~34歳までの年代で通学、通勤、家事手伝いなど一切行っていない人のことを言います。

人口割合的には「ニート」の割合は増加しており、その数は約56万人とも言われています。またニートの年代は、35歳以上の「高齢ニート」と呼ばれる人たちも増加しております。

「ニート」は高齢になればなるほど、社会復帰への道は厳しくなるという現実があることも深刻な問題
となっています。

「ニート」を生み出す理由と社会のゆがみとは


「ニート」を生み出していまう理由は、個人の理由だけではなく、社会が大きくその要因に関わっているのです。理由として大きくあけられるのは、家庭環境の変化と雇用環境の変化があげられます。

まず家庭環境の変化としては、核家族化の進行、さらに少子化、晩婚化、未婚化など家族としての在り方が変化したのがひとつの理由です。核家族の場合、子持ちの共働き世帯などは親子関係の希薄化や教育格差などもひとつの要因となっています。

また雇用環境の変化も影響しています。今でこそ売り手市場で人手不足が叫ばれていますが、2000年代に入り長い間、日本経済は状況的にも苦しい時代が続き、雇用環境は決して良いと言える時代ではありませんでした。

新卒での就職が叶わず、就職が失敗したことによりニートになったり、仕事に就けたものの過酷な労働条件や環境を強いられたしたことによって、心身の不調などにより働く意思を失ったりなど様々な外的要因が関係してするのです。

そして最も難しいのが、一旦ニートになってしまうと、そこから抜け出すのは難しいということです。これは、当人の問題でもありますが社会的にもニートを受け入れる体制が十分に整っていないことも大きな原因なのです。「ニート」となると引きこもりになる可能性が高く、社会との関係性が断絶されてしまうケースが多いのです。

「ニート」の引きこもり問題は、社会問題としても大きな問題となり、最終的には労働者不足に跳ね返ってくることとなります。

実際、多くの企業が現在、人手不足を感じているだけでなく、離職率の高さから正社員の定着率が低いことかなども企業にとっては心配事のひとつなっています。経営者側からは人材不足に対する不安や悩みがつきないというのが本音のようです。

「ニート」を戦力化する動きや取り組みとは?


人材不足が嘆かれる現在では、増え続ける「ニート」に対してニートを戦力化する動きや取り組みが行われています。「ニート」が社会復帰できない多くの理由が、「適切な働く場所の不足」があげられます。

過去の経験からトラウマになっており、精神的なダメージを受けている「ニート」が安心して働ける職場が必要なのです。ニートになってしまうには、低学歴、障害傾向、心身の不調など必ず何かしらの背景要因というものが存在します。

個々によって違う背景要因をしっかりと把握し、それらをカバーするような職場や環境を提供すれば「ニート」から脱皮できるのではないかという考えです。その為に具体的な対策がいくつか行われています。そのひとつが教育訓練の場です。国や自治体の他、企業自身もニート活用の何かしらの対策を積極的に行っていく必要があります。

人材不足は、負のループを作り続けます。働き手が少なければ、働いている人に対しての負担が大きくなる可能性があります。働けていた人が過酷な労働環境により体調を崩したり、過労死なんてことにもなれば、負のスパイラルは止まりません。この流れを社会問題として、いつか立ち止めなければなりません。

まとめ

いかがだったでしょうか?今回は「雇用問題。働く人、働ける人、働かない人、働けない人」について考察してみました。様々な問題を抱える雇用問題。そんな中、「ニート」自身も、心身共にしんどさを実際に抱えています。

誰もが健全に喜んで働ける社会形成が今後の日本の将来を大きく左右することでしょう。


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