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2019年9月12日。これまで快進撃を続けてきた国内最大級を誇るファッションECサイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」の子会社化を発表したヤフー。業界としては急転直下とも言えるこの経営転換の躓きの理由とは、いったいなんだったのか?

今回は、その真実に迫っていきます。

急転直下のZOZOTOWN(ゾゾタウン)


世の中のトレンドやマーケティング、経済、企業の動向などスピーディーに変化する現代。経営者にとっての最大の仕事は経営判断です。

そんな中、急転直下の展開として世間や業界を驚かせたのが「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」。

国内最大のファッションECサイトとして時代をリードしてきた「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」がソフトバンクグループ傘下のヤフーへの子会社化となることを発表したのです。

2019年9月12日に正式発表となり、ZOZOTOWN創業以来、社長を務めてきた前澤友作氏の同日付での社長及び取締役退任をも合わせて発表されました。

その後のスケジュールとしては、10月上旬にTOBにてZOZOTOWNの株式を50.1%取得。その結果、買収額は最大で4007億円となる大型の買収となると見込みです。

この発表はZOZOTOWN社内のみならず、業界関係各社にも電撃的な発表と受け止められ、ZOZOTOWNへ出店する多くのアパレル企業の間でもどよめきと戸惑いの声が多数あがりました。

今回の子会社化によりファッションECサイトとしての業界の再編と一つのトレンドの終焉を予感させる大きな出来事となりそうです。

ZOZOTOWNへ出店するアパレル企業では、この大きな変化を報道により初めて知らされたという驚きと、今後の事業にどれだけ影響を与えるのかわかないという不安と困惑の声が多数あり、業界にも大きな動揺を与えています。

ZOZOTOWNと言えば、2004年の運営開始よりその勢力を拡大し、若者を中心に人気を獲得し年間購入者数800万人超、出店ブランド数は約7300という巨大企業となりました。

ZOZOTOWNの主な収益源となるのがブランドからの出店手数料なのですが、2019年3月期には上場後初となる営業減益となる経営に陰りを見せはじめたのも事実です。

ZOZOTOWN(ゾゾタウン)の躓きとは?


2019年に入り失速の影を見せはじめたZOZOTOWN。今回のヤフーの傘下加入により業界内外では様々な驚きの声があがる一方、マイナス面ばかりが目立つわけではなく、プラス要素として経営面での安定などの期待も高まっているのも事実です。

経営判断としては、非常にスピーディーな決断ともいえ、この先の企業の成長を失速させることなく安定性を求めたという点では、理解できる経営判断とも言えます。

様々な企業がある中、ZOZOTOWNの前澤友作前社長は以前から親交のあったソフトバンクグループ孫正義会長のヤフーがベストパートナーだと判断したということです。

今回のZOZOTOWN(ゾゾタウン)の子会社化となった要因となる躓きとは経営面での失敗があることは否定できないようです。

この躓きの直接の原因となっているのが、PB(プライベートブランド)事業の大失敗にあります。昨年、更なる収益アップを見込み新たにチャレンジした取り組みが結果的には大失敗したということが大きな原因の一つとされています。

新しいチャレンジに対しては、何に対してもリスクがあることは当然ですし、企業は常に新たな経営戦略をしなければ停滞してしまうものです。その為、企業にとっては新規事業の開拓は必然のこととなります。それが失敗したことは大きなきっかけとなったことは間違いないようです。

更に有料会員向け割引サービスによる「ZOZO離れ」が進んだことも要因のひとつです。こちらも集客拡大を目指していたものですが、目論見がもろくも崩れ去った形となります。

問題となった有料会員向け割引サービス「ZOZOARIGATOメンバーシップ」は、顧客に対してのアプローチも失敗しただけではなく、出店ブランド側からの反感も強くかったことも要因のひとつです。割引価格の表示や事前の説明不足など強引なやり方に対する反発の声が多数あがったのだそうです。

これによってこの有料会員向けサービスはわずか半年という短期間でのサービス終了となったのです。

このようにここ数年で仕掛けてきた新たな事業やサービスが次々と失敗したことが大きな要因となります。ここまで順調に規模が拡大しただけに、失速した感じは否定できません。

更にもうひとつの理由となるのが資金繰り問題と言われています。様々な事業の失敗により株価は2018年7月の4875円をピークに大幅に下落しています。こうなると失速の事実は目に見える形で現れてきたようなものです。現在はピーク時の半値近くの2000円前後で推移しています。

カリスマ経営者として一時代を築いた前澤友作前社長の金使いの多さも問題となっていたようです。月旅行や現代絵画の購入、豪邸建築など様々なことに大金をつぎ込み、それを世間に公言しているスタンスも世間からの注目度を集めました。

株価が急落する中、それらの全ての要素がマイナスに働いたことも大きな理由となります。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は「ZOZOTOWN、子会社化。経営面における躓きの理由とは」というテーマで解説致しました。時代によって変わるトレンド、マーケティングにより企業の命運は左右されます。企業の現状と時代の流れを敏感にキャッチし対応することが企業が生き残る上では必要となります。


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