2020年、国際的スポーツイベントが日本の首都「東京」で開催され世界から脚光を浴びることになる「東京」。その「東京」への一極集中化が如実になっはています。
そんな首都圏一極集中化により社会問題とマーケティングへの影響について、今回は取り上げます。
首都一極集中へ向かう理由とは？
日本の首都「東京」は、人口の過密化が進んでおり街には人が溢れています。世界的にみても「東京」は、世界のなかでも屈指の大都会としてその存在感を解き放っています。
世界的にみてもかなり大規模な都市で、日本の中では東京以上の都会はないでしょう。一方で地方に目を向けると、人口の過疎化などが進む地域も見られ両極端な状態とっています。
先進国のほとんどが自由な場所で生活することができ、権利として認められています。もちろん日本でも転居などの自由権はあります。普通に国内で暮らしている分には極当たり前のことですが、国によっては政治的な理由から制限が設けられていることもあります。そのような事情を考えれば、自由に生活する場所を選べることは幸せなことかもしれません。
首都圏への一極集中化が進む理由を考えてみましょう。どこに住みたいかは人それぞれの価値観によっても変わってきます。しかし、首都圏に人が集まる理由は、都市機能が充実しているなど様々なメリットがあるから人は集まるわけです。つまり人生においてそれだけ価値を見出していることや、首都「東京」が魅力的な街であるからでしょう。
特に日本における首都「東京」は、全ての中心が集まっているからです。政治、経済、企業、芸能などありとあらゆるものが集まっているからです。それによりビジネスが生まれ、仕事が生まれ、マンパワーを必要とし人を集めるというわけです。
首都圏への人口集中は自然な現象であり、文化が集積した都市への人口流入は当たり前のことなのです。
首都「東京」への人口流入の経緯
首都東京への人口流入のこれまでの傾向と経緯をみると、人口が増加したのは、1950年代の後半から1960年代前半にわたり第一次のピークを迎え、この頃大幅な人口増加がありました。
1960年代といえば高度経済成長時代の真っ只中、首都東京では多くの仕事があり人手を必要としていた時代です。その為、地方からの若者が労働力として大量に増加したことが影響しています。この頃の日本はインフラ整備なども積極的に行われ、東京オリンピックも開催されました。
しかし、東京への人口流入は間もなく落ち着き60年代後半にはピークを過ぎ失速します。これは急速な高度経済成長による悪影響によるもので、公害などの発生により生活するには向いていないととられるようになり、郊外へと住まいを求める人が増加したからです。これにより一時的に東京への人口流入はマイナスとなります。
その後、日本はバブル期を迎え、やがてバブル崩壊、その後は、ご存知の通り日本経済は長い不況の時代が続くこととなります。そのような時代背景もあり1990年代半ばまでは、混沌とした状態が続きますが、以降は上昇に転じ首都東京への流入はプラスに転じるようになりました。
近年では増加傾向が続いており、東京志向が強まっている傾向があります。やはり世界の「東京」は、都市としてのブランド力がとても強いのです。
「東京」と言えば、日本の中でも最も地価が高く、家賃相場も高いです。その分、全国的に収入面でも高い傾向があります。
「東京」で暮らすには、とにかくお金がかかります。家賃相場が高いので暮らしていくにも、簡単なことではありません。それでも「東京」に住んでいるのは、富裕層ばかりではありません。多くの低所得者も同じくらい住んでおり、格差社会の現実があるのも東京の一面だったりするのです。
また進学で上京した若者がUターンするかどうかは、世代によっても違いはあります。若者がUターンするかどうかの判断基準となるのは、Uターン先となる地方そのものに魅力があるかどうかということです。
雇用の面ももちろん重要な判断要素となりますが、生活する上での利便性やその地方独特の価値観を見いだせるかどうかによって変わってくるのです。
首都東京一極集中対策は？
近年、更に首都圏への一極集中が高まる中、国としても対策をいくつか行っています。首都圏そのものの価値を問う以前に、地方の価値観をアピールし人口を分散させようとする取り組みが行われていたりします。
首都「東京」と同程度の魅力、もしくはそれ以上の何かしらの魅力があれば、人は自然と動くものです。今後、地方が東京を逆転する可能性も全くゼロではないでしょう。というのも、人の考えや価値観は時代によって変化するものだからです。未来のことは、ある程度の予測は出来ても何が起こるかは、わかりません。
首都「東京」は、文明の発達した便利な街です。しかし、それなりのリスクがあることも事実です。自然災害や人災により都市機能が麻痺した場合、多くの人が暮らす大都市では、いったいどうなるか？
これまでも、何度か都市機能が麻痺したことがありますが、それを肌で体感した東京在住の方は、その怖さもよくわかっているでしょう。
今後は、雇用面、マーケティング、ライフプランなでも含め何を優先し何が大切かを各個人が判断する必要があるでしょう。