日本企業は、近い将来の人手不足という問題を抱えています。企業にとって最も重要なものとは「人材」です。
現在、どの企業も人材確保に注視しています。そんな危機的状況を改善する為に近年「RPA」が注目されています。
ということで今回は「「RPA」導入による経営戦略」について解説していきます。
業務改善が必要とされる時代背景
日本は現在、様々な問題を抱えており、将来にむけて大きな不安を抱えています。
超高齢化となった日本社会は、4人に1人が65歳以上が高齢層の割合となっています。
現在これらの高齢層の方達が、日本経済を支える労働人口としてカウントされています。人手不足のこの時代、企業や国も元気な高齢層の方の力を頼っていることも1つの事実です。
しかし、その高齢層の方達もいつかは働くことができなくなります。近い将来にはこれらの方がいなくなることから、日本は大幅な人口減少となることが確定的となっています。
そのような現状を踏まえて現在の求人市場は、売り手市場であり、企業としては人材確保に躍起になっています。
単に人手不足という現状は明確ですが、人手不足というマンパワーの不足ということだけでなく、「人材不足」の問題でもあるのです。
つまり、戦力となる「人材」そのものが不足しているのです。この状態は国や企業がこれまで積み上げた結果が、今に跳ね返っているのです。
長引く不況による影響で企業は、コストカットの意味合いから人材育成より即戦力の活用を選んだ結果です。その為、谷間の世代に溢れてしまった人達は、十分な社会経験やビジネススキルを得ることができなかった人達もいるのです。
こうした状況が、ニートや若者のワーキングプアを生み出すなど、社会のゆがみを作ったのです。
結果、人手不足の時代に入り、更に人材不足という事態を招いてしまいました。
このような時代背景や人口問題により、ほとんどの企業では、今後の将来を見据えて業務改善が必至となります。
効果的な業務改善を早急に行う必要がある中で、確実に結果が求められるものとして「RPA」が注目されているのです。
「RPA」とは
現在、多くの企業が注目しているのが「RPA」です。人手不足や人材難という問題を解決する業務改善の効果的対応策として注目されています。
まず、はじめに「RPA」について説明致します。
「RPA」とは、Robotic Process Automation=ロボティック・プロセス・オートメーションのことです。
つまりロボット技術を活用した業務の自動化や効率化を図る為の仕組みのことです。
「RPA」は、ルールエンジン、AI、機械学習等の認知技術を組み込んだロボット技術です。
「RPA」を簡単に言えば、これまで人間が行っていた仕事を自動化し、代わりに機械(ロボット)が仕事をしてくれるというわけです。
人間の変わりに機械が仕事をやってくれるのですから、人手は、いらなくなります。日本の労働人口の減少という危機的状況を打破する解決策として注目されているのです。
現在、各企業における業務の中での割合として、事務処理やデータ整備などの業務が多くを占めています。これらのほとんどの作業というのは、実はルーチンワークなわけです。
今、このルーチンワークを人手によって行っている業務が非常に多いのです。ルーチンワークは、ある程度パターン化されていることが、ほとんどです。
その為、パターンを明確化できれば、あとはある一定のタイミングで処理を行えば業務は済んでしまうことが実に多いのです。
つまり人間ではなく、「RPA」で処理できることは、「RPA」にまかせてしまおうというわけです。
企業が「RPA」に注目する理由とは?
企業が「RPA」に注目する理由を具体的に説明します。まず、一番の理由としては、先述しているとおり、人手不足の解消ということです。
そして、業務改善として効果的であるからです。業務改善を適切に行うことによって、企業にとっては様々なメリットがあります。
業務の効率化、合理化を行うことにより、複雑な業務フローも単純化し明確になります。つまり業務自体をシンプルにすることができます。
このような改善は、時間的にもコスト的にも大幅な改善による結果が見込めるのです。業務改善を成功させることが企業にとっては、大きな経営戦略となり、企業の今後を左右するわけです。
つまり業務改善というのは、ただやるだけでは意味がないのです。しっかりとした成果を出してこそ意味があるのです。
というのも「RPA」を含めた、業務改善の新たな取り組みを行うにもコストがかかります。コストを使ってでも業務改善を行うわけですから失敗は許されないということです。
そんな中「RPA」は結果を出しています。導入した企業の実に97%が「RPA」導入により結果を出しています。成功事例の割合を見ると極めて高水準のものだと実証できます。
確かな結果を残す「RPA」の登場は、時代にマッチした仕組みであり、今後の企業経営を左右する大きな価値ある存在となるはずです。