人それぞれによって異なるライフスタイル。
そこには、当然、個人の趣味趣向が入ってくるわけです。
そしてライフスタイルを形成する要素として「食」があります。
というわけで今回は「食とマーケティング。今、どんな食が求められているのか」について詳しく説明致します。
食とマーケティング。今、どんな食が求められているのか①【食と未来とトレンド】
「食とマーケティング。今、どんな食が求められているのか」というテーマで1つ目に取り上げるのは「食と未来とトレンド」です。
私達が生きていくために、そして日常を過ごすために必要不可欠なのが「食」。
人間誰しも食べていかなければ生きてはいけません。
「食」というのは、私達が空気を吸うように当たり前に必要なことであり、人間にとっては欠かすことのできない大切な人間活動とも言えます。
「食」には、文化があり歴史があります。
全世界を見渡しても、食は実に様々です。
食べるものや習慣も違えば、食によって形成される人間自体も変ってくるのです。
その土地土地で違う、食がそこに住む人を作り、またその土地を支える人間が土地を作るのです。
私達の生活にとって欠かすことのできない「食」。この「食」が時代と共に大きく変化しており、求められるものが変ってきているのです。
「食」にもマーケティングが関連しています。
現代ビジネスにおける必要要素であるのがマーケティングですが、食産業がビジネスとして存在している中、当然ながら食にもマーケティングが活用されているのです。
少し先の未来を想像した時、「食生活」という点に目を向けるとどのような社会的変化や影響というのをもたらすのでしょうか。
そこには、当然ながら環境の変化や人々の価値観の変化というものが関係してくるのです。
私達の日常を支える「食」というテーマに対し、どのような影響を及ぼすのか、まずは社会の現状からみていきましょう。
食とマーケティング。今、どんな食が求められているのか②【消費者マインドと現在の変化】
「食とマーケティング。今、どんな食が求められているのか」というテーマで2つ目に取り上げるのは「消費者マインドと現在の変化」です。
我が国日本が抱える大きな問題となるのが「少子高齢化」。
既に皆さんも、ご承知のとおり、マクロトレンドとなっており、様々なところで目にすることがあるのではないでしょうか。
人口減少という状況が与える影響というのは、特に大きく「食」に関する点についても様々な関わりを持ってくるのです。
では、「食」に関する現在のトレンドを見極める上で、関連するキーワードというのは、どのようのものがあるのでしょうか?
キーワードとして近年であるのは、「個食」や「黙食」などがトレンドです。
「黙食」というのは、外食する際には、会話をせず黙って黙々と食べるということです。
これは、1人の食事でも、複数人の食事でも同じです。コロナ禍という、このご時世ならではの、トレンドワードです。
せっかく外食しに出掛けているのに「黙食」というのは、非常に寂しいことではないでしょうか。
これは、ウイルス感染拡大防止ということから、仕方のないことではあります。それらも含め状況的に外食産業全体に計り知れない影響を及ぼしたことは間違いなく、多くの飲食関連業界が今、苦境にたたされています。
そしてもう一つのトレンドワードとして「個食」があります。
先の黙食とも相通ずるものがありますが、一人で食事をするなら、誰とも喋らず自然と黙々と食べるのです。
「孤独のグルメ」が流行るくらいですから、食に対する意識や価値観というのも、時代に合わせ、本当に変ってきたものです。
ただ「個食」については、寂しいとか、孤独とは、少し違います。
一人での食事は、誰かと食べるより、自分だけのペースで自分の食べたいものを食べたい時に食べれるという良さがあります。
これは、誰に気を使う必要もなく、非常にリラックスした状態で自分自身の欲を満たすわけですから、ある意味、究極の贅沢と言えるのではないでしょうか。
今の日本は、飽食の時代であり、食べることに困ることは、まずありません。
食べ物を無駄に消費している場合もあり、上手く活用しきれていない場合もあります。
食料も資源の1つなので有効に活用出来なければ、いつか枯渇します。
幸い私達が暮らしている日本は、非常に恵まれた環境と言えますが、世界中のどこの国も同じということではありません。
食料にも飲水なども十分ではない国も存在しているのです。
日本においては、人口減少ということもあり、それに比例して食の消費量というのも減っていくわけです。
人口減少の要因としては、様々あります。
高齢化、晩婚化、非婚化、少子化などにより単身世帯の増加という、家庭の変化というのが、まず大きな原因となります。
夫婦、子供、祖父母という家族形態ではなく、多種多様な家庭が存在しており、家庭のタイプによって、当然、食材の買い方というのも違ってきます。
食材も違えば、作り方も食べ方も違います。
このように家族形態やライフスタイルにも、非常に大きな変化を及ぼすのが「食」なのです。
また単身世帯が増えれば、1人の生活の全ては、当然1人で行うことになります。
となると、仕事も食事の準備も全て1人なわけですから、忙しい現代人にとっては、空き時間を作ることが、なかなか難しいのが実情となります。
実際には、買い物にもなかなか行けないという方も単身世帯には、多いのです。
単身世帯の増加により、外食に頼ったり、食材の配達サービスというサブスクリプションサービスなどのニーズが高まるというわけです。
このような様々な事情や環境の変化によって食品業界に必要になってくるのは、いったい何か?
それは、「量より質」なのです。
ただ単に「安い」というだけではなく、多少高くても、体にとって安心、安全で質のよいものを買いたいというニーズが高まっているのです。
安心、安全、クオリティの高さが求められるのは時代の変化による趣向の変化もあります。
特に近年では、新型コロナの影響により、ステイホームの必要性に迫られました。
また働き方改革の推進、感染予防対策としてリモートワークが増加しました。
家での滞在時間が増加したことから、食事に対しての楽しみが増したことにより、「食」に対する意識が大きく変化してきたのです。
食とマーケティング。今、どんな食が求められているのか③【消費者行動の変化】
「食とマーケティング。今、どんな食が求められているのか」というテーマで3つ目に取り上げるのは「消費者行動の変化」です。
「食」に対する情報取得も大きく変化してきたことによります。
テクノロジーの変化により、旬の情報にアクセスしやすくなったのです。
例えばスーパーのチラシであれば、紙のチラシだけではなくWebでの発信が可能となったり、スマートフォンでの閲覧ガ容易になったこともあります。
また情報発信元となるのは、決して売り手側だけではなく、顧客側からも発信できるようになったことも非常に大きいのです。
消費者が消費者の目線によって、自らが食べて美味しいと思うものを発信したいのです。
消費者からの発信は、宣伝ではなく、ある意味、自己満足と言えるところもあるのです。
情報を発信しトレンドを形成するということではなく、良いものを良いと、美味しいものを美味しいと「共有」したいからこそ、発信しているのです。
このように考えると、いくら単身世帯が増加し「個食」スタイルが一般的になっても、決してそれぞれ個々が孤独ではなく、他人とどこかで繋がっていたいという感覚は確かに存在しているのです。
テクノロジーの進化が、人と人とのリレーションの隙間を埋める役割をしているのです。
現在メディアは、「1億総メディア化」と言われており、トレンドの変化というのも非常に激しくなっています。
情報発信がしやすくなったことによりライフスタイルに落とし込み時間もスピードアップされたのです。
このような情報伝達の仕組みは、決して良いことだけではありません。
特に飲食業界は、提供する料理のクオリティやサービス対応によっては、評判を落とすことにもなりかねないので、正しい情報が正確に伝わるように注意したいところです。
未来事象を食生活という観点から分析し、消費者=生活者として何に価値を求めるかを知ることにより、食の消費行動を理解することができます。