新たな言葉やキーワードというのが、時代を作り、時代をリードし、トレンドを形成します。
やかては、そのトレンドが定着しスタンダードとして認識される場合も、しばしばあります。
そんなキーワードとして「トカイナカ」が登場しています。
というわけで今回は「コロナ時代の新たなマーケティング。トカイナカっていったい何?」について詳しく説明致します。
コロナ時代の新たなマーケティング。トカイナカっていったい何?①【トカイナカとは?】
「コロナ時代の新たなマーケティング。トカイナカっていったい何?」というテーマで1つ目に取り上げるのは「トカイナカとは?」です。
「トカイナカ」。
皆さんは、この言葉を聞いたことがありますか?
「トカイナカ」とは、「都会」と「田舎」をかけ合わせた造語です。
カタカナ表記では、いったい何のこと?と考えてしまうかもしれませんね。
この言葉が発生した背景にあるのは、「コロナ」の影響によるものです。
新型コロナウイルスは、近年では稀に見るほどの世界的なパンデミックとなり、その影響は非常に計り知れないものがあります。
予測不能の事態に対応するために、何が適切であるかを選択する必要性にさらされたことになります。
コロナによる影響は、様々な観点において人々の意識、生活、働き方など、大きな意識改革のきっかけとなりました。
その中で「脱都会志向」ということもまた鮮明になったということでしょうか。
少子高齢化、首都圏の人口一極集中化など、現代日本社会には、様々な問題が浮上しており、今まさにその問題の渦中に私達は生きているわけです。
都会暮らしも、それなりに便利なことは、数多くあるものの、自然に豊かな環境の中で、ゆっくり暮らすというのとまた、華々しい都会の街並みや喧騒の中で暮らすのとはまた、一味も二味も異なるのです。
そのようなこともあり「トカイナカ生活」に今、スポットが当たっている、というより、むしろ戦略的な意図を持って「トカイナカ」がフューチャーされているわけなのです。
コロナ時代の新たなマーケティング。トカイナカっていったい何?②【トカイナカの定義】
「コロナ時代の新たなマーケティング。トカイナカっていったい何?」というテーマで2つ目に取り上げるのは「トカイナカの定義」です。
トカイナカとの定義とは、いったい何なのでしょうか?
都会なのか田舎なのか?
これは、ちょうど中間のところであり、都会と田舎の間ということです。
都会生活の利便性に加え、田舎暮らしの醍醐味を両立できる、理想的な生活エリアということになります。
具体的に言えば、どのエリアが「トカイナカ」に該当するのか?と言えば、東京で言えば多摩丘陵を中心としたエリアが該当します。
その他、首都近郊なら湘南、真鶴、湯河原、内房、外房、秩父、飯能、青梅、つくば、守谷などが「トカイナカ」と言えるエリアです。
具体的なエリアを掲げたところで、これらのエリアについての印象というのは、人それぞれに異なるのは当然です。
あまりにも、東京から離れていると感じたり、トカイナカではなく田舎ではないか?と感じられた方もいらっしゃるでしょう。
つまり、トカイナカかどうかは、定義ではなく、人それぞれによっても感覚は、全く異なるというわけです。
例えば、子育ての終わった長年連れ添った夫婦が生活に対するスタンスが変わってきたりします。
田舎に住みたくなった夫と、やっぱり便利な都会で暮らしたい妻との意見が、それぞれ一致することが「トカイナカ」ならば、丸く収まる?のではないかと言うことです。
夫婦の妥協点として、そのままトカイナカが完全にハマるとは、言い切れませんが、都心から1時間半程度ならば、都会にもアクセスできますし、暮らしは静かな田舎風の中間地点というわけです。
一言で言ってみれば、都会から、そう遠くない場所のことを言います。
首都東京で言うなら、通勤圏内としてざっくり1時間くらいの場所です。往復ならば、1日2時間、通勤時間としてとられるわけです。
実際に東京都心まで1時間程度であれば、通勤している方は、ざらにいます。
通勤時間に費やす時間を暮らしの時間に当てられたら、どれだけ人生が豊かになるかというわけです。
もちろん、暮らしに焦点を置くわけではなく日本経済を支える仕事が生き甲斐という方もいらっしゃるでしょう。
というわけで「トカイナカ」の定義的には、なんとなくおわかり頂けたかと思いますが、より具体的な特徴を下記にまとめてみました。
- 自宅から都心まで1時間程度
- 都心圏内15〜30キロ
- 交通アクセスは、良くはないが悪くもない
- インフラ整備は、しっかりされている
- 自然が豊か
- 畑所有者が多い
- 自給自足者が多い
- 住人が笑顔
- 風通しがよい
- 人間以外の生き物も多い
コロナ時代の新たなマーケティング。トカイナカっていったい何?③【トカイナカという新たなキーワードが作るトレンド】
「コロナ時代の新たなマーケティング。トカイナカっていったい何?」というテーマで3つ目に取り上げるのは「トカイナカという新たなキーワードが作るトレンド」です。
ここまでで「トカイナカ」が、なんたるものなのか?について、説明してきましたが、「トカイナカ」と、マーケティングに繋がりがあるということについて、ふれてみます。
「トカイナカ」というキーワードが、なぜ登場したのか?
それは、ニーズがあるからということにあります。
言い方を変えれば、「トカイナカ」というキーワードで、新たなライフスタイルを浸透させたいという狙いがあります。
もちろん、ニーズがあるからこそ、自然発生的にこのような考え方が生まれるわけですが、必ずその裏には仕掛ける側が存在していることを忘れてはなりません。
「トカイナカ」は、リゾート地ではなく、あくまで主体は生活となります。
そこでトカイナカのターゲットとしているのは、現役世代も含めて対象としていることです。
近年では、様々な働き方があり、働き方そのものも実にた多様化しています。
仕事に対しての取り組み方についても、個々によって価値観は様々です。
収入の良し悪しだけで仕事を選ぶ人ばかりではなく、仕事以外のところに価値観を見出す方も増えています。
これまで移住となると、定年後や退職後など、セカンドキャリアのステージとして田舎暮らしをするのが理想であるとのイメージがありました。
しかし、これも単なるイメージであり、印象操作でもあるのです。
現代社会は、情報社会であるため、情報は作りやすく、トレンドも形成しやすい環境が整っているのです。
つまりは、キーワードによって、イメージをリードしていき、コンセプトを拡散し理解してもらうことにより、トレンドは形成可能というわけです。
これは、マーケティング戦略と全く同じことが言えます。
「トカイナカ」というキーワードは、一言で意味がなんとなくわかり、キャッチフレーズも兼ねています。
非常にキャッチーな言葉で、印象も強く残るキーワードの1つと言えるでしょう。
特に「トカイナカ」という5文字のカタカナ表記にしたところもまた、言葉としての印象を位置づけるようになっていることも気がつきます。
働き方改革、ワークライフバランス、オンライン、テレワークなど、確実に時代は変化を促しているそんな時代の消長として「トカイナカ」も含まれるのではないでしょうか。
いつの時代もトレンドは時代の変化によって登場するものです。
「トカイナカ」が新たな価値観と考え方を与え、ライフスタイルの新たな選択肢となる可能性は大いに秘めています。
「トカイナカ」が、働き方改革や一極集中化を打開するきっかけともなりうるのです。
それだけにキーワードというのは、非常に重要な役割をはたしているのです。
今現在では、「トカイナカ」そのものの知名度もまだまだ低いのですが、認知度があれば、ニーズも高まり、ビジネスも新たに生み出されていくのです。