テクノロジーとマーケッターは密接に関係しており、時代の変化は非常に激しいものがあります。
そして変革を起こすデジタルトランスフォーメーション(DX)により市場は変わりだします。
というわけで今回は「マーケティング考察論。今さら聞けないデジタルトランスフォーメーション(DX)とは」について詳しく説明致します。
マーケティング考察論。今さら聞けないデジタルトランスフォーメーション(DX)とは①【重要度を増すDX】
「マーケティング考察論。今さら聞けないデジタルトランスフォーメーション(DX)とは」ということで、1つ目にふれるのは「重要度を増すDX」です。
現在の世の中は混沌とした情報社会の渦の中で、あらゆることが起こっています。
日常を取り巻く全てのことに関連するデータが生み出され、いくつもの形として活用されています。
企業にとっても他社との差別化をはかる上では、緻密なマーケティングリサーチと戦略の構築というのは、非常に重要度の高いものとなっています。
デジタル化の進む社会において、デジタルを上手く活用することになり、極わずかな短期間で急成長を遂げた企業があります。
それが「ZOZOTOWN」です。
「ZOZOTOWN」と言えば創業者であり前社長の前澤友作さんのメディアへの露出の多さが注目されており、現代的ビジネスモデルによる事業拡大の手腕が何かと話題となっていました。
ファッション通販サイトとして、他社を抜きん出る存在となっていた「ZOZOTOWN」がヤフーに買収されたことがまたもや大きな話題となりました。
既にオンラインサイトとしては、ブランド化していた企業の買収というのは、サービス、ビジネスモデル、知名度など、全てを買いとったことには、企業としては非常にメリットがあることは間違いないでしょう。
オンラインサービスとしてのヤフー自体も、メジャーな企業としてブランド化していました。
これまでのヤフーと言えば、主な収益源となるのが、「広告」でした。
Webマーケティングが主流となった今、Web上でのヤフーの存在価値というのは、非常に大きいものがありました。
そして、ZOZOの買収の意味は、これまでの主軸の収益源に加え電子商取引=ECサイトとしての大きな収益源を得た格好となりました。
競合他社がひしめくECサイトの中から、頭1つ抜け出す形で、急成長を遂げたZOZOのこれまでについて触れてみましょう。
ZOZOがECサイトを立ち上げネット通販を開始したのは、2000年となります。
今から20年前となる2000年と言えば、IT元年と言われており、この当時はまだ現在ほどネットが発展していた時代ではありませんでした。
ネット環境も今ほど高速回線ではありませんでしたし、スマートフォンもまだ存在していませんでした。
そんな状況の中、他社に先駆けネット通販を開始したZOZOには、他社をリードする視点がありました。
それから時が経ち2019年3月期には、商品取扱高は3200億円超、年間購入者数は800万人以上と、他社の追随を許さないファッションECブランドとしての地位を確立したのです。
ここまでになると「ZOZO」の名前は、すっかり世間にも認知され、メジャーブランドとして成功した企業としても注目されていきます。
マーケティング考察論。今さら聞けないデジタルトランスフォーメーション(DX)とは②【マーケティングとDX活用の成果】
「マーケティング考察論。今さら聞けないデジタルトランスフォーメーション(DX)とは」ということで、2つ目にふれるのは「マーケティングとDX活用の成果」です。
ZOZOを支持した顧客層は、若者でした。若年層なほどネットに依存する傾向が強くなりますが、そんな時代の動向を上手く見定め、ZOZOは若者に人気のあるファッションブランドを多く取り揃えることにしたのです。
これは、つまりターゲッティングに上手く合わせたブランディングを行い成功した結果と言え、単なるファッションブランドとして評価された結果ではいのです。
ZOZOの成功はマーケティング的要素とデジタルを上手く活用した成果の結果と言えるでしょう。
デジタル活用という意味では、ZOZOが他社との差別化を上手く活用したのは、ECサイトととしてのファッションブランドであることの「弱点」を補ったことにあります。
わざわざ店舗に足を運ばず、簡単に買い物ができるECサイトは大変便利なサービスと言えます。しかし実際に商品を手にとることができず実物を見て触れて確認することができないことは、1つのデメリットとも言えます。
ファッションに関して言えば試着ができないという点でした。
実はそこが、アパレル業界がデメリットととらえすぎ、ECサイトでのファッションは売れないと多くが判断していました。
しかし、ZOZOは、ここにあえて踏み込みデジタル活用により、その欠点を補い売上を伸ばしていくことになります。
つまりZOZOは、アパレル業界の常識を覆しファッション販売ルートの新たな価値観を生み出したことになるのです。
これまで常識とされていた街歩きでの買い物やリアル店舗での購入が当たり前とされていたところに、ネット利用が当たり前となっている若者の消費行動をよく理解したことから、デジタル活用へと舵を切ったのです。
これがアパレル業界にとっては、革命を起こしたきっかけとなりました。
このようなデジタル活用が「DX」であり、今後の企業経営には「DX」は、欠かせない要素となってきたのです。
市場としての「DX」の利用価値としては、2021年までに、国内GDPをおよそ11兆円増加の試算がされており、市場としては魅力的なのです。
マーケティング考察論。今さら聞けないデジタルトランスフォーメーション(DX)とは③【DXの定義とは】
「マーケティング考察論。今さら聞けないデジタルトランスフォーメーション(DX)とは」ということで、3つ目にふれるのは「DXの定義とは」です。
前述の具体例の「ZOZO」のように「DX」の活用は今後、高まるばかりですが、その言葉についての定義や意味については、いまいち理解されていない方も数多くいらっしゃるのではないでしょうか。
DXがなぜ今後重要とされるのか?目指すべき目標としては何なのか?そのあたりを、じっくりと考えてみましょう。
まずDXの歴史を紐解くと、発祥は2004年。スウェーデン・ウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が提唱したのがはじまりとなります。
この頃は日本では、IT革命直後でありまだ環境が未整備で、今後どのようにして発展させていくかという時期でした。
つまり具体的な策がまだ出ていなかった頃となります。
そのような時、明確な形としての概念が提唱されたのです。
「DX」とはデジタルトランスフォーメーション=(Digital Transformationの略となります。
では、「デジタルトランスメーション」とは、一たいどう意味でしょうか?
この言葉自体は、どこか漠然としていてピンとこないような感じもします。
そこでDXの定義を明確にする為、経済産業省がガイドラインをまとめるなどしています。
DXの定義としては、次のようにまとめられています。
この定義に使われているように「DX」を積極的に活用するのは「企業」となります。
今後、企業活動をする上で企業が行うべきデジタル活用の必要性が問われているのです。
企業が今後取り組むべきことが明確に提示され企業文化までも変えていくほどの意識改革が必要だとされています。
しかし、この国のガイドラインだけでは、企業としては、当然対応するには情報が足りません。
そして企業としては、DXを推進したとしても結局のところ、収益という面で売上に貢献できなければ何の意味もないからです。
デジタル化の進む現代社会においては、ビジネス環境というのも刻一刻と変化していきます。
そんな中、ビジネスとデジタル技術の活用は切っても切り離せない状況になっているのです。
社会のニーズや日常、顧客、製品、サービス、ビジネスモデルなども含め全てがデジタル化に進む中、企業としても業務そのものの見直しが必須とされるのです。