新規出店の場合、どの場所にお店を出すのかということは、売上や集客において重要事項のなります。意外にも競合店がある場所にあえて出店することも多いのです。
というわけで今回は「これぞマーケティング戦略!競合店が同じエリアに出店する理由」について詳しく説明致します。
これぞマーケティング戦略!競合店が同じエリアに出店する理由①【よくある身近な光景】
「これぞマーケティング戦略!競合店が同じエリアに出店する理由」最初にふれるのは「よくある身近な光景」です。
世の中には、様々なお店が存在し、商圏を作り、街を作り、人を呼び込みます。そして、人が街を色付け街を形成し、街の特徴が生まれます。
ファーストフードなど全国チェーン展開するお店は、一定のエリアに存在しているほど店舗数も多いです。
ファーストフードチェーンの良さは、全国どこにいっても同じ味、同じクオリティで商品を食べることができることです。これは1つの安心感とも言えます。
みず知らずの土地に行って、知らないものを食べるよりも、知っているものを口にしたほうが安心だからです。
そんなチェーン店の出店場所について詳しく見てみると、競合店が存在している場所に出店している場合が多いことに気がつきます。
なんでわざわざライバルが近くにいるエリアにお店が並んでいるのか?気になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
これには、もちろん理由があります。
お店を出す上で、どんなお店でもやはり立地のよい場所に店を構えたいわけです。これは、お店が集まりやすい当然の理由と言えます。
様々なリアル店舗が存在する中でも、飲食店については立地選びがポイントと言えます。
星の数ほど存在する飲食店を運営していくのは非常に難しいのです。飲食店の規模も大小、様々ありますが、個人経営で行っているお店も多く、10年以上継続して行うお店は、極少数と限られているのです。
飲食店にとって、味と料理のクオリティ、話題性という商品そのものの魅力というのは当然関係ありますが、お店が成功するかどうかは立地条件に関わっています。
集客、売上においては、7割は立地にかかっているのです。つまり開業以前に既にお店の成否に関わる重要なポイントとなります。
飲食店にどれだけ、お客が集まるかはメニューやサービスという売りはありますが、それ以前に1つのお店として存在するには、お客が行きやすい店でなければなりません。
お店はお客さんが来てくれてこそ売上を上げることができるのですから。
その一方で現実は厳しくお店のオーナーさんなどは、立地条件に不満を抱えつつも営業を続けている方が多数存在しています。
立地に対する具体的な不満を以下にまとめてみました。
- 視認性の悪さ
- アクセスの悪さ
- 賃料の高さ
- お店と立地条件のアンマッチさ
- 通行量の少なさ
これらの問題は非常に現実的な問題と言えます。正に立地条件そのものと言える理由で、外的要因が強く影響しています。
その為、いくらお店が頑張っても解消できない点が多々あるというわけです。
飲食店を開業する方が、最初に特に力を入れるのが商品そのものだったりします。やはり「売り」となるメニューに対する努力は、飲食店の基本であるからです。
そもそもお客さんに美味しいものを提供したいという思いから、飲食店を開業する方が多く存在するのですから。
そこにこだわるあまり、お店の出店候補地の選定は、ついつい後回しにしてしまう場合があるからです。
実際にお店を経営していくなら、7割の影響力のある「立地」をまず第一に考えるべきです。
その上で「味」が成り立つのです。
これらのことから、当然のように良い立地条件であれば、自然とお店が集まり、結果的に競合店が同じエリアに集まってしまうというわけです。
これは、最初から集客を効率的に行うこととなるのです。
競合店が同じエリアに集まることは、悪いことばかりではありません。お店の豊作からお客さんは、店を選ぶことができますし、認知度も向上します。
なにより競合店同士の相乗効果も生まれます。
お客の取り合いというよりは、分け合いといったほうが良いかもしれません。
これぞマーケティング戦略!競合店が同じエリアに出店する理由②【立地調査】
「これぞマーケティング戦略!競合店が同じエリアに出店する理由」2番目にふれるのは「立地調査」です。
お店を出店する上で重要になるのが「立地調査」です。
「立地調査」といっても、具体的にどのような調査を行えば良いのでしょうか。
開業するにはそれなりの準備がかかります。大手のチェーン店ならば、それなりの開業フォーマットがあるので計画的に行われますが、立地調査を行うことには変わりはありません。
最終的に出店をする物件契約までのプロセスは、様々なことがあります。
特にはじめてお店を出店するオーナーさんなどは、お店の広さや賃料などによって決めてしまう場合があるのですが、最も重要視しなければならないのは、「集客力」なんです。
「集客力」があれば未来は続きます。
物件そのものの魅力というものも、出店する要素の1つではありますが、それよりも集客力は魅力です。
集客力のある物件は、それだけで最初から集客アイテムを持っているということになります。
では、さらに集客力とは、どんな力のことなのでしょうか?
それは「通行量」のことです。
物件の周辺にどれだけの人の行き来があるのかというのは、重要です。そもそも人の流れが悪いようなところでは最初から集客面ではマイナスです。
街ゆく人がどれだけ、その通りを利用するか、そしてお店の存在に気づいてくれるかによって変わってくるのです。
出店候補地を絞る場合、具体的にどのような分析を行えばよいかについて説明しましょう。
【商圏調査】
まずは、商圏調査です。出店候補のエリアの特徴を調査し、ターゲットとなる顧客とのマッチングを精査します。
街に訪れる年齢性などは非常に重要なポイントとなります。
【データ収集】
立地調査についてもマーケティングを行う場合と同様で様々な観点からデータ収集を行います。
収集内容の具体的なポイントは次のようになります。
- 競合店の数
- 出店予定の店舗
- 街の話題性
- 家賃相場
- 土地の特徴
- 人口数
- 年代
- 男女比
【現地調査】
これも当たり前のことですが、出店候補地が決まったら実際に現地に足を運び確かめます。
その際、実際の通行量の確認、競合店の状況などもチェックします。
1つの目安となるのが、その街に人気店と言われるお店の存在です。エリア一番の人気店の集客は1つの基準と言えます。
これぞマーケティング戦略!競合店が同じエリアに出店する理由③【具体的な調査方法】
「これぞマーケティング戦略!競合店が同じエリアに出店する理由」3番目にふれるのは「具体的な調査方法」です。
立地調査の内容について説明した後は、具体的な調査方法についてふれてみましょう。
まずは実際に現地に行き、店頭にたってのリアル調査です。
これは、出店者自らが一度は行いたいものです。
時間帯や曜日によっても訪れる人は変わってくるからです。平日であればランチを見込んだサラリーマンなどを取り込めるか、逆に休日の需要はどうかなどをリサーチします。
調査を進めていくと必ずわかるのが、お店側の思惑と顧客側には必ず差があります。
例え通行量の多い場所でも、そこに集まる人によって売れる商品は変わってくるのです。
ビジネスマンの多い場所なら、ランチやお弁当販売に力を入れるのは当然です。
グルメで高級志向なランチを提供するより、安くて美味くてボリューミーなランチを提供したほうが喜ばれるに決まっています。
また調査において、自らが必ず調査をすることなくプロのマーケティングリサーチ業者に依頼することも、1つの手段です。
そもそもマーケティングリサーチ会社は、独身のノウハウとこれまでの蓄積データを既に持っています。
近年ではマーケティングの重要度から様々なリサーチ会社が存在しており利用料も、それほど高くありません。
自分自身の観点でまずは調査を行い、プロの意見と照らし合わせることで、いくつかの要素により導き出されたギャップを把握することもできます。
お店の成功は、オープン前から既にはじまっています。調査をしっかり行い納得できる出店先を確定しましょう。