消費者ニーズの多様化が進む現代において、マーケティングは必要不可欠な業務となっています。
そんなマーケティングにおいて役立つのがデモグラフィックです。
というわけで今回は「10分でわかる!デモグラフィック。特徴や活用事例を知る。」について詳しく説明致します。
10分でわかる!デモグラフィック。特徴や活用事例を知る。①【デモグラフィックとは】

「10分でわかる!デモグラフィック。特徴や活用事例を知る。」というテーマで1つ目に取り上げるのは「デモグラフィックとは」です。
現代ビジネスにおけるマーケティングというのは、今や企業規模を問わず重要視されています。
もちろんマーケティングへの取り組み方へのスタンスとしては、各企業によって温度差はあります。
マーケティングも時代と共に常に進化し変化していきます。
新たなマーケティング手法も顧客ニーズや市場の動向により生み出されていくことになります。
そのような状況においてマーケティング用語というのも増加しているわけですが、マーケティング用語の1つとして「デモグラフィック」という言葉があることを皆さんは、ご存知でしょうか?
この言葉をはじめて聞いたという方も多数いらっしゃるのではないでしょうか。
「デモグラフィック」という言葉の意味は、消費者や購買者の具体的な属性を細分化したものです。
デモグラフィックは、マーケティングに役立てられるものです。
具体的にデモグラフィックとは、人口統計に使われる指標であり、要素としては次のようなものがあげられます。
- 年齢
- 性別
- 職業
- 学歴
- 所得
年齢や性別という要素は各個人を識別するために非常に重要な要素となり、これらの要素は、デモグラフィック変数と呼ばれます。
具体例としてデモグラフィック変数を用いて、ある商品を購入する顧客設定を表してみましょう。
- 年齢:38歳
- 性別:男
- 職業:エンジニア
- 学歴:大卒
- 所得:年収700万円
上記の要素を分析することにより、何の商品をターゲットとするのかということが理解することができます。
30代の男性がターゲットということになれば、顧客分析を行う際には、具体的な社会ステータスを用いるケースが基本的なデモグラフィックの形となります。
マーケティングには、様々な分析手法がありますが、代表的な分析手法として知られているのが「STP分析」です。
STP分析の指標の1つとして使われるのがデモグラフィックです。
STP分析とは次の要素を活用しマーケティングに応用可能な実践的なフレームワークとなります。
- セグメンテーション(市場の細分化)
- ターゲティング(どの市場を狙うか)
- ポジショニング(自社の立ち位置を決める)
上記のセグメンテーションを行う目的としては、「利用してもらいたいターゲットを明確化すること」となります。
そこで活用されるのがデモグラフィックのような指標となります。
デモグラフィックと同様に分析要素のセグメンテーションとして活用されるのが次の3つの指標となります。
- ジオグラフィック
- サイコグラフィック
- 行動変数
ジオグラフィックは、消費者の要素の中でも地理的な観点としてとらえるものであり、市場分析に活用されます。
具体的なな要素としては、次のようなものがあります。
- 国籍
- 地域
- 最寄り駅
サイコグラフィックは、性格や価値観といった消費者心理に迫ったものとなります。
心理的な側面に着目することにより消費者観点での分析を実行します。
具体的な要素としては、次のようなものがあります。
- ライフスタイル
- 趣味嗜好
- 価値観
- 性格
行動変数は、消費者の購入頻度や購入経験などを要素とします。
次のようなものがあります。
- 過去の購入履歴
- 重視するベネフィット
- 購買意思決定権(B to B)
10分でわかる!デモグラフィック。特徴や活用事例を知る。②【デモグラフィックの特徴】

「10分でわかる!デモグラフィック。特徴や活用事例を知る。」というテーマで2つ目に取り上げるのは「デモグラフィックの特徴」です。
次にデモグラフィックの特徴について説明していきます。
デモグラフィックは、ジオグラフィックやサイコグラフィックといった指標と比較しても、デモグラフィック固有の特徴というものを用いるものです。
具体的な特徴としては、次の3つがあります。
- データ入手のしやすさ
- 基本的個人情報
- 分析の難しさ
1. データ入手のしやすさ
デモグラフィックの特徴として性別や職業という属性情報をアンケートから取得するというのはアンケートのみで取得するのは難しいのです。
近年では、マーケティングにおけるAI活用も積極的に行われており、テクノロジーの進歩と共にマーケティングもまた急激に変化しているのです。
ビジネス以外でもAIの活用は、急拡大しています。
統計情報からの情報取得も可能であり、データそのものま非常に多いのが特徴です。
2. 基本的個人情報
デモグラフィックは個人情報であり、基本的には、その内容自体が変わることは、ないものです。
ジオグラフィックやサイコグラフィックは、状況により内容が変わります。
3. 分析の難しさ
デモグラフィックはあくまで個人の基本情報ということになりますから、各個人の趣味趣向、価値観、思考などを現す指標ではありません。
つまり分析においては難しさがあるのです。
10分でわかる!デモグラフィック。特徴や活用事例を知る。③【デモグラフィックの活用事例】

「10分でわかる!デモグラフィック。特徴や活用事例を知る。」というテーマで3つ目に取り上げるのは「デモグラフィックの活用事例」です。
では、具体的なデモグラフィックの活用例をご紹介しましょう。
●アナリティクス
デモグラフィックの活事例としてYouTube Studioのアナリティクスがあります。
YouTube Studioは、動画投稿者の管理画面となります。
コンテンツの編集やアナリティクスの確認を行うことができます。
アナリティクスにより視聴者の年齢、性別などの確認可能ですから、それらの情報により視聴者にマッチした内容の動画を企画することができます。
若者向けの動画であるか、30代から40代のミドル層向けなのか、投稿する動画の方向性を検討することができます。
アナリティクスという面では、YouTube Studioに限ったことではありません。
自社サイトの顧客分析においては、Google Analyticsなどもあります。
またその他のアクセス解析ツールに関しても同様なことが言えます。
デモグラフィックの情報に基づきコンテンツの改善やターゲットの見直し等を行うことが可能となります。
●広告
広告そのものの種類や手法に関しても実に様々な方法がありますが、どの広告を採用するかというのが大切になってきます。
具体的な広告の種類としては、リスティング広告やSNS広告などがありますが、これらの広告効果をより高めていくためには、事前に収集したデモグラフィックを活用することてます。
デモグラフィックにより特定のターゲット向けの広告配信を可能とすることで見込みがありそうなユーザーに対し広告表示することにより、より効果的なマーケティングの実施が可能となります。
このような手法を「デモグラフィックターゲティング広告」と言います。
具体例として「LINE広告」を例にとってみましょう。
LINE広告は、LINEの登録データを元に広告配信します。
似たような広告手法としては、Facebook広告などもまたデモグラフィックを活用したターゲティング広告と言えます。
では、さらに効率的にデモグラフィックを活用するには、どのようにしたらよいのでしょうか。
具体的に効率良くデモグラフィックを活用したいなら、他の指標と掛け合わせて利用することが効果的です。
デモグラフィックとジオグラフィックを組み合わせることにより個人情報に地理的な条件を含めれば、より精度の高い詳細な分析が可能となるのです。
デモグラフィックを活用すれには、それぞれの特徴をよく見極めることによって効果を高めることができます。
デモグラフィックのような指標には、得手・不得手がありますがターゲットを総合的に分析可能という観点から見ても自社にマッチした最適なマーケティングが可能となります。