企業にとって経営戦略の策定やマーケティング活動を行う上で様々な手段が存在します。
様々な方法がある中、他社の良い点を積極的に取り入れたいと考える経営者もいらっしゃるのではないでしょうか。
というわけで今回は「認知された企業を参考に。ベンチマーキングによるマーケティング戦略。」について詳しく説明致します。
認知された企業を参考に。ベンチマーキングによるマーケティング戦略。①【ベンチマーキングとは】
「認知された企業を参考に。ベンチマーキングによるマーケティング戦略。」というテーマで、まずはじめに説明するのが「ベンチマーキングとは」についてです。
企業の業績を向上させる為に取り組む手段は無数にありますが、ゼロから全てを自ら考えるとなると非常に難しいこととなります。
経営者となれば、日頃からもっと違う手段や、良いやり方がないかなど探り続けるのは当然です。
そんな中、既に成功している企業の経営手法やマーケティング戦略を参考にすれば、スピーディーで確度も高く成果を上げることも可能となります。
「ベンチマーキング」とは、「ベストに学ぶ」ことです。
つまり経営、業務プロセス、マーケティング戦略などベスト・プラクティスを見つけ出し、自社とのギャップを分析し、その結果判明したギャップを埋めていくという手法です。
成功している企業との違いは何が違うのかを明確にし、その差を縮めることにより企業経営を改善していくのが目的なのです。
もっと簡単に言えば、優れた企業の良いところをマネし、自社流にアレンジして企業の体質そのものを変化させていこうという取り組みです。
この取り組みによって何が変わるかと言えば、変化を明確にすることで、社員に対して目標を与えます。与えた目標を達成することができれば、社員の意識そのものを変化させることができ、企業体質の改善へと繋がります。
こうした変化が成功企業とのギャップの溝埋めとなり、自社も成功企業の仲間入りをするというわけです。
ベンチマーキングの本質は、表面的な観察だけではなく、プロセスも含めた研究分析を行い、業績評価などしっかりと数値化したデータ分析が必要となります。
認知された企業を参考に。ベンチマーキングによるマーケティング戦略。②【ベンチマーキングのプロセス】
「認知された企業を参考に。ベンチマーキングによるマーケティング戦略。」というテーマで、2つ目に説明するのが「ベンチマーキングのプロセス」についてです。
ベンチマーキングにおいて重要なのは「プロセス」です。プロセスを計測、分析、評価することによりギャップと目標値を設定し、目標達成の為に実行します。
この活動を継続的に行う必要があり、具体的な改善状況など効果を把握します。
次に具体的なベンチマーキングのプロセスを説明します。次の3つのステップとなります。
- 適用範囲の選定
- 問題点の明確化
- ベンチマーキング対象企業の選定
続いてそれぞれのステップについて詳しく説明していきます。
【適用範囲の選定】
まずはじめに行うのは、どの業務からベンチマーキングを適用するかということです。これが明確でなければ、何もはじまりません。
企業においては様々なプロセスと業務、部署が存在しますから、それのどこをポイント的に見直すのかを決定していきます。
例えば部署やプロセスにおいては、工場や店舗、物流、検品作業、残業の削減などの働き方改革、業務のアウトソーシング化、業務マニュアル作りなど様々なことがあります。
企業においての様々なプロセスの中から、自社における弱点、改善点などを調査し、まずはどこから改善していく必要があるのかを検討します。
手始めに早急に解決できるところから、手をつけることがポイントです。それによってベンチマーキングによって業務改善ができ効果が得られれば、成功というノウハウを得られることになるからです。
【問題点の明確化】
適用範囲の選定が出来たら、ベンチマーキングによる問題点を明確化していきます。
自社の要素としては、数値化できるものはデータ化します。
外的資料としては、新聞、雑誌、インターネット、官庁や業界団体の各種統計資料、調査報告書などの公表資料を集めます。
集めた情報を基に改善が必要な理由と課題を整理します。
【ベンチマーキング対象企業の選定】
各種データの収集が完了したら、ベンチマーキング対象企業となる既に成功している企業の選定を行います。
対象相手としては、1社のみに絞る必要はありません。複数の企業を選定し、それぞれ良いところをピックアップして検討する方法もあります。
実は、この対象相手の選考こそ、重要なポイントとなるのです。
具体的な対象企業の選定方法には、次のような方法があります。
1. 社内ベンチマーキング
社内の事業部や関連会社などを比較対象とする
2. 競合企業ベンチマーキング
同業他社を比較対象とする
3. 業務部門ベンチマーキング
他業種の同一部門を比較対象とする
4. 包括的ベンチマーキング
業種・業界・業務に限らず、広い範囲を比較対象とする
このように様々な対象企業の選定方法があり、自社にとって最も適したベンチマーキングを選択する必要があります。