いよいよ来年に迫った世界的ビッグイベントである「東京オリンピック」。4年に一度の世界規模のスポーツイベントが「東京」で開催されますが、このオリンピック開催による経済効果とマーケティングへの影響はどの程度あるのでしょうか?
今回は、そんなオリンピックに対しての経済効果についてまとめてみました。
凄まじい経済効果を生むオリンピック
世界的ビッグイベントとして開催される「オリンピック」が、いよいよ来年「東京」にて開催されます。
オリンピック開催期間中は、全世界各国が注目する歴史あるイベントです。年々、オリンピックの演出も派手になりイベントとしての盛大さは、年を追うごとに大規模なものとなります。全世界をあげてのお祭りイベントは、人々を熱狂の渦と感動の世界に浸らせてくれます。
そんなポジティブな印象を強烈に放つオリンピックの経済効果は、計り知れないものがあります。日本経済への影響、市場への影響、私達の日常生活に渡るまで広範囲にわたりポジティブな影響を与えてくれます。
開催国となった今回は、開催前数年前より日本国民に期待と喜びを与えており、オリンピックはモチベーションアップの効果も私達に与えてくれています。つい先日には、チケットの抽選応募結果が出るなど、いよいよ本番を間近に控え更に盛り上がりを見せています。
今回、チケットの申し込みについては、ネット経由での申し込みが行われました。情報社会の現在では、ITの活用はもはや当たり前と言えます。チケットの申し込み最終日には、予想以上のアクセスがあり、申し込み期限を延長するなどの措置が急遽取られました。
チケットの申し込みそのものがすでに多くの経済効果の現れとなっているのです。市場やマーケティングへの影響は、目に見える形となって現れています。
具体的にオリンピックの効果は、どのくらい?
オリンピックホスト国となったオリンピックでは、実際にどれくらいの経済効果があるのでしょうか?
具体的な経済効果の予測について東京都が試算した結果を2017年に公表済です。その試算によれば、驚くほどの試算額が提示されていました。その額なんと約32兆円ということですから、これほどの経済効果があるとは想定以上に感じられました。
この試算は、オリンピック招致から開催後10年までの18年間の条件での資産額ということです。32兆円という金額も驚きですが、それ以上に驚いたのが18年という長期にわたる試算期間です。
この試算期間を設定条件とした理由は、その期間だけ価値が続くという裏返しでもあるということです。確かにオリンピックの記録は何年にも及び語り継がれ記憶に残る出来事なので当然と言えば当然なのかもしれません。
大会前はもちろんのこと、大会後もそれなりに経済効果があるということが、これまでのオリンピック開催国のデータより実証されているからです。まさにマーケティングとしては、わかりやすいほどの経済効果を生み出しています。
東京都オリンピックの経済効果予測の32兆円の割合は、6割が開催地である「東京都」へ、残りは日本全国各地に広がるとの予測です。
実は東京オリンピック開催における直接的、経済効果は32兆円のうちわずか2兆円程度ということらしいのです。大半を占めるのが、付随的効果だということです。
付随的効果とは、具体的にはどんなことかあげてみましょう。
まずはマーケティングに直接関わる消費についてです。オリンピック効果により消費活動が活発になるということです。4年に一度のオリンピック年は、中継でしか見られない異国の地で開催されたとしても、その年はオリンピックフィーバーに沸きます。それだけでも効果的なのに、今回は自国開催というわけですから、他国で行うオリンピックの年の比ではないほどの効果が生まれます。
オリンピック開催のメリットとは?
オリンピック年は、様々なオリンピックグッズが生産されるなど、生産業が活気づきます。メディアやCMなどもオリンピック1色となり、創造的刺激を作り出し消費も上向きます。
更に、開催地の東京都だけではなく、周辺や地方にもその効果は現れます。宿泊施設の不足により、多くの外国人観光客を招きいれる為に民泊などの需要が高まるでしょう。
そして消費が活性化すれば、当然仕事も増え雇用ニーズも高まります。競技会場や施設の整備などにおいて建設業の仕事は増加します。更にオリンピック観戦で訪れる外国人客に対応する為にサービス業なども需要が増えるでしょう。ホテルなどの宿泊施設、飲食業、観光スポット、交通機関などありとらゆる面の仕事は、間違いなく増加します。
雇用面での試算結果も公表されていますが、雇用効果は、なんとおよそ80万人にものぼるということです。
このように様々なメリットばかりがある反面、問題点もあります。雇用ニーズが高まったことでの人材の確保が急務となっています。更に安全面を考慮したセキュリティ対策もしっかりと対応していく必要があるでしょう。