市場というのは、生き物であり、常に変化しています。
人間の欲求によって変化する市場ですが、トレンドリーダーによってマーケティングは大きく動かされています。
というわけで今回は「トレンドリーダーとマーケティング。競争地位の4種類とは」について詳しく説明致します。
トレンドリーダーとマーケティング。競争地位の4種類とは①【競争地位4類型とは】
「トレンドリーダーとマーケティング。競争地位の4種類とは」というテーマで1つ目に取り上げるのは「競争地位4類型とは」です。
世の中には、様々な業種・業界があり、それぞれがそれぞれに果たすべき役割をはたし、やがてはそれが社会全体の取り組み方として、大きく反映される形となります。
現代社会はモノと情報に非常に溢れている世界となりますが、差別化の難しい市場自体というのは、非常に厳しい競争原理の中におかれています。
ビジネスにおいては、様々な業界が存在している中、1つの業界に絞りこんで、その業界の中には、いくつもの企業が存在しているわけです。
その業界の中には、業界トップをひた走り、業界をリードする世界的企業もあれば、それを追従していく、いくつものその他企業も存在しています。
業界というのは、リーディングカンパニーとそれに引きつられるような、その他多勢の企業となります。
そんな様々な企業をマーケティング的に類型とさて、競争地位の観点から、次の4種類に分類されています。
- リーダー
- チャレンジャー
- フォロワー
- ニッチャー
この4類型は、各企業の経営資源にダイレクトに関係しており、質と量の違いが大きく影響しているのです。
この市場においてのポジショニングの4つのカテゴリわけですが、競争地位という分け方になりますが、企業の経営資源によって、どのポジションがその企業にとって最適であるか変ってきます。
競争地位の4類型を提唱したのは、フィリップ・コトラー教授です。
ターゲット市場での企業分類フレームワークとして、4つのボジションがあることを明確に定義したのです。
トレンドリーダーとマーケティング。競争地位の4種類とは②【競争地位による戦略の違い】
「トレンドリーダーとマーケティング。競争地位の4種類とは」というテーマで2つ目に取り上げるのは「競争地位による戦略の違い」です。
競争地位によって市場内での企業の戦い方というのは、それぞれあり、当然変ってくるわけです。
4つの類型は次の通りとなります。
- マーケット・リーダー
- マーケット・チャレンジャー
- マーケット・フォロワー
- マーケット・ニッチャー
では、それぞれについて詳しく説明していきましょう。
1. マーケット・リーダー
市場におけるリーダーとなり、業界をリードしていく存在となります。
経営資源の質も量も豊富であるのが特徴で、業界内においてのリーダーとしての役割を担います。
企業規模としても、経済と経営資源の独自性をしっかりと保持しており、業界内でのポジションは非常に重要な位置にいます。
競合他社に対して、圧倒的な強い優位性を有しています。
2. マーケット・チャレンジャー
次に「チャレンジャー」です。
チャレンジャーと言っても、経営資源力は、そこそこ大きいのが特徴です。
しかし、リーダーになりきれないのも事実で、経営資源の独自性がないことがリーダーとの違いとなります。
つまりリーダーに対してチャレンジする側の企業であることは、間違いありません。
チャレンジャーに位置する企業というのは、チャレンジするだけの経営資源そのものは、しっかりと持っており、それなりの規模が大きい企業です。
常にリーダーを意識しており、追いつけ追い越せの状況ではあり、品質改善など商品やサービスのクオリティの向上、経営資源の向上を求め常に企業努力している企業群ということになります。
リーダーに対しチャレンジしている立場なので、非常に勢いのあるポジションと言えます。
3. マーケット・フォロワー
業界内での地位が第三手となるフォロワーは、経営資源力も小さく、経営資源独自性も低いというポジションになります。
フォロワーに属する企業というのが、4つの中で経済的に最も危険な位置にいると言えます。
規模の優位性もない、経営資源の独自性もないことから、単独での利益の確保が実際には頭打ちの状態です。
この状況を改善しなければ、企業は衰退の一途をたどってしまいます。
4. マーケット・ニッチャー
ニッチャーは、経営資源力が最も小さく経営資源独自性が高いポジションと言えます。
特徴としては、商品やサービス自体が非常にユニークな発想により、バラエティ豊かなプロダクトを生み出しています。
売上的為規模としては、もちろんリーダーやチャンレンジャーに比べると劣りますが、リーダーやチャレンジャーが参入できない分野に進出し高利益を生み出す場合があります。
比較的に規模が小さい企業が生き残っていくポジションと言えます。
トレンドリーダーとマーケティング。競争地位の4種類とは③【マーケットリーダーとチャレンジャーの戦略】
「トレンドリーダーとマーケティング。競争地位の4種類とは」というテーマで3つ目に取り上げるのは「マーケットリーダーとチャレンジャーの戦略」です。
では、それぞれのポジション毎の戦略についてふれていきましょう。
マーケット・リーダーというのは、1つの市場の中で最大シェアを持つ業界内でのトップ企業となります。
トップ企業ということですか、基本的にマーケット・リーダーとは、一社のみとなります。
経営資源のポリュームを他社と比較してみても、その違いは圧倒的で、技術力も業界内でも、トップクラスと言えます。
マーケットシェアとしては、業界による違いはあるものの、たった一社で、市場シェアの50%前後を占めることもあります。
さて、そんな業界内での強大な力を保持するマーケット・リーダーが取るべき戦略とは、いったいどのようなものとなるのでしょうか?
その戦略とは、「守りの戦略」です。
リーダー企業が「攻め」ではなく「守り」を重視するというのは、意外なように思われるかもしれませんが、リーダーとしては、「守りの戦略」となります。
その「守り」とは、大きくとらえて、3つがあります。
- 市場そのものの拡大
- 市場シェアを守る
- 市場シェアの拡大
上記3つの守りの戦略があります。
市場全体が拡大することによって、自ずとその市場に属するリーダー企業の価値も上がるといえわけです。
売上増大し、商品やサービスの認知度も高まり、これまで以上に世の中に浸透していくというわけです。
リーダー企業というのは、その業界内で唯一の企業であるわけですから、他社からすれば常にその地位を狙われるポジションだと言えます。
リーダー企業というのは、確かに業界内では、一番なので、それなりに余裕がある優良企業かと思いきや、どっしりと腰を下ろしていられるわけではなく、トップ企業ということは、いつその座を奪われるかわからないということがあります。
うかうかしていると、その他の追随企業にポジションを奪われることだって十分ありえるのです。
現状の市場シェアを落とさずに、いかにそのボジションをキープしていけるかがポイントになるのです。
具体的な防御方法としては、次のようなものがあります。
●ポジション防御
市場内でのブランド地位の構築
●側面防御
市場の弱い部分に経営資源を注ぎ込み、競合他社の侵略を防ぐ。
●先制防御
プロモーションや価格競争に先手をし打ち勝つ
●反攻防御
正面攻撃、側面攻撃、包囲攻撃により他社を避ける
●移動防御
新しい分野への事業ドメインの拡大
●縮小防御
戦略的に縮小・撤退を行う
では、次にマーケット・チャレンジャーの戦略についてふれていきましょう。
マーケット・チャレンジャーは、市場において2番手以降の企業です。
リーダー企業のボジションをいつでも奪おうという企業です。
経営資源の量には、各企業によってばらつきがあります。
マーケット・チャレンジャーが取るべき戦略は「攻めの戦略」であり、攻撃対象を決め、対象企業の状況に合わせ戦略を変え、相手から市場シェアを奪うのです。