時代の変化の速度が高まる中、消費者ニーズというのは、多様性をより高めていきます。
消費に関する意識というのも非常に変ってきました。そんな時代の中、サブスクが流行っており多くの企業がサービスを展開しています。
というわけで今回は「トヨタのサブスクKINTOは、はたして得なのか？」について詳しく説明致します。
トヨタのサブスクKINTOは、はたして得なのか？①【買うよりお得？】
「トヨタのサブスクKINTOは、はたして得なのか？」というテーマで1つ目に取り上げるのは「買うよりお得？」です。
2022年４月から様々なモノの物価が上昇しました。
物価が上がることは、消費者の生活にダイレクトに影響を及ぼすこととなります。
限られた所得の中で、できるだけ賢くお金を使う必要があります。
一般消費者の消費に対する意識というのは、様々な外部要因による影響を受けることになります。
消費者としては、生活する上で、常に消費を身近なところで意識しているもののです。
消費に対する意識というのが、近年大きく変わりはじめており、消費者は、「所有」から「シェア」へと大きく変化していっています。
そのような消費者のモノに対する意識の変化と、価値基準の変化、消費に対する意識の変化に伴い企業のマーケティング戦略も当然変っていきます。
なぜなら、マーケティング戦略というのは、常に変わり続ける必要があり、時代に合わせた変化が必要となります。
これからの消費に対する変化は、単純にモノを売るというだけでは、消費に対して既にニーズが一致していないことになるのです。
企業側も消費に対しての転換が必要となるのです。
そんな中、
「買うよりお得、らしい。」
こんな衝撃的なキャッチフレーズで広告展開しているのが、「KINTO（キント）」です。
皆さんは、この「KINTO（キント）」」をご存知でしょうか？
大々的なプロモーション活動を行っているため、ご存知な方も多数いらっしゃるのではないでしょう。
KINTOは、世界的日本の自動車メーカーであるトヨタが時代のニーズに合わせた新たな車の使い方を提案するというサービスで、2019年春からサービススタートしたビジネスです。
サービス開始当初は、東京からスタートし、7月から全国に拡大をしサービス展開を広げています。
トヨタがはじめた「サブスクリプション」として注目を集めています。
サブスクとは、サブスクリプションの略であり、商品ごとに購入金額を支払うという買い取りとは違い、一定期間の利用権に対して料金が発生するビジネスモデルとなります。
わかりやすく家ば月定額の使い放題サービスということになります。
サブスクリプションの特徴としては、インターネットやスマートフォンの相性が非常によいビジネスモデルといえ、映画や音楽などのコンテンツ視聴サービスなどがよく利用されています。
「Amazonプライムビデオ」や「Hulu」、「Apple music」「YouTube MUSIC」などがメジャーなところです。
オンライン上のサービスやアプリ利用というだけではなく、洋服わバッグ、家具などライフスタイルに合わせて活用できる様々なサブスクリプションサービスが、いくつも存在しています。
サブスクリプションビジネスモデルの特徴として、どんな業界、業種であってもビジネスモデルの活用ができるということです。
これは、サービス提供側である企業にとっても大きなメリットがあるだけでなく、利用者側にとっても使いやすさと便利さというメリットがあります。
近年、サブスクリプションビジネスモデルが増加している理由の１つとして、消費者のモノに対する価値観の変化というのが非常に大きく影響しているのです。
消費者がモノに対する価値観がどう変わったか？と言えば、これまでは、あたかも消費者がこだわりを強く持っていたかのようにモノに対する捉え方が「所有」することでした。
しかし、近年ではライフスタイルや個人による価値観の変化により「所有から利用」に価値観が変化していったのです。
そのような消費者の価値観の変化から、サブスクリプションという仕組みがニーズに応えた形で登場したというわけです。
トヨタのサブスクKINTOは、はたして得なのか？②【KINTOの使命】
「トヨタのサブスクKINTOは、はたして得なのか？」というテーマで2つ目に取り上げるのは「KINTOの使命」です。
KINTOが注目されているのは、トヨタの大胆なマーケティング戦略によるところも非常に大きく影響しています。
世界的自動車メーカーであるトヨタであるに関わらず、自動車を購入することを推奨していないという大胆なキャッチフレーズで顧客の注目を集めているのです。
それが「買うよりお得」なのです。
自動車という高額なモノを購入するというのは、なかなか大変なことで、購入するかどうかは、検討が必要ですが、消費者にとって買うよりお得ならば、これほといいことはありません。
KINTOのサービスは、サブスクリプションを自動車として実現したサービスとなりますが、一般的なサブスクリプションサービスとしては、少しイメージが違います。
まず、注目すべきなのは、契約者に与えられる自動車は、全て新車となっていることです。
基本的には、一定の契約期間使い続けるというのが原則となっています。
サブスクリプションといっても、実態としては、カーリースに近いイメージはあります。
カーリースも同じく月々の利用料金を払うことで自動車を借りることになります。
KINTOは、自動車に対する消費者のニーズをいち早く汲み取った戦略と言えます。
若者の車離れが加速していることは、間違いありません。
これには、日本の社会的構造の変化というのが大きく関係しており、少子高齢化により若者が減少していること、そしてモノに対する価値観の変化が起こっていることです。
モノに対して、あくまで「所有」に対して、こだわる高齢層と、個人の価値を何よりも優先し、いかに効率的にモノを利用するかに重点をおく若年層との考え方の相違があるからです。
このギャップというのは、世代間が広まるほど大きくなっています。
若年の車離れが加速する理由とは、いったいなんなのか？
それは、自動車所有に対してのいくつもの不安材料があるからです。
まず、自動車を所有するには、購入時の多額の初期費用がかかります。
そして初期費用のみならず、購入後も維持費がかかるということです。
車両メンテナンス代、任意保険料料、税金などがかかるわけです。
それらの諸費用がコストとしてかかることと、それらがそれぞれでわかりにくく面倒であることなどがネックとなります。
KINTOは、それらの自動車に対する様々な消費者の不安を取り除きワンパッケージにしたサブスクリプションモデルと言えます。
誰もが一定期間の間、自由に利用できるというのが非常に大きなメリットとなります。
つまり消費者に対しては、自動車に対し多くの選択肢を与えることができるわけです。
トヨタのサブスクKINTOは、はたして得なのか？③【若者をターゲットとした明確な狙い】
「トヨタのサブスクKINTOは、はたして得なのか？」というテーマで3つ目に取り上げるのは「若者をターゲットとした明確な狙い」です。
KINTOが好調の理由の１つとしてあるのがサービス利用のしやすさにあります。申込から契約までの全てをWebで完結できるようにしたことが、まず大きいのです。
スマートフォン全盛の時代におけるサービス利用のしやすさを、いつでもどこでもどんな時にも、どんな人にも与えたことが、消費者に手軽に利用してもらうことができる大きな要因と言えます。
サイト上で利用したい車種や月額費用などの全てが確認できることから、顧客は自分のペースでゆっくり検討することができるのです。
その検討の結果、そのままオンラインで契約まで出来てしまうということが非常に大きいのです。
また、もう１つの理由としてあるのが時代背景による影響があります。
くしくもコロナ禍という時代背景が影響していることもあり、販売店へ積極的に顧客を取り込む戦略より、ウェブサイトからの申込みにシフトしたほうが効果的であるということです。