オンラインショッピングが当たり前となった現代でメジャーな存在であるAmazon。様々なサービスを展開しているAmazonのマーケティング、価格戦略について迫っていきます。
というわけで今回は「価格以上のお得な価値を!Amazonのマーケティング戦略」について詳しく説明致します。
価格以上のお得な価値を!Amazonのマーケティング戦略①【広がる定額サービスとAmazonの価値】
「価格以上のお得な価値を!Amazonのマーケティング戦略」最初のテーマは「広がる定額サービスとAmazonの価値」です。
Amazonと言えば、多くの方が利用したことがあるメジャーなサービスです。
インターネットの発展とスマートフォンの普及により、オンラインサービスの役割は日常にマッチしているサービスなのです。
そんなAmazonは誰もが利用できるのですが、無料会員の他に有料会員サービスである「Amazonプライム」があります。
基本的には無料会員でもオンラインショッピングなどは全く問題なく利用できますが、それでも敢えて有料会員制度があり、会員数も数多く存在するのは、消費者(利用者)にとって価値があるから他になりません。
「Amazonプライム」の会員数は、世界規模で1億ユーザー超ということですから、どれほど魅力があるサービスであるかがわかります。
「Amazonプライム」のサービス内容は、月額定額料金を支払うことで、様々なサービスを受けられます。
具体的には次のようなサービスとなります。
- 通販サイト「Amazon.co.jp」のお急ぎ便配送
- 動画サービス「Prime Video」
- 音楽サービス「Prime Music」
- 電子書籍サービス「Prime Reading」
これらのサービスの凄いところは、使い放題というところ、使えば使うだけお得になるということです。
更にこれらのサービスに付随する特典は、年々増加しているのです。
そんな魅力的なサービスを提供する「Amazonプライム」ですが、評価すべきところは、グローバル的にこのサービスが認知されており、評価されているというところです。
会員数は1億人を既に突破していますが、単に会員数の多さがその評価に値するというだけでなく、これが「グローバルで評価」されているということに着目しなければなりません。
グローバル社会が進む現代では、あらゆることがリンクしてています。例えば1つ国の経済事情は、今やスピーディーに全世界に対し、影響を及ぼします。
数値として顕著に現れるのが株価の変動です。大幅な株価の上下動は各国の株価にも影響を与えます。
そのようなグローバル社会であっても、人々の価値観や考え方などは各国によって違いがあります。アイデンティティの相違があることを前提としながらも、「Amazonプライム」の価値観が世界的に認められているということなのです。
現在「Amazonプライム」は、17の国と地域でサービス展開をしていますが、これらのどの国でも高い評価を得ているということは、しっかり受けとめなければなりません。
有料会員制というシステムの登場により、利用者としては、我慢の選択をする必要がなくなりました。
送料の負担をするか、2週間商品の到着を待ち無料で受け取るかということなんです。
利用者にとって、送料というのは、実に大きいところなんです。実店舗で商品を購入すれば送料などはかからないわけですから、利用者にとっての送料は、無駄なコストなのです。
できるだけ無駄なコストは避けたいものです。特に日本では、消費税も10%となった為、余計なコストはできるだけ抑えたいところです。
せっかくオンラインで商品価格が安いものを見つけても送料がかかるのでは意味がありませんから。
消費者の気持ちとしては、送料のことなど考えず、単純に欲しい物を手に入れられれば良いのですから。
そういった意味で「消費者の負担」をなくした有料会員制度の特典というのは、消費者ニーズに上手くマッチしたものと言えるでしょう。
価格以上のお得な価値を!Amazonのマーケティング戦略②【Amazonプライム】
「価格以上のお得な価値を!Amazonのマーケティング戦略」2つ目のテーマは「Amazonプライム」です。
「Amazonプライム」の開始は、2005年のことになり、アメリカが最初にスタートしました。
その2年後の2007年に日本、イギリス、ドイツなど順次サービス開始となったのです。
さらに、消費者にとっての懸念点であった送料について革命を起こしました。
これは、まさに消費者のショッピングに対してのストレスを解消する配送のイノベーションでした。
さらに、「Amazonプライム」は進化を進めショッピングというこれまでのサービスの他に、動画配信サービスのPrime Videoを2011年に開始しました。
これは、買い物という欲しいものが手に入るという「物消費」から、体験するという「コト消費」へシフトしたことによるものです。
これにより、Amazonは、これまで以上に利用者に対しての大きな付加価値を与えることに繋がったのです。
現在では数多くの動画配信サービスが存在していますが、無制限に動画を楽しむことができるPrime Videoは、プライム会員をさらに増加させる一因となったのです。
つまり、ショッピングを利用しやすくすることと、動画配信での楽しむというエンターテインメントを加えた結果、そのサービス内容がユーザーを惹き付けたということになります。
そんなAmazonプライムの進化は、留まるところを知らず現在でも日々、進化を続けています。
価格以上のお得な価値を!Amazonのマーケティング戦略③【エリアによる価値観の違い】
「価格以上のお得な価値を!Amazonのマーケティング戦略」3つ目のテーマは「エリアによる価値観の違い」です。
「Amazonプライム」の世界的ユーザー数の利用者数を見ても、グローバル的な一定の評価がなされていることに違いはありません。
しかしながら国やエリア単位での違いというものについては、どうなんでしょうか?
まず、それぞれの国と地域で共通しているのが、品揃えと価格帯です。
Amazonで取扱う品物の数は、非常に豊富でどんなものでも購入することができますし、それだけでなく価格的にも非常に魅力的なものが多いのです。
利用者のグローバル化も進んでいますが、Amazonのマーケット自体もグローバル化が進んでいるのです。
商品の取扱いについては「地球規模」と言えるほどです。
それらの圧倒的な商品量をベースとしショッピングとエンターテインメントを結びつけたのが「Amazonプライム」なのです。
ショッピングというのは、世界規模で見てもボーダーレスというところですが、Prime Videoにおけるコンテンツのニーズについては、各国でのニーズが分かれるようです。
日本でのPrime Videoの人気コンテンツとしては、Amazon独自のオリジナルコンテンツの人気が高かったり、Prime Musicでもゲームミュージックが人気というように、オタク文化発信の聖地である日本人の好みがわかります。
また漫画なども非常に人気が高いようです。
コンテンツの好みだけではなく、ショッピングにも若干の相違があります。
顕著なところで言えば目をひくのがイベント的に行われるAmazonのビッグセールです。
「Amazon Prime Day」は、より大きなセールスを生み出すイベントなのですが、このビッグセールに対する各国のリアクションは異なるのです。
日本と海外では、このセール時期に売れるものが異なるのです。日本で売れ行きが良いものが、海外ではそれほどではなく、逆に海外で売れ行きが良いものが海外で売れるわけではないのです。
また、海外で先行してヒットした商品が時間を経てから日本国内でヒットするということもありえます。
いくらオンラインでグローバル化が進んでいるとは言え、まだまだトレンドによるタイムラグというのは、存在しているようです。
また、スマートフォンの日本での普及率の高さからモバイルでの浸透率の高さや、配送手順や仕組みについても確実で迅速なサービスを提供しているのも日本が他国をリードしている点になります。
このように各国における長所を他国に展開していけるのもまたAmazonの強みです。