前人未到のメガヒットとなった映画「鬼滅の刃 無限列車編」。
映画史上類をみないハイベースでの観客動員数を誇り、どこを向いても「鬼滅」ばかりのハイトレンドとなった現状とヒットの要因をマーケティング要素から分析してみます。
というわけで今回は「メガヒット作!鬼滅の刃に見るマーケティング成功事例」について詳しく説明致します。
メガヒット作!鬼滅の刃に見るマーケティング成功事例①【どこもかしこも「鬼滅」ブーム】
「メガヒット作!鬼滅の刃に見るマーケティング成功事例」というテーマで1つ目に取り上げるのは「どこもかしこも「鬼滅」ブーム」です。
ヒットというのは、いつの時代にも必ず起こるわけで、振り返れば、その時代を彩る産物となりうるのです。
時代を象徴するヒット作というのは、いつまでも色褪せることなく輝きを永遠に放ち続けるものです。
単なる一発屋のヒットならまだしも、メガヒットともなれば、国民全員を巻き込んだ一大ムーブメントとなります。
そして、2020年、コロナ禍の中、もはや社会現象とも言える空前の大ヒット、いやメガヒットとなっているのが、アニメ「鬼滅の刃」です。
なんと公開10日で興行収入100億円突破という史上最速の興行収入という歴史的大ヒットとなったその要因とはいったい何でしょうか?
これだけのヒット作となると、マーケティングの観点からも触れないわけには、いきません。
ヒット商品の戦略を知ることで、新たなマーケティング戦略やビジネスのヒントを見出すことができます。
そもそも日本の文化としては、アニメ文化は世界に誇れるような文化であり、世界中からも日本のアニメ作品というのは、注目されています。
アニメーション技術の確かなクオリティ、繊細で人を惹き付けるキャラクターやストーリー構成など作品のプロット自体、とてもしっかりしているのが日本アニメの特徴です。
マニアックなオタク文化が発展している一面もありますが、「鬼滅の刃」については、幅広い層から支持されている作品となっています。
市場最足となった劇場版「鬼滅の刃」無限列車編ですが、日本アニメとしては、はじめての歴史的快挙となる記録を打ち立てたわけです。
2020年10月時点で、ブームはまだはじまったばかり、ピークを迎えるのは、この先のこどであります。
正に社会現象化といえる「鬼滅の刃」ですが、そのブームの勢いに乗ろうと、様々な企業がタイアップに積極的になっねいます。
新型コロナウイルス感染の話題ばかりとなった日本経済を活性化させる意味でも、このメガヒットは非常に明るい材料となりました。
正にコロナ禍で苦境に立たされる経済を救う救世主とも言える存在なのです。
外出自粛ムード一色だった停滞した世の中において、映画業界をはじめエンターテイメントなども苦境に立たされていましたが、今それらに活気を与えるきっかけともなっています。
公開前からメガヒットを予感させる動きは見られ、SNSなどでは、オンラインチケットが予約待ち状態であったという異常とも言える状態でした。
とにかく前例のないメガヒットということで、メディアでの情報発信も過度な情報発信ではないかと思われるほどの積極的姿勢が、さらにブームを加速させていったのは間違いありません。
具体的な数字を上げると、動員数としては、公開初日の10月16日(金)から3日間で、全国動員342万0493人、興行収入46億2311万7450円という大記録を打ちたてたのです。
コロナ禍により客足が遠のいた映画業界に一気に客を呼び戻した作品の力というのは、非常に大きな力があります。
また、今回の「鬼滅」フィーバーの尋常ではないのは、その上映回数の多さが話題となっています。
映画館によっては、全スクリーンの約9割を「鬼滅」が占めるというな上映回数で対応するという「鬼滅」シフトで望んだのです。
1日の上映回数にして最大約40回、少なくても10数回以上の上映が各所のシネコンで行われていたということは、驚くべき事実なのです。
このようなケースというのは、極めて稀なケースなのです。
昔ながらの単館劇場と違いシネコンは、複数のスクリーンを持ち様々な作品を上映することにより、様々な層の顧客ニーズに応えるような形態をとっているにも関わらず、「鬼滅」専用とも言える異常事態シフトは、これまで聞いたことがないのが実情です。
考えてみたら、上映回数の調整がなぜできたのか?
それに関連するのがコロナ禍が、大きく関わっていました。
一つの要因として、コロナ禍という特殊事情が、この状況を生み出したのが一つの要因です。
コロナ禍により客足が遠のくことから、話題作など公開延期が多数ありました。
そのため、空いたスクリーンを埋めるという意味でも、「鬼滅の刃」をそのままあてがうということが可能となったのです。
つまり上映編成上はスムーズに対応することができたというわけです。
上映回数の多さが、ブームにブームをさらに火をつけ、観客動員数を増員させるきっかけともなったのですが、そのブームにあやかろうとする企業が続出したことも一つの事実です。
東宝の株価は年初来高値を更新するなど、株式市場にも変化をもたらしました。
また様々な企業が「鬼滅」とのコラボ戦略を行うことにより売上アップという結果を得られた企業もいくつかあります。
例えば、回転すしチェーンの「くら寿司」は、マーケティング戦略として実施した鬼滅キャンペーンが大当たりし、前年同月比107.9%という結果を出したのです。
コロナ禍によって苦境に喘いだ外食産業にとっては、起死回生の一手となったのです。
その他、ローソン、は日清食品、ダイドードリンコなど「鬼滅」との関連企画や商品を販売するなど、様々なマーケティング戦略が今行われているのです。
商品パッケージが鬼滅パッケージになるなど、小売業界でも、どこにいっても鬼滅だらけという状況となっているのです。
メガヒット作!鬼滅の刃に見るマーケティング成功事例②【メガヒットの要因とは】
「メガヒット作!鬼滅の刃に見るマーケティング成功事例」というテーマで2つ目に取り上げるのは「メガヒットの要因とは」です。
さて、メガヒットとなった「鬼滅の刃」のヒットの要因ですが、既に様々なところで多くの意見や見解が述べられています。
結局のところ、大ヒットになった要因を後からみても、それは単なるこじつけであり、後追いでしかないわけです。
ヒットがわかっているならば、ある程度の予測はつくものの、今回の鬼滅ブームは、予想以上の大ヒットとなったわけです。
もちろんヒットを生み出すのに必要なのは、作品(商品)そのもののクオリティの高さと、現代ビジネスに必要なのはマーケティング活動です。
情報社会の現代において、ヒット作を生み出すには、マーケティング活動の成否が、その命運を握っています。
さらにメガヒットともなれば、トレンド形成のマーケティング活動プラスαの要素が確実に必要となります。
多くのヒット要因が言われている中の1つとして、大きな影響となったのは、ネット配信ということです。
いつでも、どこでも好きな時に見れるというネット配信の使いやすさが、ブームの後追いをしやすいという環境を作ったのです。
また、コロナ禍という事情によりステイホームを余儀なくされたことから、娯楽としての楽しみが、ネット配信視聴者を増加させ、そこにコンテンツとしての「鬼滅の刃」が上手くマッチしたということなのです。
メガヒット作!鬼滅の刃に見るマーケティング成功事例③【なぜ見たくなるのか?】
「メガヒット作!鬼滅の刃に見るマーケティング成功事例」というテーマで3つ目に取り上げるのは「なぜ見たくなるのか?」です。
では、作品としての「鬼滅の刃」は、いったいどうなのでしょうか?
とにかく右を向いても左を見ても「鬼滅」ばかりの大任期ぶりですが、鬼滅人気が凄いのは、とにかく「見たくなる作品」であるということなのです、
鬼滅ファンは、まだまだ増加傾向にありますが、ファン一人一人の心理として大きく関わっているのが「共感」なのです。
その共感とは、鬼滅の刃に登場する様々なキャラクターへの共感ということです。
多くの魅力的かつ個性的なキャラクターが登場しますが、さの一人一人の背景や心情を表現し丁寧に描くことで共感を呼んでいるのです。
そしてストーリー全体のテーマとして、誰がみても共感できる大衆性があるのも大きなポイントの一つです。
大きなテーマとなっているのが家族であり、生きること。
そのテーマは誰が見ても共感できるものだからです。