こちらからシェアしてね!

甘いものには目がないという方も非常に多くいらっしゃるかと思いますが、お子さんや女性などを中心に人気なのが、ミスドのドーナツです。

そんなミスドのマーケティング戦略とは、どのようなものなのでしょうか。

というわけで今回は「ドーナツ離れを回避したミスドのマーケティング戦略とは」について詳しく説明致します。

ドーナツ離れを回避したミスドのマーケティング戦略とは①【ドーナツ離れという状況からの脱却】


「ドーナツ離れを回避したミスドのマーケティング戦略とは」というテーマで1つ目に取り上げるのは「ドーナツ離れという状況からの脱却」です。

皆さんにとってのおやつや甘いもの、スイーツなどは心を豊かにし満たしてくれます。

特に女性においては、食事をしっかりとってもデザートは別腹などとよく聞かれます。

現在でのスイーツへのこだわりは、決して女性ばかりではなくスイーツ男子と呼ばれるような、スイーツ大好き男子も増加しています。

そんなスイーツの中に甘くて美味しいミスタードーナツがあります。

通称「ミスド」として呼ばれ、皆さんもよくご存知のことかと思われます。

そんなミスドはドーナツ専門のチェーンです。

ミスドを運営しているのは、幅広いお掃除サービスなどを展開している「株式会社ダスキン」となります。

ダスキンという企業イメージからして、ミスドを運営しているというのは、知らない方にとっては、非常に意外な印象を受けられるかもしれませんが、ダスキンのフードサービスの主力事業であることは、間違いありません。

ドーナツにも一時期のブームと言われる頃がありました。

食というのは、私達人間にとって、誰しもが当てはまるジャンルであり、生きていくための人間活動として非常に重要なものとなります。

「食」なしでは、私達の命を紡いでいくことはできません。食というのは、その時代時代でトレンドが度々起こるのです。

近年のドーナツブームと言えば2010年頃になりますが、現在は、そんなドーナツブームも一旦落ち着いている状況とも言えます。

2010年頃と比べても、グローバル化が一層進み、食のジャンルも以前より広がりました。

様々な食の選択肢がある中、消費者志向としては健康志向が高まっており、カロリーが高めと気にするドーナツがストレートに受け入れらる時代とも言えない時代となりました。

そのような時代における食のトレンドの変化から、ミスドも赤字が続く時期もありました。

飲食業というのは、時代に大きく影響されることがあり、ブームの時には、一気に需要が増し、瞬く間に同業者や店舗が増殖するのですが、一度ブー厶の火が消えると次々とお店は、閉店していくのです。

これまでにもクレープブーム、タピオカブーム、唐揚げブームなど次々と食のトレンドは入れ替わり、その度に新たなお店が生まれては消えていったのです。

ドーナツ離れを回避したミスドのマーケティング戦略とは②【時代とのマッチング】


「ドーナツ離れを回避したミスドのマーケティング戦略とは」というテーマで2つ目に取り上げるのは「時代とのマッチング」です。

そのように時代に左右されやすい飲食業界ですが、不遇の時代もあったミスドも様々な収益改善施策を行い2019年以降は、赤字拡大を止めることができたのです。

2010年に起こったドーナツブームの市場規模ですが、およそ1,321億円という非常に大きな市場となりました。

その後、時代のトレンドは、極端に健康志向へシフトしていくことになり、低糖質食品などへのニーズが高まっていくことになります。

2010年をピークとした市場の下降傾向は継続し2017年には950億円にまで、市場規模が低下していくことになります。

ドーナツ市場そのものが縮小傾向となれば当然、ミスドにも影響は必至で、様々な施策を行ってきたのです。

ミスドが行った具体的なビジネス戦略としては、次のような施策となります。

  • 新業態の強化
  • 不採算店の閉鎖
  • 新商品の開発
  • 時代にマッチしたアプローチ

上記のような取り組みを行い収益性の改善を目標として行っていきました。

そのような改善策の結果は、しっかり現れました。

2017年3月期まで連続していた赤字状態を改善し2019年から2期連続での黒字化に成功したのです。

奇しくも業績が改善しだした2019年〜20年、世の中的には、コロナ禍という状況となり、飲食業界にとっては、これまでに経験したことのないような苦境の時を迎えることとなります。

イートイン中心の飲食店の集客においては、逆風となりましたが、その反動でテイクアウトへの需要が一気に高まりました。

これまでテイクアウトでの販売を行っていなかった飲食店もテイクアウトにシフトせざるをえない状況となりましたが、ミスドについてはテイクアウトはメインの販売方法でしたのでコロナ禍という状況が好調を引き寄せる要因ともなったのです。

テイクアウト需要の増加により新商品の開発とプロモーション戦略を行い、さらに売上を加速させていきます。

コロナ禍でのテイクアウト需要の増加という状況が結果的にはミスドにとっては、良かった形となりますが、それだけではなく、「misdo meets」というコラボ商品のヒットも大きな成功要因となっています。

販売個数の増加、客単価の上昇という目に見える要因がありました。

ドーナツ離れを回避したミスドのマーケティング戦略とは③【ミスドの新たな展開】


「ドーナツ離れを回避したミスドのマーケティング戦略とは」というテーマで3つ目に取り上げるのは「ミスドの新たな展開」です。

コロナ禍という状況によるミスドの需要が高まったという要因が後押ししたことは間違いありませんが、そのタイミングを見逃さずに行った的確なマーケティングというのが成功要因となったことも事実となります。

2020年以降のミスドはアンバサダーに俳優の菅田将暉氏を起用したり、有名ブランドとのコラボというこれまでにない積極的な戦略により、コロナ禍という中でと、その存在をアピールすることとなります。

新商品としては、「misdo meets」が成功したことも大きな要因となります。

「misdo meets」は、コロナ禍以前の2017年に発表していた商品開発コンセプトです。

ついついミスドに行きたくなるよう新たな価値を提供することを目的とした商品開発コンセプトで、国内外の企業とのコラボレーション企画による新商品の投入という、これまでにない戦略を打ち出したのです。

misdo meetsがこれまでコラボレーションしてきたのは、次のようなものとなります。

  • 京都の宇治茶専門店「祇園辻利」との共同開発
  • 世界最高峰のパティシエ、ピエール・エルメ氏とのコラボレーション
  • ベルギー王室御用達のチョコレートブランド、ピエール マルコリーニとコラボレーション

など様々な話題性のある企業とのコラボレーションを行い、大々的なプロモーション活動を行っいきました。

宇治茶専門店「祇園辻利」とは定期的なコラボレーションも行っていきました。

2017年4月、misdo meetsの記念すべき第1弾として「祇園辻利」と開発中した抹茶メニューの反響も非常に大きく、和とドーナツの融合という大きな成果を生み出すことに成功しました。

2021年、3月の第1弾としてのテーマは「彩り」。

続いて4月にも第2弾となるした「つや抹茶」を期間限定で発売しました。

抹茶のおいしさを引き立てる黒みつという和素材をテーマにしたもので、スイーツ好きな女性から高い注目を集めました。

その他、2020年に引き続き、台湾で人気のティースタンド「HOPECHA」とのコラボレーションも話題となり、2021年4月30日より期間限定で販売。

カチャカチャ振って飲むフルーツティな「台湾果茶」も販売され人気を博しました。

メニューラインナップとしては、「オレンジピンクグレープフルーツジャスミン」、「ミックスベリージャスミン」、「パッションフルーツジャスミン」、「パインマンゴージャスミン」

など全4種のラインナップが提供されました。

ドーナツだけではなく、ドリンクでの話題も振りまいたのです。

ここで注目すべき展開となるのは、ミスドの提供商品としては、季節性を考慮していることにあります。

期間限定という今、旬なものを提供するというこだわりと話題性の提供、タイムリーにタイミングいい商品ラインナップと顧客を飽きさせないという戦略が消費者から受け入れられるようになったのです。

ドーナツというのは、初夏以降の暑い季節では需要としては、どうしても下がるわけです。

暑い夏には、やはりドーナツよりも、アイスやソフトクリーム、かき氷、ドリンクなど冷たいものにシフトしがちとなります。

だからこそ、そんな夏場にはドーナツ需要のマイナスを補うドリンク・デザートメニューの強化というのを実施しているのです。

ミスドの戦略として商品開発の他、積極的な情報戦略があります。

特にミスドが力を入れているのがSNSでのマーケティング戦略です。

ミスドはLINE、Twitter、InstagramなどのSNSプロモーションにより多くの人へリーチしています。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は「ドーナツ離れを回避したミスドのマーケティング戦略とは」というテーマで詳しく解説致しました。

食というのは、非常にトレンドに大きく左右されるものであり、消費者は移ろいやすいもの、そんな中、時代のニーズを上手く引き寄せることも大切なのではないでしょうか。


こちらからシェアしてね!