ファーストフードの代表格である「マック」こと「マクドナルド」
皆さん、一度は食べたことがあるのではないでしょうか。
そんな「マクドナルド」の「夜マック」が好評です。というわけで今回は「マクドナルド」の営業戦略について触れていきます。
マクドナルドが好調
手軽に食べれるファーストフードとして長年に渡り、日本人の胃袋を満たしてきた「マクドナルド」。
世界的チェーン展開を広げる巨大ハンバーガーチェーン企業は日本人の食文化にも大きな影響を与えました。
そんな「マック」が、ここのところ好調を継続しています。国内1号店の誕生から長い歴史を誇るマックですが、昇り調子となったのは、ここ数年のことなんです。
2018年8月9日発表の2018年12月期の中間決算では、フランチャイズを含めた全店舗の売上高が2,545億円。前年同期と比較し9.2%増。
日本マクドナルドホールディングスの売上高としては9.7%増の1,330億円。
営業利益は41.6%増加の133億円。数字の上でもはっきりと業績が上向いていることがわかり、まさに絶好調とも言えます。
現在、外食産業は飽和している中での、この好調ぶりは目を見張るものがあります。
企業サイクルの典型例としての「マクドナルド」
現在、好調のマクドナルドですが、この好調の現状を表現するなら、「生き返ったマクドナルド」と言っても過言ではありません。
振り返ってみると今の好調の以前では、マクドナルドは、これまでの歴史の中でも、どん底の時代だったとも言えます。
低迷した理由としては、様々な理由が度重なったわけです。中でも一番の理由となるのが、2014~2015年にかけて発覚した食品偽造問題です。
これは原料として使用していた中国メーカーの問題です。賞味期限切れの食材を使用したり、不衛生な工場の摘発、異物混入など様々な問題が相次いで発覚したのです。
「食」にとって最も大切なのは安全性です。直接、口にいれるものである食品の安全がないものなど商品価値などありません。
飲食業にとっては、致命的なトラブルとなってしまったわけです。
これによってマクドナルドの信用は、一気に地に落ち、客離れが如実に現れました。
これらの相次いだ不祥事により、マクドナルドはその後、2期連続の赤字となってしまいました。
どんな企業でも右肩上がりの好調ぶりが、永遠に続くということなどあり得ません。企業とは、人と同じく生き物なんです。
企業の規模に関わらず、調子が良い時もあれば、悪い時もあるのです。企業にもライフサイクルというものがあり、時代のニーズに合わせて変化していく必要もあるのです。
変化できない企業は、そこで終わってしまう場合もあります。
現在のマクドナルドについては、まさに「V字回復」を絵に描いたようなものなのです。
地に落ちたマクドナルドがまず行わなければならないのは、信頼回復でした。
低迷期からの復活
マクドナルドが復活した背景には、徹底したマーケティング戦略があったのです。
その為には、イメージアップを図るこれまでとは違う様々な取り組みが行われたのです。
少し前までのマクドナルドは、地に落ち客離れが進み、世間では「マック」は終わったと見られている雰囲気もありました。
しかしマクドナルドの長い歴史を振り返れば、今回の復活劇は、実ははじめてのことではく、このようなことは珍しいことではないのです。
実は、少し前までのように1990年代後半も同じく業績不振に陥り低迷している時代がありました。この時も復活したわけですが、復活の狼煙は地方の赤字店から始まったということなのです。
この時代にもやはり、影響を与えたのが「マーケティング戦略」でした。
当時のマクドナルドのキャンペーン展開は、通常1カ月間2、3個程度でした。
しかし、ある店舗ではでは1カ月間におよそ12個のキャンペーンを展開し、顧客に対しアピールしたということなのです。
集客とマーケティングとは、切っても切り離せないものなのですが、ピンチの時に店舗が独自で積極的に顧客にアピールしたことが身を結んだということなのです。
この時のキャンペーン展開を主導したのが、その店舗の店長であった「鴨頭(かもがしら)嘉人さん」です。
この鴨頭さんは、マクドナルドの中では伝説の優秀店長と言われている方でこれまでの様々な経験から、著書なども書いている方なのです。
鴨頭さんは、アルバイトから社員となりマクドナルドで様々な実績を残してきた人物なのです。
マクドナルドと言えば、数多くのスタッフの方が働いていますが、いちアルバイトや社員の中にも優れた人材がいるというわけです。
このようにマクドナルドは、ピンチの度に立ち上がってきたのです。それが世界的なメジャー企業である「マック」の底力なのです。
そして現在好調のマクドナルドを支えているのが「夜マック」なんです。「夜マック」が今、受けている理由もまたマーケティングが関連しています。