現在では、様々な働き方が日本では増え、働き方にも変化が求められる時代となっています。
ライフスタイルや個人の意識の変化だけでだなく企業側としてもそれに応じた変化が求められるます。
そんなわけで今回は、大企業の人材について考察していきます。
大企業ほど人材不足
世の中のマーケティングやムーブメントを作っているのは、国策や国の事業、開発または民間の大企業を中心としたプロジェクト業務が派生することにより、時間と共に世の中に浸透するという流れや仕組みが存在しています。
企業を形成しているのが、そこで働く人間そのものなのです。人材こそが企業にとって、一番の財産と言えるのです。
特に大企業ともなれば、潤沢な資金と大規模なプロジェクト案件なども多く、その企業を支える人も多いことから、大企業の動向というのは常に注目され、日本経済にとっても多大な影響を与えます。
そんな大企業で最近よく耳にするのが、「大企業には優秀な人材がいない」ということです。
これを聞いて「本当に?」と思われるかもしれませんが、どうやらこのようなことは事実として確かに感じられることのようです。
大企業ほど、高学歴で優秀な人材が勢揃いしているイメージが強いのですが、実態はイメージ通りにはなっていないようなのです。
変わる雇用の常識
昭和時代の雇用の常識と言えば、年向序列の終身雇用の時代でした。今ではすっかり過去の話しとなり、時代錯誤と言えます。
昭和の雇用の常識は、それはそれで古き良き懐かしい時代だったのかもしれません。
昭和時代は、「転職」ということに関しては、「職をコロコロ変える」という意味で、あまり好印象ではありませんでした。
終身雇用が当たり前だった時代では、どれだけ会社に対し忠誠を誓い、どれだけ貢献できるかが基本的な考えとされていました。
企業内での昇進をモチベーションとし、それなりのポジションと雇用条件を獲得することに喜びを感じ生涯をかけて1つの会社に貢献することが美徳とされる時代でした。
今では信じられないような常識のようにも思えます。それに比べ現在では、たった1つの企業のみで人生を終わらす方は、非常に珍しいこととなっています。
今では、転職やキャリアアップ、キャリアチェンジは当たり前、個人のスキルや技術、知識を活かし、よりよい条件で仕事ができるならば、現状維持ではなく、よりよい環境を選ぶ人が増加しています。
その為、大企業に所属している優秀な人材ほど、実は他へ流出していくのです。
優秀な人材だけに、率先して外へ出ていくのですが、そもそも大企業に所属していただけあって能力は元々高いものを持っているのです。
つまり、大企業に頼らずとも個人の能力だけで、ビジネスが成り立つのであれば、企業に雇用されている必要性もありません。
特に最近では、フリーランスなどで自由なスタイルで働く人も増加しており、働き方も多種多様となっています。
現在の雇用形体の割合は、正規雇用が約6割、非正規雇用が約4割と非正規雇用が正規雇用に近づき、増加傾向であることが顕著に現れています。
大企業に所属し、数年間、企業の中での経験や身につけたノウハウを糧にし独立される方も増加しています。常に探究心と向上心、さらなる高みを目指し現状に満足することがない人は、やはり考え方も柔軟で視野も広く、やはり優秀なのです。
そんな優秀な人材が、自分の判断で能力を発揮したくなるのは、わからないでもありません。
このように優秀な人材が流出していく流れは時代の変化とグローバルスタンダードとなったビジネススタイルが定着してきたことが、1つの原因でもあります。
優秀な人材ほど流出する
現在、日本を含めた先進国の主要国は、経済においても密接にリンクしており、ビジネスもワールドワイドな展開と戦略が、当たり前となっています。
こうした現在のビジネスの常識は、ITの発達やネットワーク網の整備などによる環境の変化、テクノロジーの進化の恩恵も影響しています。
このような時代において、よりフレキシブルで柔軟な考えができる人材こそ、現代ビジネスでのキーパーソンとして広く様々な分野からニーズがあるのです。
既に昭和の鎖国的な日本の雇用制度は崩壊しています。それなりに社歴の長い大企業というのは、変化に乏しい面もあり、なかなか変えていくことができない体質となっている企業もあります。
しかし、現在の時代状況や考え方を改めなければ、大企業といえどもこの先生き残ることは、難しいでしょう。
優秀な人材になればなるほど、大企業のブランド力に頼る人は少ないのです。ブランド力より、個人のスキルを重視し、働きたいという人が増加しています。
大企業の実態は、人材不足というのは、本当なのかもしれません。なぜなら、大企業に所属せざるを得ない理由が、個人にあるからなのではないでしょうか。
優秀な人材流出を防ぐ為に企業も時代の価値観に柔軟に対応する必要が求められます。