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日常生活をふと見返すと、様々なシーンでお金を支払いサービスを利用し続けているなんてことは、意外と多いものです。

消費者が普段の消費行動の中で心理が働いているのですが、そこに大きく関わっているのが「サンクコスト」です。

というわけで今回は「10分でわかる!サンクコスト!」について詳しく説明致します。

10分でわかる!サンクコスト!①【サンクコストとは、いったい何か?】


「10分でわかる!サンクコスト!」というテーマで1つ目に取り上げるのは「サンクコストとは、いったい何か?」です。

日常における様々なシーンにてお金を支払うという行為は非常にありきたりであり、当たり前の行動とされています、

商品やサービスなどとお金を交換することが、基本的な消費活動の原理であり、こんなことは、わざわざ言われなくとも小学生でもわかることです。

しかし、よくよく考えてみてください。

「お金を使う」ということは、経済価値を生み出す基本となりますが、お金の価値というのは、使うタイミングによって変わってくるということです。

もちろんその価値は個人によって大きく変わってきます。

お金を支払う人が支払うタイミングで、お金の価値は変わってくるのです。

お金を支払うタイミングで個人によって、その価値観が変わってくるとは、どのようなことを意味するのでしょうか?

例えば、普段なら乗らないようなタクシーでも、急用ができ人に合わなければならなくなった時などです。

子供の出産に立ち会うためだとか、恋人に会いにいくためなど、その理由は実に様々あります。

このようなケースは、普段なら乗らないタクシーでも、目的を無事に達成できたなら、その価値は何十倍と膨らむことになるのではないでしょうか。

お金を支払うタイミングにより、成功体験をどのように得られるかによって価値が上がることもあれば、その反対にタイミングを間違えれば十分な対価が得られないこともあるのです。

このように何かを得るために費やしたお金や時間のことを「サンクコスト」と言います。

この「サンクコスト」の概念を理解しておくことにより、日常生活やビジネス、マーケティングにも活用することができるのです。

10分でわかる!サンクコスト!②【セールスにおけるサンクコスト】


「10分でわかる!サンクコスト!」というテーマで2つ目に取り上げるのは「セールスにおけるサンクコスト」です。

ビジネス面からサンクコストについて考えてみましょう。

事業を継続していく場合、経営者が考慮すべきサンクコストを意識することにより、経営戦略を考えていく必要があります。

また自社を見つめることも必要ですが、他社の活用例を知ることも重要となります。

ここでは、特にビジネス面に視点をおいて考えていくのに、マーケティングにおけるサンクコストの活用について具体的にふれていきましょう。

●トライアル版の活用

近年、特に見られるのがトライアル版の活用です。

トライアル、つまり「お試し」となるのですが、サブスクリプションサービスなどでよく見られる期間限定のお試しサービスといえものです。

動画配信サービスやウェブサービス、アプリケーションなどでは、よく見られる手法です。

登録後、1ヶ月間は、料金無料というもので、実際に使ってみて気に入らなければ、その期間に解約すれば料金はかからず、気にいって継続利用すれば、そこから料金が発生するというものです。

様々なサービスやツールなどがお試し使用ができることにより、実際にその商品やサービスの良し悪しを判断することができ顧客の導入ハードルを下げるという戦略をとっているのです。

トライアル期間の提供は、具体的な「売り」ともなり得るものであり、「〇日間ならサービスを無料」とキャッチコピーとしても使うことができます。

一定期間商品やサービスを体感してもらうことにより、 有料プランへシフトしてもおうというのが戦略そのものとなります。

このトライアル戦略ですが単なる、「お試し戦略」というわけでは単純ではないのです。

まず、一旦は顧客に商品やサービスを利用してもらうことにより、実感として商品やサービスを正当に評価してもらい、 使い慣れてきた頃に、解約するのはもったいないと思わせるのが狙いとなります。

これが消費者心理を揺さぶるということであり、意図的に消費者心理を働かせる戦略と言えます。

●入会金制度、年会費設定

会員限定の利用サービスやクレジットカードなどのように、様々なサービスを理容するには、入会金や年会費などを設定しているモノというのが、世の中には意外と多くあります。

このような制度を設けることによってサービス提供側に何が起こるのかと言えば、顧客を保持することができるようになるわけです。

費用設定を設けるからこそ、顧客は、その費用を払った分だけは、継続的に利用しようと普通は考えるものです。

せっかく年会費を払っているのだから、使わなければ損だという考えです。

つまり、これはサンクコストによる心理となるのです。

サービスを利用するにあたり、コストが発生することから、コストに見合う価値を得ようとなるのが消費者心理そのものとなるわけです。

●付録をつけての販売

雑誌などでよくとられる販売戦略が定期購読です。

年間継続してくれれば、特典がついたり、割引価格で購入できたりというものです。

さらに、おまけ付きの書籍などでよく見られるのは、全てを揃えたところで、付録のプラモデルが完成するといったような付録戦略があります。

例えば、よくあるのは、顧客導入により、第一巻は、お試し価格で低価格で販売されるものが多いです。

具体的には、デアゴスティーニなどが、よくこの戦略でシリーズ書籍を出版しています。

初回導入のハードルを下げることにより、顧客を誘っているのです。

一度体験してしまったら、最後まで集めたくなるのが人間心理というものです、

これは、誰にでもあるコレクター心理というものを上手く活用していることにもなります。

これもまたサンクコストを上手く活用する企業の戦略となります。

10分でわかる!サンクコスト!③【マーケティングにおけるサンクコストの活用事例】


「10分でわかる!サンクコスト!」というテーマで3つ目に取り上げるのは「マーケティングにおけるサンクコストの活用事例」です。

●ランク設定

各種サービスなどによく見られるのがランク設定戦略です。

例えば会員ランクを設定することにより、顧客をキープする戦略がよく用いられています。

具体的には、ショッピングモールサイトなどを利用した際、購入金額によっ会員ランクを設定することにより、ランク毎の特典を設けるというものです。

つまり、同じショッピングモールサイトで固め打ちで買い物をしたほうが集中的に会員ランクは上がっていくということになります。

特典ランクを明確に設け、アピールすることも大切になります。

ショッピングモールサイトの他に、銀行などもこのランク設定を行っています。

預金額により、振込サービスが無料になるなど、様々な特典があります。

会員ランクを設定することにより、会員ランクが上がったから、他のサービスを利用せずに、ここだけに集中させ、さらにあげようとするのが人間心理です。

せっかく上がったランクを下げるのは、勿体ないという心理が働きます。

ランク設定の仕組みを設けることにより、入会金、会員制度、手数料を設けなくても、サンクコストを利用しようとする顧客をキープすることができるのです。

●課金サービス

課金サービスというのも近年では、非常によく見られる戦略となっています。

特にスマホアプリのゲームなどでは、定番の手法となっています。

基本的には無料でプレイできるのですが、アイテムやキャラクターを入手するには、課金が必要となるわけです。

商品やサービスの導入時には、顧客の利用ハードルを下げ、利用者をまずは確保することが先決で、その後、課金によって顧客を維持していくと共に売上を上げていくことになるのです。

手に入りにくいアイテムやキャラクターを入手できるとなれば、消費者心理としては、ついつい課金してしまうものです。

このように様々な施策によって顧客を導入し、継続的に利用させていくという戦略があらはます。

ビジネスで、できるだけ収益化しやすくするため、サンクコストの活用というのが、他分野、他業種で行われているのです。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は「10分でわかる!サンクコスト!」というテーマで詳しく解説致しました。

サンクコストの概要について、具体的に日常の中で生じるモノとビジネスで生じるものの具体例を上げてお話ししたので、全体像については、ご理解いただけたのではないでしょうか。

いずれにせよ、人間が何かしらの活動をするのには、コストが付き纏うわけです。

世の中、お金という感じもしてしまいますが、実際に社会の公正を保つには、お金という目に見える指標が必要となるのは、確かなことなのです。

サンクコストを特に意識するのは、経営者の方でもありますが、どれだけ影響を与えるのかをしっかりと受け止める必要性があるのではないでしょうか。

どれだけコストをかけたか、また費やしたコストの分だけ、つまり投資した分だけ十分な効果が得られているのかは、はっきりと判断していく必要があるのです。

事業を継続していくためには、少なくとも数年単位でコストがかかるわけです。

まずは、サンクコストかどうかを判断するには、投資ごとに明確に評価基準を設定することから、はじめましょう。


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