皆さんは、普段買い物をするには、近所の身近な存在としてスーパーマーケットがあるのではないでしょうか。
毎日の食材や生活必需品が身近に手に入るリアル店舗のスーパーマーケットでは、いったいどのようなマーケティングが行われているのか?
というわけで今回は「身近なスーパーマーケットは、どんなマーケティング行っているのか?」について詳しく説明致します。
身近なスーパーマーケットは、どんなマーケティング行っているのか?①【スーパーマーケットのマーケティング戦略】
「身近なスーパーマーケットは、どんなマーケティング行っているのか?」というテーマで1つ目に取り上げるのは「スーパーマーケットのマーケティング戦略」です。
現代ビジネスにおいて、そして企業においてマーケティングの重要性は高まっています。
今や企業規模を問わずマーケティングは意識されており、業務として必要不可欠であると認識されつつあります。
そんなマーケティングですが、業種、業界、それぞれの企業によってマーケティングは異なります。
当然ながら顧客に対してのアプローチも異なるわけです。
マーケティングを成功させるために必要なのが「戦略」です。
その戦略の1つとして「STP戦略」というものがあります。
STP戦略とは、いったい何でしょうか?
具体的に説明すると、「顧客に対してどのようなバリュー=価格で提供するか」ということになります。
少し話しは、それますが、マーケティングとは、いったい何でしょうか?
マーケティングとは、「売れる仕組み」であり「市場を開拓する手段」と言えます。
つまり、バリュー(価格)というのは、市場においての他社との差別化、優位性を設定するための手段と言えます。
他社との優位性を保つマーケティング的思考として重要となるのは、次の3つとなります。
- Segmentation: 市場の細分化
- Targeting: ターゲット抽出
- Positioning: 競争優位性設定では、上記3つのそれぞれについて詳しく説明していきます。
身近なスーパーマーケットは、どんなマーケティング行っているのか?②【スーパーマーケットのSTP戦略】
「身近なスーパーマーケットは、どんなマーケティング行っているのか?」というテーマで2つ目に取り上げるのは「スーパーマーケットのSTP戦略」です。
【Segmentation: 市場の細分化】
スーパーマーケットにおける市場の分析というわけですが、スーパーマーケットにとってターゲットとなるのは、近隣の住民となります。
そのため、常に周りの環境の変化や世の中のトレンド、市場動向、景気なども気にする必要があります。
Segmentation(セグメンテーション)とは、特定の基準を取り決め、それを元に細分化した要素となります。
変数として用いられる主なものは、下記の4つとなります。
- 人口動態
- 地理的
- 心理的
- 行動
これらの要素をスーパーマーケットの市場に置き換えてみるとよくわかります。
●人口動態変数
年齢、性別、職業などの顧客属性
●地理的変数
居住地・エリア・範囲
●心理的変数
趣味、需要、ニーズ、トレンド
●行動変数
購買状況、動機、購買パターン、顧客の行動
分析するとこのようになりますが、スーパーマーケットとしては、実に基本的なこととなります。
スーパーマーケットにおいて重要となるのは、エリアマーケティングです。
エリアマーケティングをしっかり行うことにより、土台を形成することができます。
【Targeting: ターゲット抽出】
セグメント化に続き行うのがターゲッティングです。
セグメント化により細分化し分類分けできたところで、スーパーマーケットとしてどのような方向性で運営していくかを決定します。
他社との違いを少しでも生み出し、ストロングポイントを上手く導きだします。
提供できる価値に対し、顧客が求めるニーズにマッチしたターゲッティングを行います。
【Positioning: 競争優位性設定】
ターゲティングによって、来店してほしい顧客層を絞り込んだら、そのターゲティングに合わせた店作りをします。
例えば同じスーパーマーケットとでも、見せ方、売り方によって全く違いがあります。
とにかく、なんでも安く、消費者が買いやすい価格を追求した激安店がある一方、高級志向のブランド化されたスーパーマーケットも存在します。
それぞれのコンセプトが違えば、扱う商品も違いますし、それによって客層も変わってくるわけです。
しかし、これらのスーパーマーケットの個性や違いというのは、「差別化」という意味では少し違います。
これらの違いは、売り手(店舗側)の視点であるからです。
あくまで差別化の基本は、顧客視点になります。
ターゲット層に対し、どのような価値を与えることができるか?ということを考えた上で差別化があるのです。
身近なスーパーマーケットは、どんなマーケティング行っているのか?③【スーパーマーケットの4P戦略】
「身近なスーパーマーケットは、どんなマーケティング行っているのか?」というテーマで3つ目に取り上げるのは「スーパーマーケットの4P戦略」です。
次にスーパーマーケットをマーケティング視点にて戦略的にみてみます。
前述のSTP戦略により具体化された次の行動として4Pがあります。
4Pとは、次の4つの要素があります。
- 何を:Product
- いくらで:Price
- どこで:Place
- どのようにして:Promotion
これらの4つの要素を決定していくわけです。
スーパーマーケットにおける4つの要素にあてはめてみます。
●何を?
製品戦略(Product)となります。
スーパーマーケットとなると日常生活に関わる一通りのものが揃っている豊富な商品ラインナップがあります。
売る商品を決めるには、自社が売りたい商品というわけではありません。
あくまで、何を売るかは、売り手目線ではなく、買い手目線となります。
顧客が本当に何が必要で、何を求めているか、そして何を提供することができるかを考える必要があります。
●いくらで?
価格戦略(Price)となります。
ターゲットとする顧客に対し、何を売るかが決まり、次に行うのは、いくらで売るか?ということになります。
価格を決める上で考えるのがバランスです。
バランスとは、価格×仕入れ×販売数となります。
バランスをとることは、スーパーマーケットに限らず、どんな業種でも当り前のこととなります。
バランスは売上と利益に直結することになるからです。
価格設定は高くても安くても駄目で、市場価格を常に意識し設定する必要があります。
例えば、野菜などは気候や天候により生産量や価値が変わりますので、昨日の価格と今日の価格が違うのです。
●どこで?
流通戦略(Place)となります。
スーパーマーケットは、まずどこに出店するかによります。
郊外での大型店なのか、地元密着のこじんまりした小規模な店舗なのか、どこで売るかによって変わってきます。
また店舗内においては、売り場面積やレイアウト、商品棚の構成なども考慮します。
商品の陳列においても、顧客の目線がいきやすい商品ディスプレイを行います。
●どのようにして?
プロモーション戦略(Promotion)があります。
スーパーマーケットの戦略として、特売品やお買い得品など、日替わりの目玉商品などがあることです。
価格という点で消費者に違いを見せつけることになります。
特に消費者にとって利用性の高いものを安価に設定し売出します。